映画大国はアメリカ。異論をはさむ余地がありません。時々見かけるアメリカ大好きの人はもちろん、反米嫌米の人も否定できないでしょう。反米映画ですら、アメリカが本場ですから。
さてそれを除くと、映画を盛んに作っている国と言えば、インド。最近は機内エンターテイメント(IFE)でも、地上の現実が反映されるようになってきています。飛行機に乗るインド人が増えただけとも言えますが。
地位は低下する一方としかコメントできないのが、イタリア映画とフランス映画でしょう。日本では何となく気取っていて、気障なイメージが付きまといます。「俺って(私って)xxxx」という自意識が強い人間がよく見るというイメージの方が正確かもしれません。現実は靴下に穴が空いていたりする人間が多いようです。
もちろん今でも、イタリア、フランスは活発に映画を作っています。ヴェネツィア映画祭、カンヌ映画祭は、国際的に最も著名な映画祭の2つです。日本映画の金字塔とも言うべき「羅生門」が認められたのは、ヴェネツィア映画祭です。イタリア映画はイタリア文学と同様、ほろ苦い余韻を残す作品が多く、その辺は字幕でも十分伝わってきます。
ということで、私が興味があるのはAlitalia(AZ)とAir France(AF)のIFE。今、どうなっているかチェックしたわけです。まずはAZ。
ウェブ上には、今月のプログラムや宣伝ビデオを紹介するページはありません。機内で見られるIFE説明ページをpdfでダウンロードするだけです。探しにくいのですが、下記のように、
Home > Your travel > In filght > Magnifica > Comfort and entertainment
と辿ると到達します。
Comfort and entertainment | Alitalia
簡単な説明にリンクが張ってあり、ダウンロードできます。
機内誌Ulisseの113ページから122ページが表示されるように見えます。Ulisse自体がダウンロードできるから、それで十分と思っては間違い。Ulisseのページとは違います。
ちなみに3月号のUlisseの表紙は、こんな感じ。Uffiziに収蔵されているサンドロ・ボッティチェリのPrimavera(春)の地面・背景の雰囲気を漂わせています。
カメラマンや編集者が意識したかどうかわかりませんが、こういう文化や嗜好が継承されている点は大きな魅力です。私自身、AZを使うとこのことを良く感じます。
AZの日本語ページは整備されている方だと思いますが、IFEあたりまでくると日本語は見つかりません。ただpdfファイル中のリモコンの説明は、伊英日の3言語表示です。
個々の映画の説明では、出演者と監督の後に、言語、視聴制限、機材、上映時間の情報が並びます。
視聴制限と機材の説明は以下の通り。
説明の順番が表示の順番と完全に逆になっています。良いのか悪いのか判断しかねますが、映画の表題はイタリア語が主、英語が副になっています。また映画の「国籍」はわかりません。イタリア映画を見たい人も、少し探すことになります。
日本映画(2本)とアラブ映画(1本)もありました。
一つ一つ見ないと見つからないところは、要改善です。
3月のプログラムでは、映画は全部で46本のようでした。他にオペラもあります。
さすがはイタリア。
搭乗前にIFEの説明pdfファイルはダウンロードして、予習しておくのが良いようです。
なお、AZはプレミアムエコノミーでも「ノイズリダクションヘッドホン」が装備されています。
画面は10.5インチと特筆すべき大きさではありませんが、このヘッドホンのサービスは見逃せません。このキャビンクラス、安い時は全て込みで成田-欧州1都市往復が14万円台で買えます。悪くないかもしれません。