仏英同舟で
フランスの金融機関からの郵便2通に交じって、The Concorde Room のロゴ入り封筒が到着。予期せぬ封書です。たぶん有効期間が延長された新カードか挨拶を兼ねたお知らせでしょう。
サイズ、デザイン、紙質のすべてにわたりおなじみの封筒です。ただ手触りで、カードが入っていることはわかりました。
コンコルドルーム閉鎖とありえる BA の措置
BA は LHR のラウンジを 3月22日頃から 7月 3日頃まで全部閉鎖していました。その後、半分ぐらいオープンしましたが、The Concorde Room は現在も閉鎖を継続中です。Terminal 5 の Galleries First の一部が Terrace として区別され、同ターミナルを出発するファーストクラス利用者と The Concorde Room Card 保持者が利用できる空間になりました。 The Concorde Room は代替ラウンジが設けられたことになります。
コロナ禍のため世界中でフライトが大幅減便~ゼロになり、空港ラウンジ等の地上サービスも大幅削減。各社とも自社マイレージ会員へ補償措置をとりましたが、BAの場合、
・会員資格の1年延長
・次回の会員資格更新に必要な tier points は通常の75%に削減
・獲得したアップグレードバウチャー等は6ヶ月間有効期限を延長
が発表されています。バウチャーや GGL Redemptions、5万 Avios 獲得のために必要な tier points は割引されないようです。
過去の例を見ると、The Concorde Room Card はゴールド会員にならなくても、年間の tier points が 5,000 に到達すると送付されるようです。したがって会員資格ではなく、バウチャー類の扱いです。すると今現在も獲得・更新に 5,000 pts 必要で、このコロナ禍においては恐ろしく高いハードルです。
BA はこのカード向けのサービスを3ヶ月間提供しませんでした。JFK では全 BA ラウンジの閉鎖が続いており、カードは相変わらず無意味です。こうした状況を考えると、2020年3月に有効で7月も有効なカードを持つ会員には、最低でも3カ月の期間延長が欲しいところ。会員資格と同様、ざっくりと12ヵ月延長という処置もできますが、会員資格の場合、多様なサービス、他社への会員流出の阻止などが影響する一方、このカードについてはそれらの因子を考える必要がありません。
御開帳
さてどんなカードを送ってきたのかと、封筒を開けました。有効期限は2022年2月末になっています。
7月の文書が何故今頃届く?という疑問はもっともです。フランスからの郵便も 7月16日付でした。ヨーロッパからでも郵便物は3週間必要なのが現状です。
現有カードから 1年間の延長となりました。会員資格延長と同じ処理です。
19カ月も有効な The Concorde Room Card なんて、イミフと言うか、かなりの珍品。
しかし腑に落ちない点が多すぎます。第一に別の処理があった会員が存在すること、(下記のとおり、コメントを頂きました。) それからこの処理に関して BA の発表はなく、メールの事前連絡もないこと。そして送り状がその体を成していないことを指摘できます。
Congratulations で始まる送り状。この一語で十分変です。このカードの新規獲得者には良いでしょう、更新*でも違和感があり、補償では全く不適当です。本文を読んでも、このカードを送る理由が分かりません。内容のほとんどは閉鎖中の The Concorde Room のサービスの紹介であり、あたかも正常営業中のよう。この点は明快に偽りです。どうも昨年まで使っていた新規獲得者向けの文書を送ったようです。「手紙ぐらいちゃんと書けよ」と言いたくなりますが、疫病対策で会社が大混乱、少数会員のために起草する余裕はないのでしょう。
*: 更新ならば、ロイヤルティへの感謝を述べるのが典型ですが、それはありません。なお本年度の搭乗実績は 5,000 tier pts からほど遠く、通常更新はありえません。
謎はそのまま
GGL 会員資格については、有効期限を延長したカードは受け取っていません。BA は電子データの更新で済ますようです。しかし The Concorde Room はカード提示必須のアナログ世界。カードを受け取らないと、何も起きません。
そういう性質の特典なので、同じ条件の会員全員に送ったのかどうかも不明です。公にはできない基準で会員を選んで、送付しているという可能性もあります。
もっとも文句があるわけではありません。手に入れたらこっちのモノ。有効活用させてもらいますが、それはいつから可能になるのでしょうか。