航空会社の広報
昨日 3月 8日は国際女性日。世界中の航空会社で広報が活躍しました。印象を大切にする業界ですから、容易に予想されること。
エーゲ航空では、機内でプレゼント配布があったようです。ここは暦にまつわるプレゼントが多い会社ですね。
Celebrating International Women's Day we offer our lady travelers keychains inspired by 4 Greek Goddesses and their personalities to remind them that they are special, just the way they are! It takes you to be a goddess! Happy #InternationalWomensDay! pic.twitter.com/IUFjAhqvzI
— Aegean Airlines (@aegeanairlines) March 8, 2022
女性客だけに、ギリシャ神話の女神をモデルにしたキーチェーン(4種類)を提供したとのこと。
この日、日本では男女平等ばかり強調されますが、世界がその主題を中心に回っているかというと、そんなことはありません。活躍した女性の勇気と決断を称え(、何故か贈り物をす)る日という認識の国も多いのです。
日本の発想ではエーゲ航空の計らいも、なぜ女神だけなのか、なぜ女性客だけなのかと訳が分からなくなるのではないでしょうか。
様々な指標を元にすると、日本は男女の役割の固定化が著しい国。この点では、第二次世界大戦以降の世界の発展から相当遅れました。古臭く感じられようが、機会は逃さずにジェンダー平等を訴える必要があるのかもしれません。
ANA は座談会。陳腐極まりないのですが、日本社会を背景に ANA の現状を女性従業員に語らせる内容になっていると言えなくもありません。割と無理がない企画だったかもしれません。
International Women’s Day Employee Roundtable (Part 1)|ANA GROUP STORIES
International Women’s Day Employee Roundtable (Part 2)|ANA GROUP STORIES
ちなみにフランスでも男女平等の実現が主題になりがちなようです。
Journée des droits des femmes 2022 : que disent les chiffres sur les inégalités femmes-hommes ?
カナダではそれほどでもありません。
Journée internationale de la femme
ちなみにルフトハンザのツイート。
つぶやきは、「空の航行で、私たちの強い女たちは誇り。良い世界女の日を。」の意味。日本・フランスとも、ギリシャとも違います。
国連は国連で SDGs の売り込みに使うし、この日の理念は発散していくようです。今後、消滅に向かうのか、単なるお祭りに変貌するのか、どうなのでしょう。
日欧フライトの追跡
プーチンが起こした騒ぎのせいで、遠回りが必要になった日欧路線。フィンエアーは今後の飛行ルートを発表した時、3月9日に東京(成田)線を再開するとしていました。中央アジア回りでヘルシンキから到来し、北極回りで帰っていくことを期待しているのですが、AY73 は北極へ向かったようです。
一方、せっせ、せっせと羽田―ロンドンを往復する JAL。すべて北極海沿岸ルートです。
3月4日の運航再開より、毎日運航しているのはさすがと言うべきか、けなげと言うべきか判断に迷います。
エールフランスも頑張っていて、3月 6日、8日と AF275 を飛ばしています。ルートは中央アジア回り。
6日 HND 12:11 発 CDG 19:54 着 15時間43分
8日 HND 12:05 発 CDG 19:45 着 15時間40分
という記録になっています。
逆経路の AF276 もほとんど同じルートを飛んでいます。
しかしながら中緯度の東行きなので、フライト時間は3時間も短くなります。
5日 CDG 12:04 発 HND 8:48 (+1) 着 12時間44分
7日 CDG 12:59 発 HND 9:58 (+1) 着 12時間59分
原則として羽田は国内線専用だった頃、エールフランスは成田-パリ間に AF293 という夜行の直行便を持っていました。これは成田を 21:30 頃出発して、パリ到着が朝の 4:00。両空港の利用時間制限のため、わざわざゆっくり飛ぶか、遠回りして飛んだフライトでした。飛行時間は 14時間半にも及びました。
今の AF275 のフライト時間は、成田時代の夜便より1時間長くなっただけです。さらに時代を遡るとアンカレッジ経由の時代は、出発から到着まで 16時間以上かかりました。こういうことを考えると、中央アジア経由は大したことありません。
しばらくロシアへの制裁は続きそうです。遠回りが定着して、日欧線も活発になるのではないかと思います。
(3月13日追記)
下記の通りご指摘があり、自分でも調べてみたところ、2013年夏のスケジュールでは
AF277 NRT 21:55 CDG 3:50 (+1)
AF278 CDG 23:25 NRT 18:00 (+1)
となっていました。AF293は2014年以降の羽田発パリ行の夜便のフライトでした。訂正いたします。