この日は気がつくと一仕事成し遂げていました。そこで、急きょ一人 Champagne。半裸女性付きのハイヒールではなく、リーデルのグラスを用意します。
相変わらず作り込んだ感が強く、微生物管理を徹底して清潔に醸造する流れには全く迎合しない Champagne。昔ながらのごたごたした味わいは保たれており、酸とミネラルの強烈さは健在です。言い換えると、暖簾に対する誇りと敬意は失われていません。
文化的な背景にも馴染みがあると、野菜の万年漬に通じる発酵食品特有の怪しさとか、石造りの部屋の重々しい香りも感じると思います。「失われた時を求めて」と同様、記憶のなす幻覚ですが、本人には臭覚、味覚の一部として区別できません。
世界の舞台で Champagne は煌びやかです。アジアの若者が背伸びする時の足掛かりにうってつけ。「大人の楽しみ」の一つを知るのは良いのですが、Champagne は生理的に癖になります。酸とミネラルは特徴的で、この地方のブドウの個性です。よくあることですが、特定の地方のワインを通してワインの世界に入ると、生涯を通じて影響を受けます。
アルコールなんてろくに飲んだことのない若者が視覚に導かれ、Champagne の「味」を覚える、これはフォーマット完了のサインです。その後、ブドウ由来の飲料はいつも Champagne 中心の物差しで測るようになります。「何はともあれ、Champagne」だし、「やっぱり、Champagne」です。偏った味覚の形成(注)は、普通のワインでも起きるので仕方なしとしましょう。しかし Champagne は値が張り、世界中で流通していることが大問題。どこにいても一生 Champagne に貢ぐ大人になります。ちょっと気の毒です。
注:自分の五感の偏向を知ることはほとんど無理なのですが、まれに異常な出来事を通じて露わになります。Pechedenfer はブラインドでワイン(畑、生産者、年、品種)を当てて、自分の臭覚、味覚がその地方のワインに支配されていたことに気づきました。近くは細かく緻密に、遠くは荒く大雑把にの法則です。
Pechedenfer は悪く言ってばかりですが、良い点も指摘しておきます。Champagne は悪酔いしにくく、これは間違いなく長所です。胃腸の調子も良くなります。理由は全然わかりません。(アルコール摂取量が増えない前提で)Champagne を楽しむ習慣は、肌に良いという話をよく聞きます。このように Champagne は今でも霊薬であり、フランスではジジイ、ババアのハートをがっちり捉えて離しません。
前置きが長くなりました。
本題は遂に開始したアメリカン航空の AAdvantage の完全金額制上級会員資格。搭乗が皆無でも、1年間にアメリカン航空のクレジットカードの利用が、
30,000 ドルでゴールド会員
75,000 ドルでプラチナ会員
125,000 ドルでプラチナプロ会員
200,000 ドルでエグゼクティブプラチナ会員
になれます。これはクレカ 1 USD 利用 = 1 miles = 1 Loyalty Point で換算される場合です。一方、アメリカの事ですから、1 USD 使ったら 40 AAdvantage Miles !! なんてことはよくあるわけです。例えば寄附。
Wish Me Luck: I Bought Millions Of Miles - One Mile at a Time
昨年末は例外的なキャンペーンが行われており、5倍のボーナスが加わり、1 USD 利用が 240 miles になったようです。このレートがまた実現すれば、9万円弱で 200,000 miles になりますが、これで上級会員になれるかというとそれほど甘くないようです。
FAQ には、
”For American Airlines AAdvantage® credit cardmembers, eligible AAdvantage miles include the base miles earned on eligible purchases* using your AAdvantage® credit card, and do not include any bonus miles or accelerators.
Every base mile equals one Loyalty Point.”
と説明されており、ベースマイルだけが Loyalty Point になり、マイルのボーナスやアクセルレーターは勘案されないと明言されています。
その下にはベースマイルの換算レートが各クレジットカード別の一覧になっています。1 USD利用 = 1 mile か、2 USD利用 = 1 miles です。
ただ一方で、
Bonus miles do not earn Loyalty Points unless otherwise stated.
ともあり、容易な道も将来的にはありうることを暗示しています。こういうのは早かれ遅かれキャンペーンが出てくるものです。
AAdvantage のマイルの稼ぎ方をあれこれまとめたサイトがあります。例えば、
35 Ways to Earn American AAdvantage Miles - NerdWallet
23 Best Ways To Earn American Airlines AAdvantage Miles [Updated 2022]
1 USD の利用で数十マイルは珍しくありませんが、やはり bonus の字が見つかります。
現時点では、クレジットカードの利用は特に楽な方法にはならないようです。しかしこういうサイトには時々チェックしておくと、Loyalty points 関係のキャンペーンが見つかるかもしれません。
この制度は進化しつつ、しばらく使われるはずです。ANA も似たようなことをやると宣言したわけで、彼らは先進のフレームワークから目が離せないことでしょう。一方 Pechedenfer は AAdvantage のクレカを持っていません。そして⚫️⚫️墨塗⚫️⚫️なので、今後も JAL な皆さまと同様、ま、わたくしには関係ない事象ですけどです。