新しいミシュランガイド
3月22日16:30(日本時間 3月23日 0:30)、ミシュラン2022年版のレストランのリストが発表されました。本家フランスの赤ガイドです。今年の発表セレモニーはコニャックで行われました。生配信され、ビデオが残されています。
3:30 にはメールで結果が届きました。これは事前に送信予約したのでしょうか?セレモニーは1時間30分ほどかかり、視聴できる記録ビデオを見ると、少々開始が遅れたようです。
星付きレストラン
なお星付きレストランのリストも公表されました。いつまでこのリンクが有効なのかは分かりません。Guide MICHELIN France 2022 : la liste complète des étoiles
新たに3つ星になったのは、2つのレストラン。新2つ星は 6、新1つ星は41とのことです。
現在3つ星は 31 レストラン。日本人シェフ小林圭氏による Kei(パリ 1区)はあちこちで取材されており、ご存じの方も多いと思います。JAL の機内誌 SKYWARD は昨年 8月にパリ特集を行っていましたが、そこにも彼が登場していました。
フランスで3つ星を維持するのは大変です。常に新しいものを提供することが要求されます。新しい料理を創造し続けなければならないのです。この点はオートクチュールのデザイナーにも似ていて、他国のミシュランの星とは意味が違うように思われます。
シェフの死後は星が落ちるのが普通で、最近では Paul Bocuse が2つ星になりました。また経営が変わり、新経営者と考えが合わないシェフが去ることもよく起きます。この場合も星の維持は難しくなります。経営拡大して星が落ちるのは、多くがこのパターンだろうと思います。
ミシュラン自身によってカスタマライズされたページ
ミシュランは自分たちの 2022 年版リストを元に、テーマ別にレストランをピックアップしたページを作成しました。これが力作なのです。
パリ最高の日本食では、2つ星の L'Abysse au Pavillon Ledoyen を含む 10 のレストランを紹介しています。
Les meilleurs restos japonais à Paris - Le Guide MICHELIN
1つ星が 5、bib gourmand が 1。皆さんもよく知っているパリ 1区の野田岩も紹介されています。
Bouchon lyonnais のリストもあります。レストランではなく、基本的に星がつかないカテゴリーです。
Le bouchon lyonnais : une tradition bien vivante - Le Guide MICHELIN
バスク地方のお薦め 10 のレストラン
Nos coups de cœur au Pays basque - Le Guide MICHELIN
は、特殊な食文化から紹介しやすいのでしょう。
パリで 50 € 未満の星付きレストランは、前年の基準が 40 € だったので値上がっています。必ずしも 50 €に収まるわけではありません。5物件が紹介されています。
Restaurants étoilés à moins de 50€ à Paris - Le Guide MICHELIN
もちろんすべてランチセットです。念のため。
シュトラスブール周辺のワインパブ(Winstub)のお薦めリスト。
Strasbourg et alentours : les meilleures winstubs - Le Guide MICHELIN
Winstub はアルザス語(アレマン語)。標準ドイツ語ではおそらく Weinstube で、大抵は地下や地上階にあるワイン居酒屋。伝統的にはアレマン語圏、フランケンなどに多く分布します。
Auberge du Pont de la Zorn(Weyersheim)なんて店があります。la Zorn は付近の川の名前ですが、ドイツ語と同じ意味なら怒り。
Bib Gourmand の新顔は 33
現実にはこちらの方が有用だとする人が多いと思います。Bib Gourmand。価格は抑えられていて、良質なサービスと料理が楽しめます。
33の "Bibs" のリストは以下の通り。
Bib Gourmand France 2022 : toutes les nouveautés
日本の定食屋としか思えないレストランが、リストにありました。所在地はボルドーです。東京の居酒屋にいるような感じと紹介されています。
Ishikawa - Bordeaux - Un restaurant du guide MICHELIN
ボルドーでロースかつ定食、マグロのたたきおろしポン酢、漬物などが食べたくなったら、22 rue du Hâ, Bordeaux。どうでも良いのですが、変な名前の通りです。語源については、ボルドー当局の説明がありました。