フィードバックシステムのフィードバック
Cathay Pacificの「顧客意見フィードバックコミュニティ」、Insightsをアルバイトとして考えている人は少ないでしょう。真面目に対応して、報酬のアジアマイルは3ヶ月ごとに350 milesですから。2年続けても2,800 miles(+入会ボーナス1,000 miles)にしかならないわけですから、微々たるもの。この航空会社に興味がなくては続けられません。
運営者もそのことは承知していると見えて、集計結果の「フィードバック」を行います。これで興味をつなぎとめるのは、正攻法。現代では、こうしたことが国境を越えて簡単に行えますが、半世紀前だと全く無理だったでしょう。言葉の壁も低くなっているし...。とはいうものの、Insightsの英語は御世辞にも良いとは言えません!
最近届いた集計結果。その性格上、オムニバスとなっています。
最近の集計結果
まずはファーストクラスとビジネスクラスのハードウェアに関するリサーチで、有益な集計結果が得られたというお礼。
確かにこんなアンケートがありました。アンケート集計結果の報告もすでにありました。ここでは結果は報告されていません。
旅行で何を買うか?というアンケートの結果です。女性向けの買い物がほとんどなのでしょうか。男性も女性に買ってしまうのでしょうか。いろいろと想像してしまう数字です。
どういう質問だったか忘れましたが、炊飯器や紙おむつ、はたまたトリュフやワインは出てきません。3,000 USD以上の時計を買う人が27%、3,000 USD以上の革製品を買う人が38%とは驚き。確かに時計や革製品では、ガラクタ同然にしか見えない製品が増えています。こうした背景があってこそ、裾野が広がっているのですね。
別の消費動向も興味深いものでした。
過去12ヶ月で4,000 USD/人以上、旅に費やした人が59%。Insights参加者の6割は、1年間に40万円以上旅をしているということです。これは現地での宿泊費や食事も含んだ数字でしょう。Cathay Pacificは国際線だけ。意外と少なく見えます。5つ星ホテルに泊まった人は、62%。過去12ヶ月間の経験の有無だと思いますが、同じく6割。宿泊については、浪費家なのか、止むに止まれぬ結果なのかで、旅行のスタイルが180°異なりそうです。
もっと直接的なアンケートは、機内免税品販売に関するもの。Insightsの参加者が、CXのDFSで購入したアイテムのランキングです。母数はアンケート参加者で、複数回答の集計だと思います。化粧品、スキンケア、香水を合わせると、Insightsコミュニティの72%の人が購入しています。凄い数です。他に売れるものは、ガジェットやCX印のアイテムで、あわせて40%。皆さん、DFSもよく使うのですね。合計で100%を超えています。
全搭乗客が利用したCXのDFS販売と比較してどういう差があるか?の方が興味深いのですが、これは企業秘密でしょう。
使っている携帯アプリは以下の通り。
世界全体でのダウンロードに比べて、差があるかどうか、と言う話になると思います。CXのアプリが無いのですが、除外したのですか?それとも使われていなかったと?
最後は子供用のIFE画面。
左側、イラストでデザインを統一した表示が、好かれていました。これには納得できますが、右側が好まれるような地域も世界にはあるのでしょうか。並べて提案する理由がむしろわかりません。
今後
まだ走り出しという感じですから、新機軸を打ち出すことが、成長の鍵のような気がします。担当者はマーケティングだとか、広告関係の専門家でしょうが、それこそ国境をまたいで仕事をする優秀な人材が携わっているはず。フレンドリーなのはともかく、個人的には、英語が分かりやすくなるともっとやりやすくなります。