PECHEDENFERのブログ

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QFライフタイム・ゴールドメンバーシップへの道

特集第3弾は、カンタス航空 QF の Frequent Flyer。海外勢ではキャセイパシフィックの Marco Polo Club と並んで、日本在住者にとって一番使いやすいプログラムではないかと、密かに思っています。

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路線はオセアニアを除くとアジア路線と北米路線が少数、そして頑張って南米とアフリカに一路線ずつ


航空会社の会員プログラムでは、一般に利用度に応じて (1) 特典が得られ、(2) 一般客から区別されます。QFの場合、特典用に (1) 搭乗距離、区別するレベルの決定に (2) 利用クラスと飛行距離から決まるティアポイントを使う二基準式。BA と同じ形式です。

 QF ではティアポイントのことを Status Credit と呼びます。ワンワールド加盟会社の利用で加算されますが、自社利用では倍になります。特典航空券には渋いと文句も多い Frequent Flyer ですが、オーストラリアに時々行く方なら、無理なく利用できると思います。

 

さてテーマはライフタイム・メンバーシップでした。QF の場合 BA と同形式で、入会以来の Status Credits の総積算値が基準となります。ライフタイム・プログラムの内容は BA より充実しています。

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基準

Frequent Flyer では、入会以来獲得した Status Credits が

 

14,000 を超過すると、ライフタイム・ゴールド

 

会員になれます。実はこれは中位のライフタイム・メンバーシップで、下と上には

 

7,000 超過で、ライフタイム・シルバー

75,000 超過で、ライフタイム・プラチナ

 

の設定があります。金は銀の2倍ですが、白金は金の5倍以上となっています。

 

これらとは別に、会員年度ごとの Status Credits で次の会員年度の資格が決まります。新規に獲得する会員資格の場合、

 

Silver 300、Gold 700、Platinum 1,400、Platinum One 3,600(内QFで2,700)

継続する場合、

Silver 250、Gold 600、Platinum 1,200、Platinum One 3,600(内QFで2,700)

 

が基準となります。年度ごとの会員資格には、この Status Credits に加え、

 

会員年度毎に 4回 QF や JetStar に搭乗

 

することが必要条件になっています。見たところ、BA の基準とよく似ています。なおワンワールド内での会員レベルとの対応は、以下の通り。

 

Silver = Ruby、Gold = Sapphire、Platinum = Emerald、Platinum One = Emerald

 

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どのぐらい大変か

ライフタイム・メンバーシップは、ある会員レベルを長年保ってきた会員への功労賞のようなもの。何年続けるとその資格が永久化するか?はよく使われる指数です。必要な Status Credit の簡単な比較でわかります。

ゴールド会員24年分でライフタイム・ゴールド

です。同じ指数をシルバー会員-ライフタイム・シルバー会員、プラチナ会員ーライフタイム・プラチナ会員について計算します。すると

シルバー会員28年分でライフタイム・シルバー

プラチナ会員63年分でライフタイム・プラチナ

となります。ライフタイム・メンバーシップでは、相対的にゴールド会員がもっとも容易というか、お得なのでした。プラチナ会員を継続する人なら 12年、プラチナワン会員を継続する人ならたった4年で到達します。

 

Frequent Flyer は BAと似たプログラムと言いましたが、ライフタイム・メンバーシップについては異なります。BA では Emerald レベルに2つ、QFは Ruby, Sapphire, Emerald レベルにそれぞれ1つずつです。そして Emerald レベルでは BA のライフタイム・ゴールドが圧倒的に簡単に到達します。

 

QF ライフタイム・ゴールドメンバーシップを短期間で獲得するなら、次のような搭乗パターンが考えられます。

(1) HND-ITM JL ファーストクラス往復 140回。

(2) HND-SYD QF最格安エコノミークラス往復 234回。

(3) HND-SYD QF格安エコノミークラス往復 175回。

(4) HND-SYD QF格安プレミアムエコノミー往復 117回。

(5) HND-SYD QF格安ビジネスクラス往復 59回。

(6) 日本から DOH 乗継ぎ欧州 QR ビジネスクラス往復 35回。

という調子。BAの場合と同様に大阪に住んで、東京にファーストクラスで通勤する毎日だと、約半年で達成できます。

 東京とシドニーは時差がほとんどなく、距離が寝ている間に移動するのにちょうど良いのか夜便の方が普通です。その結果、一方から他方へ日帰り出張可能です。昼は一日交代で東京とシドニーで活動、夜はフライトという生活もできます。格安エコノミー利用でこの生活を1年間続けると OK なので、ライフタイム・ゴールド達成は意外に簡単に見えます。ビジネスクラスで豪華に済ますなら4カ月です。

 本気で取り組むなら、(6) を多くしたいところです。欧州発で買うと安いこともあるし...。月一度の往復で3年。金に困らない健康な無職者なら楽勝ですね。

 

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少し補足すると、

・ライフタイム・ゴールドメンバーシップには、見たところ QF や JetStar の搭乗が必要となっていません。

・航空会社を問わずワンワールドのライフタイム・メンバーシップが欲しいなら、RubySapphire レベルで QF、Emerald レベルで BA を狙うことになるでしょう。年会費が必要な JGC は性格が異なるので、除いて考えています。