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一都二県週末外出自粛要請。千葉、群馬、栃木は都内への移動の自粛を。

遂に出ました。外出自粛要請。ヨーロッパに比べ格段に緩い措置について書く前に、直前の記事の最後にちらっと書いたこと*について。

*:直前記事をアップロードした後、木製腕時計を愛用する防衛相も同じ趣旨の文句を言っていました。

 

とても不思議なことです。一部のメディアと政治家がわかりやすく伝えることを放棄していることは。しかも自分が使う単語をよく理解していないという落ちがつきます。中身のないカタカナ英単語を多用して、意味不明なことを述べたてるコンサル志望の学生と変わりません。


ロックダウン:まずましな方から。これはだいたい英語(lockdown)と同じ意味で使われているようです。都市や州のロックダウンで問題ありませんが、都市封鎖州封鎖の方が日本人にはわかりやすいはず。
 世界がどれだけ深刻な状況にあるのか、あらゆる人に理解させることが求められています。ロックダウンなんて使って平気なメディアや政治家は、任務を遂行する能力がありません。一方でそんな連中に対して、消えろとか、辞めろとかいう主張は出てきません。この点も不思議なところです。


クラスタ:意味を理解していない人間が使って、文章が破綻、現象の理解を妨げているケースが散見されます。
 クラスター(cluster)のもともとの意味は葡萄の房。転じて同じ要素がいくつか集まったものを指します。ここで忘れてはならないポイントを一つ指摘しておきます。クラスターはある大きな集団の中に多数存在することが想定されます。すなわち、単位要素<クラスター<集団という階層構造になります。クラスター爆弾クラスターイオン、クラスター展開など、典型的な使用例では明らかにそうだとわかります。
 感染におけるクラスターとは、集団(イベントやショーに集まった群衆、ショッピングモールに集まった群衆、上野公園で花見に集まった群衆 etc.)の中の小集合。その中の一人(複数も可)がウイルスを拡散して感染する者の集合です。クラスターの発生というのは、こういう感染様式の発生を意味します。集団の中にクラスターは多数あることも忘れないで下さい。群衆の中に多数のクラスターが生成するのです。
 この感染拡大の機序が厄介なのは、感染者達がすぐ別の集団でクラスター発生の原因となり、感染者の数は指数関数的に増大する点にあります。仮に一つのクラスターが5人の新しい感染者を生むなら、次の段階で36人、その次の段階で216人、さらに次の段階で1,296人と罹患者が増えます。だからイベント開催は自粛せよとなるわけです。
 「クラスター感染」や「感染クラスター」でそれぞれ一語にした方が、使い方を間違う可能性は低くなります。日本語で表現するなら、(集団内における)多数同時感染ぐらいが使いやすいと思います。集団感染だと、集団自殺と同様、そこに集まった者が一様に関係する意味に傾きます。単位要素<集団という構造になり、語義が変わります。それでも今メディアで現れる滅茶苦茶な用例よりはるかにましです。


オーバーシュート:極めつけはこれ。この言葉が「突然起こる大量感染」の意味で使われていて、対応する外国語が何であるか考えこんでしまいました。外れているのは、オーバーという接頭辞。これは英語ですか?
 英語の over が数量と関係する単語で使われる場合、暗に明にある基準値が想定されそれを超過することを意味します。オーバーヒート(系の温度が、設定温度あるいは適切な温度以上になる)は良い例です。under が反意の接頭辞になります。

 感染拡大には様々な機序が並立し、むしろランダムに進行します。過去の発生数から今日以降の発生数は予想がつかないわけです。オーバーとかアンダーという語素を使った単語が意味を持つのはかなり困難。もし学術用語を使いたいなら、スパイク(spike)の方がましです。
 感染の爆発に対してオーバーシュートを当てるのは、英語も科学も分からないことを自ら公言するようなものです。ANAが基本的な英語をしばしば間違えて嘲笑されることはご存じだと思いますが、無神経なメディアや政治家は ANA と同じように嘲笑されるべきです。嘲られれば気がつくでしょう。
 わかりやすく伝えるという立場も忘れています。こういう言語を使う連中は、学校で何を勉強したのでしょうか。


自粛要請される外出の範囲
ここから本題。東京圏は今週末の外出自粛要請が出されています。買い物とか外食が主なターゲットのようですが、これらの活動の抑制は、施設が協力してくれれば十分な効果が見込まれます。一方で花見はどうでしょう。これは全面禁止すべきではないでしょうか。桜の名所は可能な限り物理的に閉鎖、管理を理由に侵入者は取り締まることにし、その方針を広く知らせるのが良いと思います。週末は雨のようなので実質的にはほとんど影響がない可能性が高い一方、人々が事態の深刻さを再認識する効果は高そうです。

 群馬、栃木、そして千葉では「都内に行くな」という自粛要請に対して、埼玉県や神奈川県では東京と同様、外出自体が自粛の対象。山の中でも知事の言いつけを守って、しっかり家に籠りましょう。人がうろつかなくなったら、サルやシカ、イノシシが代わりに徘徊してくれます。

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なおこのブログで最も気になる点は、空港の利用。早朝に羽田空港から国内線で移動、週末を別の土地で過ごす分にはお咎めなしなのでしょうか?コンビニでの生活必需品の購入と比べても、感染を起す確率は低くそうです。

 

別の土地で過ごすのはOK → そのために最低限の(都内の)移動が必要不可欠 

 

という論理なら不要不急の外出にはならないかもしれません。なお国際線は、外務省により世界中がレベル2に指定されたため、週末外出自粛より幾分高いレベルで避ける必要があります。やはり密かに国内線で疎開するのがベスト。PPやFOPも2倍貯まります。