ブリティッシュ・エアウェイズの会員なら、Avios の使い方として、JAL国内線の利用は他の使い方よりずいぶん有利です。このことは世界レベルで知られています。理由は税金、諸費用など、発券に必要な追加料金が少ないことですが、必要な Avios もほとんどの路線で片道 6,000 と大きくありません。AF-KLM のフライングブルーだと片道 12,500 マイルも必要なので、差は明らか。
アメリカンエキスプレス・スカイトラベラーの会員は、航空券を買うことが減り、年会費が重圧になっていると思います。解約を考える方も多いはずですが、問題は貯まったポイント。海外旅行ができない現在、ポイントをどのプログラムへ移して良いか迷いがあるはずです。当然のことながらポイントは解約後は維持できないので、逃げるに逃げられないクレカ。JGC化、SFC 化しています。
こんな時の参考になるのが、国内線の利用条件です。フライングブルーやクリスフライヤ―(SQ)に落とすのはさすがに考えてしまい、エグゼクティブクラブ(BA)が良さそうに見えます。
旅の相棒が直前にメタモルフォーゼ
そうこう国内旅行を計画していたところ、朝起きたら iPhone の OS が自動更新していました。壁紙のみにしていたホーム画面が、アップルが作ったホームページに書き換えられました。自分の土地に勝手に建物を建てられたような感覚。迷惑千万とはまさにこのこと。
無礼者は相手をする必要なしと、全消去。
一方、天気予報を見ると、アラートが表示されるようになりました。
ベルリンは復活祭の後でも氷点下になるのですね。アラートが出る程度には稀な現象なのでしょうが、最低で-5℃の可能性があるとは。4月はまだまだ油断ならないドイツ。
間を置かず東京でもアラートが出ましたが、乾燥注意報でした。こんな感じ。
アラート表示では、現地の言語をそのまま拾うようです。南米やロシアの都市でどうなるか、少し楽しみになりました。
「お得熱」の流行
Avios を利用した JAL 国内線の特典航空券をもう少し詳しく述べると、650 マイルまでが最低カテゴリー。羽田発なら北海道と(島嶼部を除く)九州各都市が羽田-小松と同じ片道 6,000 avios なのです。JAL マイレージバンクでは、飛行距離 500 マイルを境に必要マイルが 6,000 マイルから 7,500 マイルに増えることから、Avios は北海道旅行、九州旅行に使うのが【お得】です。羽田-伊丹で使うなんて愚の骨頂。
そこで今度は福岡線の発券をしてみました。羽田からだと、伊丹以外はかなり取りやすいのですね。福岡はガラガラでした。
会員資格によっては羽田空港でも、福岡空港でも、ダイヤモンド・プレミアラウンジが利用できます。有償航空券と何ら変わるところはありません。
出発前の飲み食いの例。
パン2種、おにぎり2種、スープ2種が用意されており、さらに羽田と福岡で提供されるものが異なります。グレードが高いビールをはじめ、飲料は充実。米菓子、飴などもあります。もちろん取り放題、食べ放題、飲み放題。ハーゲンダッツを3つも持ってくる方もいますし、朝からビール3杯も。日帰りだったら、一日の食事を全てラウンジで済ますことも可能です。食費の節約までできて、【お得】ですね。
福岡線と聞くと A350 を期待しますが、搭乗できたのは B787 でした。
しかしB787も機内エンターテイメントが優れているので、大した問題ではありません。この路線は搭乗時間が 1時間55分にもなり、だいたい映画一本見終わります。タダで新作映画を鑑賞できるなんて、【お得】ですね。
これだけの内容で支払いは 800円。羽田―福岡往復は、普通に買うと最安値でも6万円を大きく超えます。それがたったの800円。 1 Avios の価値は 5 円をゆうに超えます。
Avios は12,000 必要ですが、パンデミックで使い道が限られる現在、【お得】な JAL 国内線で北海道、九州旅行に行く他、何に利用すると言うのでしょう。その往復 12,000 Avios は、下記のような方法で得ることができます。
・買うとだいたい 20,000 円~。
・SPGアメックスを紹介サイトを経由して入会すると最大 39,000 ポイントのボーナスが得られ、これは13,000 Avios に変換できます。
・SPGアメックスに一人紹介すると、30,000 ポイント獲得?それなら2人紹介でおつりがきます。6人紹介したら、5回旅行できます。
・ゴールド会員なら、BA や JAL でロンドン往復すると 12,444 Avios がボーナスとして得られます。一度往復すれば、エコノミークラス最安値でも国内線往復分以上、普通は国内線一往復半の Avios が得られます。
・一年間で地道に 7,000 TP 貯めれば、50,000 Avios のボーナス。何もしなくても4回分の国内旅行をゲット。
JAL 国内線とエグゼクティブクラブとの相性は大変良好。何と【お得】なマイラーライフでしょう。
座席指定が気になる方には...
