PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

AAライフタイム・プラチナメンバーシップへの道

北米の競合会社と同様、アメリカン航空 AA でもライフタイム・メンバーシップは、ミリオンマイラープログラムの特典の一部です。

 

基準

アメリカン航空が販売する便の飛行距離と対象となる提携航空会社の便の加算基本マイルが 200万マイルを超過すること。以上です。特典はライフタイム・プラチナメンバーシップ(ワンワールドでは Sapphire 会員)と4フライト分のシステムワイドアップグレード(SWU)。

 

なおライフタイム・プラチナメンバーシップに達した会員は、100万マイル達成時にライフタイム・ゴールドメンバーシップ(ワンワールドでは Ruby 会員)と 35,000 ボーナスマイルを獲得しているはずです。

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いつも爽やかアメリカン

ユナイテッド航空が自社のフライトだけを対象とするのに対して、アメリカンは提携各社でもOKとかなり到達しやすくなっています。共に予約クラスは関係ないガチの距離で測られます。

 

どのぐらい大変か

今年に限って言うと 5月 1日から12月31日までの間、提携クレジットカード(Citi® / AAdvantage®, AAdvantage® Aviator® Silver, AAdvantage® Aviator® Red, AAdvantage® Aviator® Blue, and AAdvantage® Aviator® Business)で、1ドル利用するたびにミリオンマイラープログラムに1マイル加わります。AAdvantage® Aviator® Whiteの利用では2ドルあたり、1マイルになります。

 何でも買えるアメリカの良い例ですね。クレカ 2,000,000 ドル(2億800万円)利用で、ライフタイム・プラチナメンバーシップが得られます。このディールはどう評価してよいのかわかりません。「何でも買える」典型例となるトレードは、当然のことですが価格の妥当性は評価困難。

 

実は 2011年までこのキャンペーンは常時やっていた、つまりキャンペーンではありませんでした。何が言いたいかというと、提携クレジットカードで稼ぐマイルも、(非航空系の)提携会社で稼ぐマイルもミリオンマイラープログラムでマイル積算対象だったのです。

 よく飛ぶ人たちの間では、油断するとマイル残高が 1,000,000 マイルを超えるという話をちらほら聞きます。10年前の AA では 2,000,000 マイルの到達は、ユナイテッドの 1 Million Miler より容易だったのではないかと思います。

 

今ではそんなバブルなことはなく、ガチの飛行距離なので、提携各社の搭乗も加えてもそれなりに大変なはず。

 AA のプログラム、アドバンテージの毎年のメンバーシップでは、搭乗マイルに加えて支払金額基準が要求されます。プラチナ会員の搭乗マイル基準は一年に 50,000 miles。200万マイルは 40年間プラチナ会員を継続することに当たります。ぶら下げたニンジンは、遠すぎてほとんど見えません。プラチナ継続とその永久化は別の話として存在しています。

 

距離だけを稼ぐなら、北米の航空会社には安い航空券があります。AAのマイルが貯まる提携航空会社ならどこでも良いのですが、だいたいユナイテッドと同じような搭乗パターンを AA で行うことになりそうです。パンデミック後もあまり傾向は変わらないと思います。

 

(1) 東京-南米往復 80~90回。エコノミークラスで日本から GIG へ行くと、一往復20万円ぐらい。北米内の乗継ぎによって、往復 23,000~25,000 miles に変動。毎週南米往復で2年8カ月程度。時差が12時間前後あるので、本気で取り掛かるなら結構大変。

(2) HKG-FRA往復 76回。DFW乗継ぎで往復26,600 miles ほど。南米より少し楽な程度。ただし北米経由欧州行の航空券はブラジル行ほど安くありません。

(3) 東京-LAX往復 184回。短距離をひたすら往復という発想。毎週太平洋横断で3年半を超えます。東京-ニューヨークでも149回往復。毎週往復で3年ぐらいですね。

(4) HND-ITM往復 3,572回 または HND-OKA往復 1,017回 。JGCの頂点を極めし輝き」と比較するために計算しました。5スター(国内線搭乗 1,250回= 625往復)より大変です。「吾輩は最上である。名前はまだ無い。」状態の JAL ミリオンマイラープログラムの最上位の条件は、国際線200万マイルまたは国内線利用 2,250 回ですから AA のライフタイム・プラチナと良い勝負。

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やはりバイミリオン達成は、果てしない感じがします。しかも得られるメンバーシップが Sapphire レベル。AA をひたすら利用する人なら、キリの良いところまで乗ってみるという気になることでしょう。例えば映画の Ryan Bingham はデカミリオンを達成し、お涙頂戴のセリフを吐きます。彼にはバイミリオン突破は遠い過去。こういう場合は別にとやかく言うことはありません。しかし他社と比較検討した上で、一から AA ライフタイム・プラチナメンバーシップを狙う人なんているのでしょうか。いたらその理由を聞いてみたいところです。