特典航空券に必要なマイル
現在フライングブルーの特典航空券に必要なマイルは、極端な変動制になっています。素人による解説サイトには最低マイルしか書かないのですが、現実には検索すると
東京-欧州都市 ビジネスクラス片道 90,000 ~ 700,000 マイル
で出てきます。フライングブルーは必要マイルの一覧表を作るのをずいぶん前に止めています。したがって必要マイルはいつでも変更される可能性があります。
片道90,000マイルが設定されるのは、月に1~2日程度であり、会員離れを起こさないための出血大サービスに見えます。ただ最低マイル便の設定は、日本の休日カレンダーとは相関が低く、日本在住者にとって有利に働きます。日本の会員にとってプログラムの美点の一つです。
別の美点は、特典航空券の必要マイルに月替わりプロモーションがあることでしょう。これは路線が指定され、値引き率は大抵25%OFFです。特定便を除外して平準化する意図はなく、指定期間の全体に割引が適用されるようです。例えば、90,000 マイルで特典航空券が取れる便があれば、それは67,500 マイルになります。このおおらかさはこのプログラムの別の良い点。
必要マイルは通常の変動幅が8倍ほどであり、プロモーションによる割引は25%にしかなりません。これを考えると、旅行可能な時期に必要マイルの最低値を見つけたらプロモーションの有無に関わらず即交換が正しい態度。
9月のマイルプロモーション
毎月1日に発表されます。今月の内容は以下の通りです。
予約:2022年 9月30日まで
旅行:2022年 9月1日から2023年2月28日まで
全て25%OFF
短中距離路線
KLM: AMS-BER, AMS-DUS, AMS-FRA, AMS-POZ
AF: PAR-FRA, AJA-LYS, AJA-BOD, PAR-BEG, BOD-LYS, PAR-BUD
長距離路線
KLM: New York, Chicago, Austin
AF: Los Angeles, Seattle
残念ながら日本路線はありません。COVID騒ぎが勃発して以来、日本路線は蚊帳の外です。それ以前は KIX-CDG が年に1度、50%OFFになる年が続いていました。しかし COVID の間に制度自体が大きく変わっており、「COVID 以前のビジネスを取り戻す」ことと、このパターンの復活はもはや無関係だと思います。
以前は予約期間が1ヶ月間、適用される旅行期間がその直後の2ヶ月間だったのですが、最近この適用旅行期間が長期になっています。今月のプロモーションでは半年間です。これが定着するかどうかは分かりません。
最近予約した特典航空券
以上に説明したことは型どおりに調べれば分かりますが、他にも妙な設定が隠れているフライングブルー。全く油断なりません。
最近ビジネスクラスの特典枠を探してみたら、羽田発で欧州各地へ向かう便に、70,000 マイルの設定がちらほらありました。
この 70,000 マイルは何でしょうか。25% OFF のプロモーションが行われているなら、67,500 マイルのはずです。それに加え、他の日も半端な数字になるはずです。そうはなっていないので、プロモーションの告知漏れではありません。むしろ最低マイルが密かに変更された可能性が高いようです。
この設定が、一時的なものなのか、長期にわたるもののか、全く分かりません。フライングブルーは特典航空券に必要なマイルの一覧表を公表しなくなっているのです。
一般に、密かに改悪というのは大変評判が悪く、フライングブルーも時々告知なしに制度をいじります。しかし今回の必要マイルのように、会員に有利な条件を密かに提供することも多々ある印象を持っています。明示される範囲ではケチ、運用では気前良いプログラムです。
過去を思い出すと、2016年頃は東京ー欧州のビジネスクラス片道の最低マイルは100,000マイルでした。必要マイルの最低値は減少傾向、最大値は増加傾向にあるようです。
日系のサーチャージ
ここ数ヶ月JAL, ANA の課すサーチャージが記録更新を続けています。10月からは、それぞれ57,200 円、58,000円。今回フライングブルーに払ったサーチャージを含めた諸手数料は28,000円弱(+為替手数料)なので、JAL と ANAのサーチャージの半分。JAL、ANA の航空券を発券する場合、これ以外に税金等の諸手数料が必要です。
改めて日系のサーチャージは高いと思いました。