バス代わりの飛行機

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

ウクライナに関する10の事実

 

例によって前置き

JAL の「マイルがたまる」ビックカメラに、適当な価格の Minervois (ミネルヴォア)がありました。Calvetボルドーの大手ネゴシアンなので、でたらめはできないだろうと判断して購入。

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Calvet の語尾の t は無音で、日本では軽部と読みます。

 

スミレにも喩えられる独特の香りは控えめ。口に含むとボルドーワインを彷彿とさせる複雑さを感じます。カベルネ主体の Margaux をイメージして造ったのかもと思いました。

 

産地は、城塞で有名なカルカッソンヌCarcassonne。この発音はカタカナ読みから相当ズレます。)の東北東に広がります。なお Minervois と言うと普通は赤です。白はどちらかというと珍品。

 このワインは低価格で、様々な肉料理に合わせやすいとされます。特に調理人の間でそういう意見が多いようです。ワインに関心が集まるのでは本末転倒という意識が働くのかもしれません。とにかくテーブルで活躍するワイン。

 

ボルドーの過去100年は、ネゴシアン没落の歴史。軽部ではなくてカルベも存在感が薄くなるばかり。ただサントリーが輸入代理店ということで、依然としてしっかりしたネゴシアン。

カルベ 商品情報(カロリー・原材料) サントリー

 

Minervois を Minerva(ミネルヴァ)と混同、言い間違える人が割といます。Minerva はローマの女神です。ローマの話でも、ワインの話でも、通のふりして間違えると格好悪いので気をつけましょう。

 

本題

不幸にも、戦争に巻き込まれてしまったウクライナ。旅行先の候補に入らなくなってしまいました。一方、過去に訪問された方も多いと思います。Pechedenfer は非常に関心を持っていたのですが未渡航

 

さて一般に旅心を刺激する読み物は様々ですが、意外と強力なのが「知ってる?*」の類。

 東欧には日本に馴染みない国が多く、ウクライナも例外ではないと言ってもバランスを欠いた発言ではありません。2019年10月に書かれた記事に、以下の10 の事柄が紹介されていました。皆さんはいくつご存じでしたか。Pechedenfer は一つも知りませんでした。

www.travelingeast.com

*:仏語ではこのカテゴリーを le saviez-vous と言います。le は定冠詞。Saviez-vous ~? というフルセンテンス(~はほとんどの場合、節)だと「~は知っていましたか?」の意になります。

 

1. 公式に認められた世界最初の憲法は、ウクライナの政治家 Pylyp Orlyk の作品であった。1710年4月15日に制定され、アメリカ合衆国憲法公布の77年前。

確かに何を憲法とするかという問題がついて回ります。

 

2. 1934年パリで開催された言語大会において、ウクライナ語は世界で最も美しい三つの言語の一つとされた。(後のニつは、フランス語とペルシャ語。)

時代を考えれば、仏語が3つの言語の一つになった「お手盛り」は自然です。こんな比較はナンセンスで、現代のパリでは関心を示す人はほとんどいないと思います。

 

3. キーウの Arsenal'na 駅は地下105 m に建設され、世界で最も深い地下鉄の駅。

地下鉄(métro)は、chemin de fer métropolitain の略であり、意味は大都市の鉄道です。地下に限らない点と、市街地の鉄道という点に注意が必要です。

(3月16日追記)あいおじ(=アイスのおっさん) が、ツイッターで地下から地上までの動線を紹介されています。この駅の様子がビデオで分かります。

https://twitter.com/oimohorihor1/status/1049363711520120833

 

4. 世界で最も重い銀貨はウクライナにある。2006年に初めて鋳造された「フリヴニャ誕生10周年」という名の硬貨で、ちょうど 1 kg。

が懐かしい人、手を挙げて。

 

5. ウクライナの小学生の制服(白い刺繍が施された膝まである黒の綿ドレス)は、仮装パーティで時折見かけるメイド服(costume de bonne française、本来の小間使いの服の方)に驚くほど似ている。

フランスでは仮装パーティが盛ん。そのための貸衣装屋は普通に存在し、amazon.frでは仮装用衣装が安く販売されています。種類は驚くほどあります。同好の士の重要な活動というより、内輪のパーティでの趣向という位置づけが日本とは異なる点です。一族の集まりでも人気があり、子供用の仮装服が充実しています。

 

6. キーウのミニチュア博物館で最も有名な作品は、金色の靴を履いた実物大のノミ。この金のミニ昆虫は、ウクライナの職人 Mykola Syadrysty によってつくられた。

行ったことのある人、手を挙げて。

 

7. ウクライナのパンは普通マヨネーズと共にサービスされるが、一日中全ての食事に付き物である。

マヨネーズが発明されたのはフランス。フランスではあまり人気がない「ソース」です。ウクライナ人と同じことをやっている人、正直に手を挙げなさい。

 

8. キリスト教徒はカードゲームが固く禁じられている。

外国人観光客(カトリックプロテスタント)はどうなるのでしょう。

 

9. 最も偉大なロシア作家の一人、Mikhaïl Boulgakov はキーウが世界で最も美しい都市であると明言した。

個人的には Napoli, la città più bella del mondo だと信じていますが、キーウを訪問するまで結論は保留します。

 

10. 小さな都市の Rakhiv は、地理的にはヨーロッパの中心になっている。

つまり「ヨーロッパのへそ」認定。実際には近郊の自治体に記念碑があるようです。

https://fr.wikipedia.org/wiki/Fichier:Center_of_Europe_-_monument_-_nearby_Rakhiv_-_Ukraine_(5647-49).jpg

この碑の前で写真を撮ったことのある人、手を挙げて。

 

紹介されていたことは以上です。こういう記事を読むと、今の状況は返す返すも残念でなりません。