前回の伊丹便の利用では、予約時に座席指定せず、チェックイン時に決まりました。当然エメラルド会員向けのサービスが顔を出します。「足元の広いシートをご用意できます」などと、良い席を案内。【お得】ですね...ではありません。現在のところ JAL 国内線は同じキャビンクラス内での座席指定料金を取っていませんから、この点は勘違いのないようお願いします。
良い座席かどうかは別にして、個人的には「足元の広いシート」のような上級会員の巣窟は御免です。そこで今回は地上係員の無駄な骨折りを省くため、BA のサイトで予約後、JALのサイトで国際線予約の確認に入り、航空券番号を入力して自分の予約にアクセス、座席指定を完了しておきました。
JAL の予約確認サイトでは、相変わらず他社の会員レベルは反映されません。しかし地上職員は、上に書いたように会員レベルによって異なる対応を行います。JAL国内線のシステムは三大航空連合加盟会社のレベルとは思えないほどお粗末ですが、その分末端の職員は有能。ウェブサイトが貧弱な程度では、【お得】は揺るぎません。
それに地上係員を通してチェックインを行うのは、今日贅沢なのです。この点も勘違いのないようお願いします。
特別付録:チェックインで見た JAL の内幕
羽田のチェックインは、例の薄暗い部屋で行いました。隣の会話が聞こえてきます。クラス J のクリスタル会員でした。勘違いからこの一角に迷い込んだのでしょう。ファーストクラスも、クリスタルも、イメージカラーは赤。ありうる話です。対応した係員は失礼のないように説明し、JGC カウンターに同伴誘導していました。その間、カウンターは空で次のダイヤモンド会員は少々待たされることに。JAL の考え方が見えてくるようで、興味深いトラブル処理でした。
係員が戻ると、次のダイヤモンド会員は黒いカードが表示されるスマホを渡し、15番の座席を所望しました。これは用意できたようです。15番は本当にダイヤモンド会員の席なのですね。巷で噂される通りのことが見聞でき、少し感動しました。
帰路、福岡空港では地上階がガラガラで、係員が暇そうにしていたのでそこでチェックインしました。
対応してくれた係員は、ネックストラップがフィンエア。いくら JAL に金がないと言っても、ID カードを首から下げるためにフィンエアのお下がりを使うことはありますまい。そうフィンエアの職員が JAL 国内線で働いているのです。
福岡に就航したものの、コロナ禍であえなく運休に陥り、仕事が無くなったフィンエア地上係員。こんな時はお互い様と、JAL が仕事を与え、フィンエアを助けたのかと思いました。フィンエアとしては HEL-FUK 路線を廃止する気がないことも分かります。
JAL 係員が隣におり、サポートされながらの業務遂行。JAL プロパーの係員とは細かな点が数多く異なり、新鮮な気分になれました。ラウンジの案内は「グローバルクラブラウンジがご利用いただけます。」会員種別とサービスの組合せにまだ慣れていないのでしょう。しかしすっかり JAL の基本姿勢が叩き込まれていることは分かります。
やはり JAL はグローバルクラブ。会員の序列より歴史と伝統。これはこれで良いと思いました。