パンデミックが原因で会員資格が延長されるなんてイレギュラーは、2年間で勘弁して欲しいところ。本来はこの空白期間を経て元の日常に戻るだけですが、ブリティッシュエアウェイズの場合は決してそうはなりません。
・本拠地である LHR Terminal 5 の運用が変更
・GGL 会員の特典が変更
という大きな変化があったためです。今後の見通しが必要です。
不公平かどうかは一覧表で検討
エグゼクティブクラブでは、会員年度は月単位であり、大部分の会員は12種類の日程のどれかになるようです。
さて会員資格延長でパンデミックによるサービス停止を補償しようとする会社は多いのですが、エグゼクティブクラブの場合、
・会員年度の開始月が個人により異なること
・就航地では感染状況による利用困難な時期がまちまちなこと
から、どんな基準で延長しても一部の人に有利で、他の人には意味がないという事態が生じます。
会員年度が歴年になっているプログラムでは、年単位で区切りをつければ、会員は納得せざる得ません。そうでないから、エグゼクティブクラブでは中途半端な不満が生じます。
基礎資料とするため、今年3月と9月に実施された延長措置の直後の状態を比較できるよう一覧にしました。
拡大しないと見にくいかもしれません。
表は作ったものの、不公平かどうかは各自の視点で判断すべきだと気づきました。
今回の延長措置では、現在の会員レベルのまま Tier Points を積算する期間を 6カ月以上、18カ月未満にしたようです。(表中の「残存する積算月数」は切り上げています。)
BA は追加措置について 3カ月ごとに検討していそうです。エグゼクティブクラブには北米在住の会員も多いので、大西洋路線の回復が無視できません。引き続き注目すべきことは、欧州便の状況、北米便の状況、英米相互の出入国管理だろうと思います。
また全体的な指標としては、IAG の株価。旅客需要が上向きだと判断されれば、株価は上昇しますね。
個人アカウントの更新
BA からのメール確認後、個人アカウントにログインしてみたら、すでに更新されていました。
・Tier Points 年度の終了は 2022年 1月8日
・会員カード有効期限は 2023年 2月28日
となっています。前者の日付が過ぎたら、その表示は2023年 1月 8日と変わることでしょう。しばらく非典型的な月日の組合せが続きます。
軛から解放される期間
今回の会員資格 1年延長で、今から 4ヶ月間(2022年 1月 8日まで)の搭乗は、今から17ヶ月間(2023年2月末まで)の会員レベルに影響しなくなりました。
生涯 Tier Points は加算されるので、1月 8日までの有償搭乗が未来の会員資格に影響しないわけではありません。しかし GGLFL 達成は遠過ぎます。こんな疫病流行下、とりあえず忘れるしかありません。思いっきり BA の懐を温かくしてやれば、Premier 会員のお声がかかるという噂もあります。これは蜃気楼のようなもので、GGLFL より実現性が乏しい話です。
必要な搭乗をいつも計算するようなケチな会員なら、GGL会員の更新に必要な
・BAの4搭乗
・2,250 Tier Points 分のワンワールド各社の搭(ただし割引は、2022年 6月までらしいのでhttps://thepointsguy.co.uk/news/ba-extends-executive-club-status/)
を 2023年 1月 9日以降に行うのが分相応。BA には申し訳ありませんが、上表の設定の下では合理的な行動です。
とは言っても「年内の国内線は ANA に」とできないところに、ワンワールドの狡猾さを感じます。ゴールド会員以上なら、国内移動では相変わらず JAL を使いたいのではないかと思います。エメラルド会員という共通会員レベルの存在が効果的なことは言うまでもありません。加えてワンワールドを選択するようなタイプは、航空会社の個性に敏感です。この二点の理由から、BA 会員は浮気してもワンワールド内。
JAL 会員にも同じ傾向がありませんか?ワンワールド内でちょくちょく浮気しても、スタアラやスカイチームでの火遊びは稀みたいな人が多くありませんか?
搭乗実績が無意味になるなら、Avios 消費で旅行という選択肢もあります。BA は負債を消せるので、ANAを利用するより歓迎されます。「せっかくの機会なので、気分を変える」というなら、ANAさんではなくAvios 特典航空券。いつもの翼で明後日の方向へ。