PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

京都は人がおらず霊気浴には千載一遇の潮目(後編)

 

さて墓所がらみでいろいろなパワーが溢れ出ていたねねの道を終えると、円山公園。最初に目に留まるのは、ホテル兼レストラン兼ティールーム。午後のティータイムが有名な長楽館です。奥の建物が喫茶。

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電信柱・電線は景観問題。然るにレンガ洋館との組合せは文明開化を彷彿とさせます。

タバコ tycoon が20世紀初頭に建てた迎賓館。昭和時代に営業するようになりました。霊感に過敏な方は、ここまで来ると「ほっこりしてお茶して...」となるかもしれません。

 

周りを見わたすと、界隈の霊気に負けない商売気が充満していました。やはり都。エネルギーが違います。

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立て看板の置く位置が決まっていて、その権利は売買されるものかもと想像してしまいます。

 

さてこの長樂館、小規模宴会場・個室も充実しているので、お見合いに良さそうな感じです。結婚式披露宴にも向いています。

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「○○君は凸凹大学卒の秀才。◇◇◇◇グループ◆◆◆◆社で将来を嘱望されるエリートで・・・▽△さんは幼少の砌より裏千家の...京都🙈🙊🙉大学を卒業後はお父様の工務店で...」紋切型はジェンダー不平等。

 

自分の当初計画は完全に失われています。時間もないので、元の軌道に戻ることは叶いません。

 円山公園へそのまま侵入すると、ベンチのすぐ前で大型の鳥がふてぶてしく待機。

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いつでもこの鳥は憑かれたような表情です。

ichtyophage の鳥は、近づいて見ると分かりますが、意外と図体が大きいものです。この個体、近づいても身動き一つしません。

 

(自分よりずっと体が小さい)野生動物はすぐに逃げ出してもつまらないけれど、全く動じないのもつまらないものです。寒くなったので再び北進します。程なく見覚えがある伽藍が目に入ります。

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さすがに風格が違う知恩院

堂々たる外見の割には、町の人が身近に感じている知恩院さん。パワフルですね。

 

さらにしばらく歩くと、とても平凡な佇まいの豆腐料理屋が出現。今日は寒いので、それなりに客は訪れることでしょう。というか、雪が降って来たのですけれど...。

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京都の看板は出し方が特徴的ですね。

この辺り、街が観光客を向いていません。逆に(寒くなければ)「街歩きが楽しい」京都です。パリは歩いているだけで楽しいという住民が多いのですが、京都も資格はありそうです。ただし都市の規模の割に人間関係が濃く、一人になりにくい土地なので、パリとは事情が違うかもしれません。無闇にフラフラ散歩していると、「昨日、お前、うれしそうに歩いてたなぁ」などと挨拶の後の話題を提供することになります。

 

歴史スポットが無数にあるのも良い点。

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今も昔も京都の入口は通貨が難しいようです。

 

この進行方向なら、すぐに平安神宮岡崎公園です。個人的には15歳の時以来の訪問。

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外国人にはただの鳥居。日本人には必然性が理解困難な鳥居。

子供の頃は非常に広く感じました。無垢な時代もありました。

 

確か遷都1100年記念。明治維新の頃は、農地が広がっていた鴨川の東側。都市公園の整備と共に再建された応天門です。

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鳥居の内側。

応天門なんて因果なものをこしらえたら、大伴氏の亡霊が呼び出されそうです。しかしここは何も感じません。よく見ると dimension に違和感があります。

 

近づくと直感できますが、この門、小さくありませんか。

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5/8スケールで作った模型でした。

疑問に思ったので調べると、5/8のレプリカを建築したということでした。直感は正しいのでした。つまり再建ではなく、模型。模型ではパワースポットにはなりえません。ここは万民に無害な場所です。

 

明治政府の京都人懐柔策、琵琶湖疎水。岡崎公園に沿って流れています。パリの Canal Saint-Martin に匹敵します。あちらは文化的にもいろいろな題材になっているのに、琵琶湖疎水はそれほどでもありません。京都の明るい未来のため、どなたか悲恋に落ちて、情念をこのほとりに植え付けてください。

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京都では大通り以外で視界が開ける場所が少ないのです。ここはまあまあ。

 

