ダラダラとGWのできごと。イスタンブールからベルリンまでのフライトを書きます。
トルコ航空ご自慢の Miles & Smiles ラウンジにも飽きてきたので、搭乗まで60分ありますが出発。延々と歩いて A10ゲートまで。
ターミナルの案内図を見てもわかりますが、A9 と A10 のゲートは独立していません。「改札口」は共用。KUL などでも見られる紛らわしい構造です。こういうゲートは前後して出発する2便が利用し、目的地も似ているのが普通です。今回はベルリン便の30分前に出発するパリ便が A9 からの出発でした。当然のようにこれらの便は 30 分程度の遅延を生じており、待合空間ではどちらの便が出発するのか、どの列に並ぶのか判然としない状態になります。
搭乗客の立場からすると、紛らわしさに輪をかけるような運用をわざと行っており、馬鹿ではないかと言いたくもなります。想像するに直前まで座席調整を行っており、どちらの機材をどちらの目的地に飛ばすかギリギリまで決めないのではないでしょうか。できるだけ搭乗率を上げるための涙ぐましい努力でしょう。
ターミナルのプランを再度見ると、こういう運用が行いやすいように各ピアの先端部はゲートを数多く設け、待合空間を共用できるようになっています。逆に言うと先端部のゲートが指定されていたら、ゲートチェンジが起きやすく、紛らわしい搭乗になる可能性も想定できます。
こうした場合、客が誤って搭乗する場合も珍しくないと思います。「今回は、紛らわしいゲートから出発する」とバイアスがかかった乗務員が最終チェックするのでしょう。
日本では珍しいと思いますが、世界ではこういう地上での運用が増えています。一種のサービス低下です。
さてイスタンブールとベルリンの距離 1,050 マイルは、ANA が誇る日本国内最長路線、三角飛びの主役 OKA-CTS より300 マイル以上短いのです。GW時には、時差が 1時間あります。
1,000 マイルでフライトが2時間30分と、特筆するべき情報は見つけられません。あえて言うなら、Welcome メッセージがどんな言語を選んでも英語とトルコ語になります。他社比で、そっけない気がします。
今度は、戦地も敵国上空も通過しません。平和なものです。
皆さんお楽しみの機内食全景。国際線ですから、OKA-CTS より短距離でも機内食はしっかりしています。
アルミの覆いを取ると中は牛肉、米、温かい夏野菜。
食材はまずまずの質。これは想像通り。
前菜に相当する品とデザートに相当する品は、同じ容器に入れられ、隣り合って並んでいます。エコノミークラスはそんなもの。
「飯を食わせておけば、ヒトは大人しくなる」という一般則は、保安の観点から極めて重要。機内食の片付けが終わると大体この辺。
飛んでいる最中に偶然ドイツ標準時が1時間早くなり、ハイパーサマータイムに突入したようです。
それは冗談としても、珍しいパターンの機器不調です。何が原因で、出発地あるいは目的地の一方だけの時刻が不正確になるのでしょう。
日本から移動してきて、30分程度の遅れなら無問題。荷物もすぐ出てきてCOVID 以前の感覚。
ほとんど普通に旅行できる日が来て、何よりだと思いました。
しかし今となっては、この感慨は少々甘かったようです。世界はそれほど簡単にはできていません。
欧州は夏休みの大移動シーズンに突入しました。ところが COVID による移動需要の低下を理由に人員整理を行った影響が今頃になって顕在化し、西欧中の空の旅は大混乱しています。空港での荷物のハンドリングは最低レベルになり、欠航が非常に多くなっています。これは、航空会社や地上サービスの各社がビジネスチャンスを失うことを意味します。一般的な感覚だと無能な経営者だらけということになります。
一方、利用者の立場では On est tombés de charybde en scylla. 一難去ってまた一難というところです。