搭乗時、London Heathrowと同じ立て札が並びます。羽田と違って、長い列ができるわけではありませんが、それなりにいろいろな人たちがぞろぞろと入ります。
搭乗橋は2本使えるゲートと機材ですが、本日は1本で、Club Worldのキャビンに全員入ります。先の5人組家族も優先搭乗をし、World Travellerのキャビンへ向いました。キャビンでもいろいろなドラマが展開されたことでしょう。
さて本日の座席は7A窓側。このB787にはファーストクラスがあるため、Club Worldの前方キャビンは2列、後方キャビンは4列。横の配列は 2-3-2 です。窓側と中央のシートは後方向き、通路に面するシートは前方向きという構造は、他の機材と共通します。
フランスの乗用車のような体全体を包み込むシートは、幅も奥行きも十分。
Club Worldの後方向きシートは閉塞感が強く、前方向きシートは開放感が強くなります。最近はファーストでもビジネスでも扉をつけて、この写真の程度の閉鎖空間をつくることが流行っていますが、claustrophobe(閉所恐怖症の人)の利用は無理でしょう。それでClub Worldは半分のシートの開放感を非常に高くしたのでしょうか。20年前の設計者に聞いてみたいものです。
腰かけると、特徴的な構造をした足置きが正面に見えます。オットマンと言うよりはベッドの一部。
離着陸時には跳ね上げており、ベッド面の裏側が見えます。そこにはマガジンラック。
モニターの下には折りたたみ式テーブル。半分広げた状態だと外に出ることも可能です。ただし肥満体でなければという条件も言っておく必要があります。さっそくミネラルウォーターとアメニティバッグが配布されます。
常時参考にできる状態にしなくてはならない安全のしおり、いつ使うか分からないゴミ袋はテーブル下のラックに収納されています。厚みがなくて、これ以外のものは収納できません。さらに下には、靴を入れるには厚みが足りない引き出しがあります。ブリーフケースなら、形状次第で収納可能です。
最近寝具が改良され、体積が異常に大きくなりました。離陸時にはどこにおくのか皆目見当が付きません。膝の上には載せ切れません。さらにテーブルを出して載せるとこんな調子。
皆さんはどうしているのでしょうか。不思議です。幸い本日は搭乗率が50%。あらゆるシートで隣が空いていました。ドアクローズしても隣が来ないことを確認して、自分の寝具はそちらのシートへ移動。
極東アジア系の女性搭乗員が、この2人分の寝具を空いているオーバーヘッドロッカーへ収納してくれました。
本日はお日柄も良く、このキャビンでは離着陸時のお見合いはありませんでしたが、Club World では全てのシートに客を詰め込むこともあります。以前 B777(2-4-2:中央はダブルベッド風2人用シート)で、知り合いではない男性2人が中央席に座らされたのを見たことがあります。席を替わることなく、12時間の旅を終えたようです。そんなことなら World Traveller の方が良かったのではないかと思います。
さてアプリの様子は以下の通り。出発までカウントダウンをしています。
英語の長いアナウンスが入ります。これからイギリスへ連れて行かれるのだという実感が湧いてきます。
英語はリンガフランカとして広く使われますから、空港や機内で聞いても何にも感じません。文化や経験が重ならないと、調子が乗らない Pechedenfer は、イギリスアクセントを聞いて地に足が着いた感覚になったのでした。
ウェルカムドリンクは、いきなり Champagneを勧めてきました。
ええそうですとも、タンブラーで中途半端な位置までしか入っておらず、泡立ちがほとんど見られません。ワインブログではないので議論はしません。グラスの問題は状況に左右されるので、これが「いつでも」一番なんて断言できないということだけ書いておきます。
メニューも配られます。これも「どこに収納するんだ?」という形状。
FTでもそろそろ常識となっていますが、中国=情報泥棒の風潮が形成されつつあるようです。そして日本は Five Eyes(機密情報共有を行う US, UK, Canada, NZ, Australia)の準構成員のような書き方。これが西側の見方。国内メディアとは大きく違います。
安全のビデオは、第二版?自分のシートに関係あるシーン。しかしこんなヒールでは非常時には困ってしまうと思います。
後向きシートの方が飛行機がクラッシュした時に助かる確率が高くなるけれど、乗り心地が大変悪くなるので、全てのシートを後向きにはできないという主張を昔読んだことがあります。しかし Club World に乗る限り、後方向きには不快な感じはありません。むしろヘリンボーン配置の方が、加速時には体の横から重力がかかり、不快です。
雨のB滑走路を加速。感覚は着陸時と同じ。
安全性の上では、3点留のシートベルトでも良かったかもしれません。
機体前部が地表から離れた状態。上昇し続けますが、体は前のめりになる感じはありません。加速による重力の方を強く感じます。
完全に離陸。機材が好きな人はエンジンを眺めながら離陸できるので、後ろ向きの方が良いのではないかと思います。
利根川上空。これが干上がったら、チバラギ県がめでたく誕生します。
速度と高度がどんどん上がります。数多くのゴルフ場が見えます。
雲の上に出るとシートベルト着用のサインも消え、窓も電子シェードがおります。この程度の青が流行なのでしょうか。