運河をまっすぐ行くと先は鴨川で、琵琶湖疎水の終点。後から思うと運河沿いの方が魅力的なのですが、何故か行きそびれました。理由は自分でもわかりません。

 

それで丸太町通りに出ます。右に行けば岡崎中学校があり、そのはす向かいにできた新しいホテルオークラが気になりますが、もう戻らないといけません。

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クラフトセンターも休業中。

ブログの任務を完全に忘れています。

「クマの繁殖会」と空見。

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京大熊野寮がすぐ近く。

 

さらには熊野神社の隣が、有名菓子の発祥の地だったことを「発見」し、

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この菓子、実は嫌いです。

糸を手繰り寄せられるようにして、鶏料理屋に到着してしまいます。さりげなく引力が働いています。

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庶民的な内容ですが、手を抜かないので価格は上がります。今後の飲食業の方向に見えます。

京大病院勤務の方が昼飯をとっているのをたまに見かけます。ここの親子丼は特徴的。

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山椒の入物に注目。

以前と比べ、丼内の流動相が増え、コメが減りました。

 

前回、前々回、ここで昼食をとった後、「次回はこっちでランチをとろう」と決意したことを思い出しました。おそらく同じ経営か、親族が経営している別の店。川端通に面しています。

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軍鶏の親子丼が手軽に食べられる京都。値段は常識的な範囲。

つくね家の引力が強いので、よほど意志を強くして臨まないと永遠にこの暖簾をくぐる時は来ないと思います。

 

鴨川を渡る時に北山を観察するのは、一種のお約束事。季節やら天候やらを教えてくれます。

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一応ここは都なので、川を渡る≠河川敷を渡る。保全工事の真最中でした。

空海Harry Potter でない身には、雪が降る寒い日をどうにかできるはずもなく、北山の陰鬱な姿を見てため息をつくだけ。

 

この後は寺町へ引き寄せられ、こんなお茶屋の本拠地があることを「発見」し

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デパ地下常連

 

子供の頃はよく知っていた豆も「再発見」できました。

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ご無沙汰というやつです

茶以外にも洋菓子、

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中身は全く存じません。雰囲気は抜群。

和菓子と

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知名度が高いのに地味な本拠地というのは、京都では普通。

揃うのがこの商店街の特徴。

 

「ちょっとそこまで」行くと、現代の京都。

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景観論争も出口設置訴訟も忘れた人が増えました。

有名どころをいくつも素通りしているのに、なぜかふらふらと引き寄せられる和菓子屋。しかも買うのはスペシャリティの煎餅ではなく、いつも竿物。

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中身は...食べてしまいました。

これも縁。安井金毘羅の後なので、きっと良縁なのでしょう。

 

場所は本能寺前。折悪く大雪になってきました。写真では雪の勢いはわかりませんが、雪宿りする人もいるぐらい。

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お参りする人が多い本能寺。動機を考えると不思議な気がします。

 

引き寄せられると言えば、京都に陶磁器の骨董品屋が多いことに気がつき、とてもリーゾナブルな(妥当な)買い物もできることが分かりました。

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たぶん大正時代の九谷。手描きで現代の品よりずっと精緻。

これも安井さんの効果?

 

この後は寺町を下がり四条に戻りました。半日、超自然に操られて歩いた気分です。通った道を地図でトレースするなんて、恐ろしいことはできません。1,200年以上栄えるサイキックシティ。何か出てきそうではありませんか。

 

以上、9:00ぐらいから13:00ぐらいまでの京都のスナップショットでしたが、人が非常に少ないことがお分かりかと思います。狙って撮影したわけではありません。

 京都は人が少ないと別の空間です。奇妙なエネルギーに満ちており、異界とか結界とかが身近に感じられる気がします。COVID-19 のおかげで再発見できました。

 

ちなみに安井さんらしいご利益は...さっそく現れました。住宅関係です。経時劣化から来る不調が分かっているのに、騙し騙し使っていたモノがありましたが、別の箇所が劇的に破損、にっちもさっちもいかなくなり、総交換という話です。Pechedenfer の地味な人生では、滅多にない派手な出来事で、出費も不便もかなり負担でしたが、長らく心に引っかかっていた不調が取り除けました。良いことと納得しています。安井さんの悪縁切りは、人がらみだけではありません。近々お礼を述べに再訪しないといけません。