このカテゴリーの上級会員は oneworldに多い気がするのですが、 事実でしょうか、気のせいでしょうか。そもそも oneworldは、BA, QFのように大航海時代の影を引きずる会社があり、利用は大きな旅行、特別な冒険を感じさせます。昔のCXもそうでした。Marco Poloという名称に痕跡を見ることができます。
そのためか、サービスの幅を無駄に広げる傾向があります。上級会員制度の拡張もそのコンテキストということで、またoneworld。Finnairから。
https://www.finnair.com/gb/gb/finnair-plus-renewals
気が付いてみると、Finnair Plusもいつの間にか、Platinum Lumoという会員レベルを創設していました。
https://www.finnair.com/gb/gb/finnair-plus/what-is-finnair-plus/membership-tiers/platinum-lumo
流行ですかね。Finnair Plus は、そんなに大きくないプログラムのはずですが...。
会員カードは「ちょっと欲しくなる」デザイン。単なるブラックカードのプラチナに対して、漆黒の夜空にオーロラが表現されています。
Finnair Plusも BAや QFと同様、特典用ポイント(award points)と、資格ポイント(tier points)が分離されています。上級会員への到達は、1年間に
シルバー(ow Ruby) 30,000 pts または 定期便 20 フライト
ゴールド(ow Sapphire) 80,000 pts または 定期便 46 フライト
プラチナ(ow Emerald)150,000 pts または 定期便 76 フライト
フライトは AY に限らず、oneworld各社の運航便でOK。会員レベルは1ランクずつ上がります。会員の有効期限は、現在の会員年の残余分に1年を加えた期間。 CX 方式より長い設定です。
さて新設されたプラチナ・ルモ(ow Emerald)への条件は、
450,000 pts(AY >350,000 pts) または 定期便 150 フライト(AY >100便)
と、ぐっと難易度が上がります。tier points には上級会員ボーナスがあり、シルバー、ゴールド、プラチナ会員は、それぞれ +10%, +15%, +25%です。tier pointsの例ですが、基本ポイント、片道で
AY Vクラス NRT-HEL 4,000
AY I クラス HEL-AGP 4,000
AY Vクラス HEL-OUL 500
AY I クラス HEL-OUL 2,000
JL 国内線 HND-ITM 375~938
と言った具合です。AYのVクラス利用でNRT-HELを飛ぶなら、16往復強で Gold → Platinum を成し遂げられます。一方、Platinum → Platinum Lumoだと、90往復ですから、ほとんど不可能な感じです。
ところが、抜け道とでもいうべきやり方が残されていました。それは回数修行。150フライトなんて、JALダイヤモンド会員の基準、120回より少し多い程度。実際のところ、HEL-OULなんて国内線は毎日8往復もありますし、修業するなら1日3往復は楽勝。すると25日で解脱。どうということはありません。
国情の違いでそういう「純粋、ひたむきな心の持ち主」は想定していないのでしょう。
ちなみにHEL-OULは、料金も片道 9,000 JPY~15,000 JPYぐらい。羽田―伊丹より安いぐらいです。このカテゴリーの会員では、到達にかかる費用は最安値になりそうです。
特典の面では、
・ラウンジに同一フライトを利用する4名を招待可能(Platinumは1名)
・HELでは利用航空会社に関係なくFinnairのラウンジが利用可能
・HELでは優先レーンに4名まで招待可能
・エコノミーコンフォートシートも事前予約可能
・Finnair長距離フライトのアップグレードが4回(Platinumは2回)
・Finnair欧州便のアップグレードが8回(Platinumは4回)
・プラチナ会員資格を2名の会員に授与可能(Platniumはゴールド資格をたぶん1名)
・特典ポイントを無料で移動可能
・SEB Kort ABのFinnair Plus クレジットカードの利用者なら、Platinumカードに。
などが、プラチナ会員の特典に加わります。特殊な特典が用意されているというより、盛りだくさんになった感じです。
暇さえあれば、恐らく一番やさしい「Emeraldを越えた」会員レベル。狙うならこれかも。