バス代わりの飛行機

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個人的に2018の10大ニュース(その2)

主観に基く今年の 10大ニュース。続けます。

 

(3) A380の運用に新しいフェーズ

今年の9月19日、ANAがお買い上げの A380-800 がフランス Toulouse から、ドイツHamburg へ「初飛行」を行ったことが報道されました。

L’A380 d’ANA prend son envol | Air Journal

この「出来事」は、主な組立てを行った工場から仕上げを行う工場への移送なのです。しかも ANA は初のユーザーという訳でもありません。エアバス A380は、そんな小さな出来事でもニュースになるほどの注目度があるということです。

 

エアバスが満を持して世に送り出したはずの史上最大の旅客機、A380。容量が過大で、クライアントはこの機材を生かすのに苦労しています。販売は伸び悩み、多くの夢が語られた初期の輝きはとうに失せました。ANAの凝った塗装の3機は A380 の新風。世界中で関心が寄せられているようです。

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個人的には、より強力になった ANA 的カオスが出現する気がして仕方ないのですが、他にないユニークなキャビンであることは間違いありません。そしてハワイ路線に変革をもたらしそうな勢いが感じられます。

少し見えてきたANAのA380 - バス代わりの飛行機

 

さてA380ですが、

期待の大型機材誕生 → 使えないのでジリ貧の予想 → 使える場所を見つけて持ち直し

という遷移を起こしているようです。マレーシア航空は、B777の連続墜落に端を発した経営危機から、「6機のA380はすべて手放すが、買い手を見つけるのは難しいだろう」と言われていたのですが、結局全て維持し、ロンドン線に加え、東京線、ソウル線などで積極的に活用しています。

 一方でエールフランスは11月、 A380-800 の保有数を半分に縮小することを発表しました。

Air France va réduire sa flotte d'Airbus A380

レンタル 5機を合わせて現在10機体制。2019年末にレンタル契約が切れる 2機は返還。時期を見て、保有する 5機のみにする予定。エールフランスは、最初に予定していた12機の内、2016年には 2機をキャンセルしたばかり。うまく処分を進めたものだと感心しましたが、一方で客が集まらない会社になっていることが心配です。

 

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(4) British Airways と SPGの顧客クレジットカード情報の漏洩

全くふざけるな!です。こうした不始末に対しては、客はもっと怒るべきなのだろうと思います。アメリカでこの種の事件をさっさと懲罰的損害賠償の対象にすれば、少しは変わるのにと思ったりします。British Airways のケースでは、「あなたも対象でした」メールは届きませんでしたが、悠長に待っているのも危険なので、さっさとカード再発行しました。

ブリティッシュ・エアウェイズで起きた顧客情報の漏洩 - バス代わりの飛行機

 SPGは2014年以来の予約分に渡る情報漏洩。500,000,000人に関係するというビッグな話。個別に連絡を取るのかどうか知りませんが、Marriottとのプログラム統合がまだうまく終わっていない現在、そんなことは可能なのでしょうか。また今まで本当に気が付いていなかったかという点にも、疑いが残ります。変なことを暴かれると、懲罰的損害賠償を喰らうことになります。すべての件が関係するなら、一件当たりたった100ドルでも賠償金額 500 億ドル。Marriott は SPG と合併したがために潰れます。 

 それはそれで歴史の一コマに立ち会えることになりますが、面白がっているのも自分に実害がないうちだけ。やっぱりいい加減にしろです。

 

(5) 中国南方航空スカイチーム脱退とワンワールド拡大

三大航空連合の中では、なんとなく寄せ集め感が強かったスカイチーム。しかしながら大陸中国の航空会社を東方航空、南方航空、厦門航空としっかり抑えたため、中国の経済成長に自らを重ねることができました。中国行くなら、スカイチームの加盟会社の会員になっておくのが便利だったはずです。

 ところがデルタ航空が東方航空とばかり親密にするので、競争に不利になった南方航空が脱退。これはちょっとした新風でした。

 こういう事です。やはり北米の航空会社とは提携を進めたい南方航空は、ワンワールドアメリカン航空に近づきます。しかしながらスカイチームに加盟していることは、連合の外の会社との提携に足かせになります。それが脱退の理由なので、南方航空は今後この会社との提携を大胆に進めるでしょう。将来的にはワンワールドに入るのでは、なんて話がちらほら出てくるのも無理ありません。もちろんこれは実現するかどうか疑わしいのですが、一方のワンワールドでも別の大きな動きがありました。

 

なんとロイヤルモロッコエアが2020年、ワンワールドに加盟するというのです。

Royal Air Maroc rejoint l’alliance oneworld, qui s'implante enfin en Afrique

加盟を決するための投票の実施が公表された段階ですが、投票で認められれば、アフリカの航空会社として、ワンワールド初のメンバー。確かにその路線網はワンワールドにとって補完的になり、「不思議ない」という声も多いようです。旅行者として気になる会員プログラムでは、ロイヤルモロッコエアの Safar Flyer には上級会員が2種類しかありません。したがって加盟にあたり拡充するはずです。

 

中国南方航空の行方も気になりますが、ワンワールドの方からも動きを見ておく必要がありそうです。

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