バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

国内旅行は観光を外して

遊び上手、人生の達人、引き出しが多い奴などと呼ばれるためには、限られた条件の下で人生を最大限楽しむことができなくてはなりません。むしろ制約を新しい何かに変える剛腕*が必要です。

 稼ぐ、貯める、増やすしか能がない人は多いのですが、十万円なら十万円なりに、千円なら千円なりに充実した時間を過ごす術*を知らないと、心のよりどころは数字という人生になってしまいます。”Was hülfe es dem Menschen, wenn er die ganze Welt gewönne und nähme doch Schaden an seiner Seele?" ではありませんが、自分が知る者たちの十倍を貯め込み、自分が知る者たちの十分の一の経験で迎える死は、その逆よりはるかに惨め。海外に出るのが困難でも、国内で新しい経験や発見ができないようでは、先行き思いやられるというものです。

*:これらはまさに l'art de vivre。

 

「自分にとって」新しい物事を見つけることは、国内旅行ならではの体験。こんな落書きも、普段の生息域で見ることができない人間には新鮮。

f:id:PECHEDENFER:20200704132005j:plain

リアルに迫るのは感動モノでしょう。おそらく全国レベルでは日常的な犯罪であり、問題視するのが良識というものですが、例えば日本漫画オタクの外国人には感激アイテムになりうることを思えば、観光資源になるのも無理ありません。

 

「新鮮」は人によるという話です。夜露死苦を見つける旅はバカバカしく感じる人も、B級グルメのための旅なら理解できると思います。

 

ネーミングが強烈なベトコンラーメンは、赤ミシュランの星とは別の意味で "vaut le voyage !" つまり、わざわざ食べに出かける価値あり。

f:id:PECHEDENFER:20200704131535j:plain

こんな命名が可能だった時代**から続くメニューですが、内容にも個性が光ります。B級グルメでならす某都市辺境で発生し、今でも一定の人気を保つはずですが、あまり耳にしません。パスタデココは訪ねる場所として聞いても、ココイチがそういう形で話題に上らないことと同じ?

**満州時代を思い出させる懐かしいラーメンに出会ったことがきっかけで、その味を元に昭和44年に考案されたというエピソードが今日に伝えられます。モデルは85年前に遡り、実歴が50年あるというラーメン。現代だったらデモシストラーメンなんて命名するようなものなのですが、どんな時代だったのでしょうか。

 

いなりはかたち、ありさまの、優れたらんこそあらまほしかるべけれ。東(あずま)勢が巾をきかす世の中です。この形が珍しくなっていることに気がついたのですが、これも時代。

f:id:PECHEDENFER:20200704132438j:plain

しかしこれは東京文化が恰好いいとか、縁起いいという感覚が起こす文化の浸蝕ではなく、ロジスティクス重視の結果でしょう。俵型は積み重ねに適しており、輸送が簡単、輸送から展示へのモードチェンジも簡単。彼の地でゆっくり進行した納豆の侵入***とは事情が異なり、むしろ amazon.com の影響です。

***:今も拒絶する老人の視点ならこんなところ。それ以外の人には、納豆の普及が適当な言葉遣い。いずれにしても彼の地の朝飯は白パン

f:id:PECHEDENFER:20200704182928j:plain


Weizenbier が飲める空港ラウンジ。後で調べてみたら、季節販売の商品。今季出荷前に供されていたようです。

青い空と海のビール « ヘリオス酒造株式会社

f:id:PECHEDENFER:20200704132206j:plain

原料は国産ではありますまい。ともあれ酸が強くて軽いという Weizenbier の特徴が穏やかに出ていて、爽やか。夏向き。太陽の下で味わうにはピッタリです。一般には7月13日より出荷されます。空港ラウンジは、現物によるプロモーションをよく行います。

 

コロナ禍のおかげで、エメラルド会員資格が丸々一年間延長され、しばらくは国内線出発前はビール飲み放題。

f:id:PECHEDENFER:20200704133014p:plain

もっとも夏ですから、外でビアガーデンの方が何倍も良い体験。ラウンジでワイワイガヤガヤはできません。

 

待ち時間は、旅行を機に郷土史を勉強するのがおすすめですが、海外のガイドブックにて夢想の旅も悪くはありません。読書なのか、下調べなのか曖昧になります。

f:id:PECHEDENFER:20200704133429j:plain

現実に田舎めぐりなんか行ったら、反中感情から石が飛んできます。どうせ連中には中国人と日本人の区別がつきません。自粛警察と同じ心理が働く蛮行ですが、旅行者は避ける以外、良い選択肢はありません。海外に出られたとしても、田舎はしばらくおあずけ。