昨日の新聞に刺激的な表題を見つけました。「外国人とロボットの生かし方」って、大丈夫ですか?
「外国人と犬の生かし方」だと、どこで使ってもアウトですが、ロボットだとOKなのでしょうか。
こういう表現は、「外国人」を別の集団に替えてみて問題がないことをチェックした方がよいのです。
人口減少ニッポン、ニートとロボットの生かし方
人口減少ニッポン、シニアとロボットの生かし方
人口減少ニッポン、沖縄県人*とロボットの生かし方
人口減少ニッポン、道産子*とロボットの生かし方
人口減少ニッポン、ベトナム人とロボットの生かし方
etc.
こういうフレーズだと、炎上しそうではありませんか。
*:日本の南北両端に登場願いました。それ以上の意味はありません。
外国人を意識の上で同じ人間として扱っておらず、差別に気が付かないという話はイギリスでは古典的ですが、この点では日本が上手。海外旅行に慣れた日本人が、国際線で奇妙に独りよがりな日本人客に気づくことが多いのは、同属憎悪ではないと思います。奇妙さに気づくには慣れが必要なのですね。無意識の差別意識は、なかなか手強いものがあります。
さて今日は、その種の軋轢やストレスとは無縁になるはずの国内線。関西~九州の路線。神経質 = 10・9・8・7・6・5・4・3・2・1・0 = 大雑把という義務&要求スケールは HND - ITM なら9ぐらいですが、それを5にチューニングする程度。大らかな気分で行きましょう。
ターミナルの北側の外れ。24番搭乗口です。
この辺はまだ改装の手が入っておらず、平和。窓の外に見える Embraer 190 が、今から搭乗する機材。
搭乗人数全体が小さいこともあり、優先搭乗はほとんどいない路線。「締め切り」の直前に乗り込みます。機内はお馴染みのクラス J 史上最強のシート。
一人列では、空気口と読書灯は一席に2つずつあります。一人用のユニットを開発しても、数が出ず、コスト高になるからに違いありません。
この空港は山側から風が吹くので、南端近くから北側に向けて滑走します。地上移動で前を横切らざる得ない南ターミナルは、もちろん ANA の巣窟。
シャチか何か、水生生物がエンジンに描かれています。カラーが揃っているせいか、機体デザインに溶け込んでおり、絵柄のひょうきんさに違和感がありません。
滑走開始地点まで来たら、一度停止。滑走路上、B777よりは少し前のポイントに停止します。目印になるのは、豊中市伊丹市クリーンランド。
離陸に必要な滑走距離は 2,100 mと短く、伊丹スカイパークの半ばで浮き上がります。
ぐいぐい上昇する力強さが、特徴的。
この後地上は見えず、眼下はずっと雲。西日本一帯が曇っていたようです。そこで機内誌 SKYWARD を手にとると、池田市の記事。大阪国際空港の敷地は池田市、豊中市、伊丹市にまたがっており、通称名を確保した伊丹市は余裕ですが、池田市と豊中市は市内に空港が存在することをよく宣伝します。昔からそんなもの。
もちろん池田市出身の方は、数多くJALで働いていることでしょう。こういう案内ができる人を探すのは簡単なはず。
329 milesと言う距離は、HND-ITMより少し長い程度。機内誌を丁寧に読む時間はありません。水平飛行はわずかで、あっという間に下降体勢に入ります。雲が切れると宮崎空港上空でした。
鹿児島空港は北風なので、姶良カルデラの上空まで出て旋回、北上します。
旧隼人町の付近。鹿児島県も平成の大合併で、自治体が簡素化しました。確かここは霧島市になったはず。
小さな町の割には立派なホテルは、京セラのものです。ホテルが無いと不便だという事で作ったらしいのですが、風光明媚という言葉がぴったりくる眺望が楽しめそうです。
空港周辺は台地状の高原。HIJのように山の上の部分を削り取り、谷に人工路盤を設ける力技は感じられません。
市内からはやや距離があります。本格的に高速を使うこともあり、バス料金は高め。片道1,250円、往復割引なしと、可愛くない料金設定。
九州も鹿児島まで来ると、福岡とはかなり異なり、「何でこうなる」的な珍しいものが数多く見つかります。例えばインスタントラーメン。
キビナゴ風味とは、想像がつきません。
店のファサードもどこか奇妙。
他の都市だったら、平凡に「パスタ、ピザ、ワイン」となるところ。ビールに生が入った時点でズレていますが、さらに本格芋焼酎と来るので言う事ありません。「パスタと本格芋焼酎が楽しめるイタリア料理店!」という具合でしょうか。発信されるメッセージはかなり個性的。アルコール飲料の方が、料理のジャンルより多いことにも注目。
昨年は大河ドラマの舞台だったので、そのことで町中が沸いていたはず。終わったばかりで元気がないだろうと思っていたところ、強烈な個性の数々に圧倒される始末。無知を恥じ、穴あき盃でも土産に買って帰らねばなりますまい。