PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

BA, JAL, ANA の優先搭乗プロセス

 

優先搭乗の実施法は、数年で変わります。プレミアムエコノミーの追加、ファーストクラスの廃止など、全社に関わるキャビンクラスの変更があったら、改訂しなくてはなりません。またクレジットカード会員特典にも、サービスの廃止や追加はよく起きます。こうして優先搭乗も、各社で少しずつ異なってきます。

 

ブリティッシュ・エアウエイズの場合

Boarding | Information | British Airways

前搭乗:2歳未満の子供あるいはベビーカーの子供を同伴した家族は、少なくとも出発時刻の50分前までにゲートに到着すれば、最初に案内される。障害者で移動に介助が必要な旅客は、少なくともフライトの48時間前までに連絡を行えば、介助が手配できる。

 

グループ番号    長距離便搭乗客         短距離便搭乗客 

Priority Group 1   ファーストクラス        ビジネスクラス

          ゴールド会員          ゴールド会員

          ワンワールドエメラルド会員   ワンワールドエメラルド会員

Priority Group 2   ビジネスクラス(クラブワールド) 

          シルバー会員          シルバー会員

          ワンワールドサファイア会員   ワンワールドサファイア会員

Priority Group 3   プレミアムエコノミー      

          ブロンズ会員          ブロンズ会員

          ワンワールドルビー会員     ワンワールドルビー会員

Group 4-9      エコノミークラス         エコノミークラス

 

共に旅行する客は異なるグループ番号になりうるが、この場合、一緒に搭乗できるゲートへ進め。

 

となっています。赤字が会員資格に基づくグループ分けです。特徴は

単純で情報量が少ない

搭乗キャビンとワンワールド会員資格で分別

エコノミークラスのグループ4-9については、現場権限

同伴者の優先搭乗を事実上許可(座席番号を確認されてもビビらないこと)

米系がエコノミークラスを分けて、公示するのに対して、BAはそこまで共通基準を設けていません。そのため全体が大変見やすくなっています。一方で、十羽一絡げで扱われている感は強くなります。そこには内規があると思いますが、客には不透明です。例えば搭乗率が 50% 程度で機材がエアバス A319 なら、Group 4-9 は分別しないと思います。またゲート係員が怠慢で分別しないこともありえます。

 

JGC 会員も搭乗客全体の中での優先度は、アメリカン航空よりは良いと思われます。JMB ダイヤモンド会員なら、エメラルド会員なので Group 1 です。

 なお JAL を利用して毎月のように日独往復する著名な JMB 会員は、エメラルド会員であるにもかかわらず、搭乗券(たぶんビジネスクラス)に Group 9 と印刷されていたそうです。これは地上係員(Swissport)のミス。

 

チェックイン時に、搭乗券はしっかり確認すべしという教訓でした。

 

 

JALの場合

搭乗口でのご案内順について(ご搭乗のお手続き) - JAL国際線

アメリカン航空とも BA ともジョイントベンチャーを行っている JAL ですが、優先搭乗プロセスは BA によく似ています。国際線では以下の通りです。

 

事前改札サービス:JALファミリーサービス、JALプライオリティ・ゲストサービス

         病気やけがをされていお客さま、お子さま連れのお客さま

         ご妊娠中のお客さま

搭乗グループ1   ファーストクラス、JMBダイヤモンド会員JGCプレミア会員

           ワンワールドエメラルド会員

搭乗グループ2   ビジネスクラスJMBサファイア会員JGC会員

           ワンワールドサファイア会員

搭乗グループ3   プレミアムエコノミー、JMBクリスタル会員

           ワンワールドルビー会員

搭乗グループ4  後方座席の客

搭乗グループ5  上記以外すべての客

 

赤字が会員資格に基づくグループ分けです。特徴は

後方キャビンの客を最後の前に案内(BA長距離便との相違点)

搭乗キャビンとワンワールド会員資格のみで分別

といったところ。分かりやすくて良いと思います。

 

なお国内線の搭乗方法はキャビン構成と、搭乗時間の短縮のため少し異なります。

搭乗口でのご案内順について(ご搭乗のお手続き) - JAL国内線

 

ANA の場合

搭乗案内方法について(国際線) | ANA

ANAJAL 国内線と国際線をミックスしたようなプロセスになっています。

 

事前改札サービス:車いす利用客

         2歳以下の小さなお子様を連れるなど、手伝いが必要な客

グループ1     ファーストクラス、ダイヤモンド会員

グループ2     ビジネスクラスプラチナ会員SFC会員

           スターアライアンスゴールド会員

グループ3     窓際席の客

グループ4     中央席の客

グループ5     通路席の客

 

赤字が会員資格に基づくグループ分けです。特徴は

プレミアムエコノミーはエコノミー扱い

搭乗キャビンと上級会員資格だけで分別

といったところ。これも分かりやすくて良いと思います。スターアライアンスゴールドも、あるべき位置という気がします。

 Group 3-5 は日本人だけならよく機能しそうですが、多様な文化背景を持つ乗客が多いとそこそこ混乱しそうです。それでも許容範囲なのでしょう。

なおANAの国内線は、キャビンとしてはプレミアムクラスと普通席があるだけなので、その点だけが国際線の優先搭乗プロセスと異なります。つまり上記からファーストクラス、ビジネスクラスを除き、グループ2にプレミアムクラスを入れれば、国内線向け案内になります。JAL 以上にシンプルであり、好感が持てます。

搭乗案内方法について | 空港・機内で [国内線] | ANA