PECHEDENFERのブログ

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シンガポールも 4月 1日から入国が楽に

 

シンガポール航空からの連絡第一弾

この国の入国制限の緩和は、注目していた人が多かっただろうと思います。4月 1日に入国がかなり容易になりました。

 

3月25日には、シンガポール航空から英文メールでお知らせ。

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ワクチン接種(2回でOK)が終わった人は隔離なし。ただし出発前の陰性証明は必要。現在の日本への帰国と同じレベルですが、入国者の flux を管理する気はなさそうです。日本よりオープンです。

 

この国は去年の夏ぐらいまでゼロコロナをやっていたのですが、社会の回復における重要な段階で国内規制がユルユルだった日本より先んじました。

 住民100万人当たりの死者は現在215人であり、日本の225人よりやや少ない程度。政府が強権で政策決定できるので、効果的な対策を有無を言わせず実行できる強みはあります。しかしこの基礎条件の差を考えても、なかなか小気味よい国です。

 

このメールの後半部分には、旅客のタイプによって条件がどう変わるかが一覧になっています。

 

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表のすぐ下に、詳細はここを見ろとリンクがあります。ICA (Immigration and Checkpoints Authority)のページ

Travelling to Singapore - Overview

に誘導されます。

 リンク先のページでは、出発国、接種したワクチン、年齢(12歳以下、13歳以上の二択)を選び、旅行者の属性に合った手続きの説明が得られます。文書は比較的長文です。

Checklist for Fully Vaccinated Travellers

 

一般に行政手続は請願者によって変わります。「~場合×××」という整理は、事務量を削減するために極めて重要なのです。シンガポールの場合、3つの質問で入国請願者を分類し(第一段階の「~場合×××」)、それぞれに必要な手続き(各々に複数の「~場合×××」が含まれるはずです)を示すことで事務の効率化を図っているわけです。

 

日本再入国時に必要な手続き

日本への入国も確認しました。

水際対策に係る新たな措置について|厚生労働省

どうしてこうなる?というぐらい出来が悪く感じられたページです。

 

最初の記述は手続きを完全に理解した人向け。移動において見落としやすい点への注意喚起です。明らかに枝の部分であり、幹の部分を理解してから最後に「心して対処する」事項。どう考えても適当な提示場所は、ここではありません。全体を理解する者には、この配置は多少有効に働くかもしれません。しかし冒頭に来たことにより、肝心な手続きの理解が妨害されます。

 その次の情報は、3月に生じた水際措置の変更点。そして限られた入国審査場所におけるファストトラックの紹介。いつまでたっても手続きそのものに到達しません。

 さらに下を見ると【日本入国時の検疫手続きで必要な証明書等】(令和4年3月30日更新)とあり、ようやく本論に到達できるという仕組みでした。

 シンガポールは階層構造の構築で効率を上げています。これとてウェブの特性の単純な利用でしかありません。しかし今の厚労省と比べると、別次元の能力を有しています。彼らは情報提示の順番すら組み立てられないのですから。

 厚労省はプレゼンができる人材をもっと大切にした方が良いと思いました。

 

シンガポール航空からの連絡第二弾

シンガポール航空は入国制限が緩和される 4月 1日に日本語のメールも送ってきました。内容は英文メールと同じです。

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日本語による入国説明ページへのリンクが張られていました。

https://www.singaporeair.com/ja_JP/jp/plan-travel/local-promotions/welcome-back-to-singapore-vtf/

直ちに全体像が理解でき、詳細は担当省庁のリンクで得るというウェブページならではの特長が生かされています。この程度のことは当たり前ですが、厚労省のページの後だと、何てすばらしいのだと感じます。

 

ページではシンガポール入国と日本帰国に関して、大多数が該当する手続きを簡潔にまとめてあります。その大多数に該当する人間は、このページだけでほとんどのことが理解できます。この理解を下敷きにすれば、リンク先にあるワクチンの種類とか、検査法に関する制限などの詳細も頭に入りやすいというものです。

 

シンガポール入国条件の概要と隔離に関するチェックリスト。その下が日本入国に関する手続きと出発前検査について。それぞれにリンクが設定されますす。シンガポールの認証検査機関が紹介されており、予約までできます。

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さらにシンガポール航空の航空券予約。最後に出発・到着の手続きガイドがあり、具体的な手続きの補足を行っています。

 

このページは、シンガポール航空の航空券購入への良い誘いとして働くでしょう。日本人客向けにこれだけのページを数日で作成して提供するのだから、天晴です。

 

もちろんどんな場合でも、厚労省のページは参照しなくてはなりません。その時にシンガポール厚労省のレベルの差に気がつく人が多いのではないでしょうか。少々情けなくなりますから。