今年は366記事を上げました。一日一記事達成と喜んで良いのかどうか。とにかく大晦日。今年の反省は、寒いキプロスにて。以下10項目は、全て今年一番だったと思う事柄です。
1. 頻繁に搭乗した航空会社
マレーシア航空 22セクター
NRTとKUL間、KULとBKK間のフライトがパターン化して、一番多い利用となりました。結構なお客様になりつつあります。
2. 距離を搭乗した会社
アリタリア 45,000 miles
飛んだ実距離です。機内にいた時間が、もっとも長い航空会社もアリタリアになるはずです。今年一番御世話になったのが、アリタリアだとは驚き。最近、イタリア語が分からなくてイライラする場面が増えたのは、このせい?
3. 頻繁に訪れた国外の空港
Kuala Lumpur 11回
以遠権フライトでもなければ、国際線は運航航空会社の空港を、出発または到着します。マレーシア航空のハブがもっとも多くなるのは道理。22回のフライトはどれも出発地か目的地がKULですから。
4. よく寝られたビジネスクラスのシート
今年搭乗したビジネスクラス(AZ, CI, CX, JL, MH, NH, SQ, SU, TG)の中での比較。このシートはフラットにはなりません。搭乗中での睡眠の質はフラットかどうかより、数センチ~数十センチ単位のデコボコが少ないこと、体が自然に落ち着くことの方が重要だと気がつきました。体が自然に固定されることが眠りにつながるのは、飛行機特有の揺れの大きさと周期の問題だと思います。
フルフラットではTGが一番良かったように思います。フルフラットシートは、結局ソファーベッドに過ぎません。家具購入を検討した経験がある人には分かりますが、椅子としての機能を取ると、ベッドとしての機能は犠牲になるし、逆も成り立ちます。背面、座面の凹凸は、マットレスを用意しないと解決できません。航空会社には客が呼べることが重要ですから、フルフラットは宣伝しても、地味なマットレスなど用意しないし、用意しても宣伝しません。結局、客はイメージに踊らされるだけで、本質的な情報が提供されていません。また客の方でも、昼間のフライトでフルフラットの新シートを有難がるような盲目ぶりは止めて、その場その場で丁寧に観察する必要があると思います。
5. 驚いた機内食(の素材)
機内食の焦点はカンパニア州。だとしても、サラリと本物を持って来るのがイタリア。こだわりとさり気なさに、食文化の高さが現れます。外国のイタリア料理が、同じ土俵で勝負するのは無理だと感じる瞬間です。このチーズ、FCO行きの長距離路線でも出していたとすると、往き帰りで味が違うはず。そういう味の違いを指摘する客が増えると、さらにアリタリアのレベルは上がるでしょう。
6. 気に入った空港ラウンジ
Casa Alitalia ROMA
家具を含めた内装が極端に高級なわけではありませんが、まずまずの品質。デザインが秀逸。家具の展示会場のようになってしまうのは、イタリアの場合不可避。食品のレイアウトも美しくなるよう、努力のあとが見られます。
多くの空港ラウンジで見られるビュッフェ形式ですが、家畜の給餌と人間の食事の中間的な方法のような気がして仕方ありません。食物が大量に積み上げられ、そこに多くの個体が集まることは共通しています。その場で個体が食べられるだけ食べようとするのが、畜産。少量ずつ持ち去るのがビュッフェ。差はこれだけです。
立席パーティでは、着席パーティではない長所があります。大勢と話ができるということです。パーティの場合、目的があるから正当化されるわけで、基本的にはビュッフェ形式は食事としての格が非常に落ちます。ファーストクラスラウンジで食材のレベルを上げるより、給仕をつけるのは当然です。
たまに食品が積み上げられている場所で食べている人間がいますが、自ら人間性を否定するようなものです。
7. よかったエコノミークラス
高い料金を取るだけあって、シートもスペースも上々、IFEも(種類は)上々。今年は、弁慶橋から清水谷公園方面へ向うSQの専用バスを何回か目撃しました。クルーを宿泊施設へ運んでいるのでしょう。収益が良いことをうかがわせます。
8. 印象深かったフライト
BA7 初日の出フライト
機内で明けた2016年でした。初日の出フライトです。初日の出に映える富士山。正月ならではの価値。最近、人気がある遊覧飛行の旅行商品になっている初日の出フライト。路線とシートを選べば、安く済ませることも可能です。ただしそのために海外旅行が必要であること、初日の出だろうが、富士山だろうがキャビンが盛り上がらない点には注意が必要です。
9. お馬鹿な挨拶
これは、
形式的な「いつもご利用ありがとうございます。」に対する返事 - バス代わりの飛行機
に記事にしたとおりです。退屈な夜のフライト。旅の思い出になりました。文句があるはずありません。ましては「だからANAは...」なんてダメ出しではありません。
10. 活発かつ丁寧なサービス
噂には聞いていましたが、驚きました。人事評価などが徹底しているのか、現場の緊張感にはかなりのものがあります。上の人間が下の人間を厳しくコントロールするのが、この国では普通なのでしょうが、こういう業種だから共産主義から資本主義への脱却は早かったのではないかと...。