バス代わりの飛行機

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

minimum Avios/ TP?

10月25日、JALグループの日本エアコミューターJAC)と北海道エアシステム(HAC)がワンワールド(ow)の affiliate メンバーになります。

http://www.jac.co.jp/pressrelease/pdf/7ae99eb9f0b0e35cddff22f9c9dc2979137df984.pdf

日本エアコミューターと北海道エアシステムがワンワールド アライアンスにアフィリエイト加盟|プレスリリース|JAL企業サイト

 

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JALマイレージバンク以外の ow 他社会員には、理論的には良いニュースです。JAC とHAC の搭乗でもマイルや Avios が得られ、特典航空券も発券できるようになるわけですから。しかしながらこれらの路線は「地元の足」的な性格が強く、実際的には多くの ow 他社会員に無縁の話です。

 

しかし BA のエグゼクティブクラブの会員には、一点だけ注目できることがあります。彼らがプログラムを利用できる路線に、奄美大島―喜界島という離島路線が加わることです。この路線を普通運賃で利用すると、

 

Avios/ TP = 0.8 (= mile/TP)

 

になります。16マイル(JALの公表数字)飛んで、16 Avios、20 tier points 積算されるはずです。

 

イギリスの "Tier point run" の専門家が以前指摘していた avios/TP の最小値よりはるかに小さく、 おそらく世界最小。この路線の往復に BAH-DMM 路線(54 miles)や ANU-SKB 路線(62 miles)などの BA 4 搭乗を組み合わせると、全て Y で飛んでも 1,400 マイル未満の搭乗で一年間ゴールド会員になれます。ow エメラルド会員になるために、必要な搭乗が 1,400 マイル/年!

 しかし ow エメラルド会員になるために必要な年間搭乗マイルでは、世界最小ではありません。その世界一は 960 マイル/年(クレジットカードの減免特典を利用しない場合)または 640 マイル/年だと思います。

 

奄美大島―喜界島は、mile/TP の世界記録という観点からぜひ体験してみたい路線です。しかし東京在住者が利用するにはそれなりに困難を伴います。JGC修行の経験者には、おなじみのルートなのでしょうか。

 

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もちろん Tier point runs では、時間と距離ではなく、費用の方がはるかに重要。残念ながら JAC と HAC の路線は、価格/ TP の観点では平凡です。クラス J があったら、はるかに面白かったでしょう。

 

ATRにクラス J、かなり無理っぽいけれど実現を期待します。

アリタリアはついに消滅

読者の方々も Business Traveller という英文雑誌を手に取ったことがあると思いますが、その仏語版 Voyages d'affaire で拾った情報です。イタリア政府はついにアリタリアに引導を渡しました。

ITA remplace officiellement la compagnie nationale Alitalia

 

イタリアが国営の新航空会社を作ります。ITA(Italia Transporti Aereo)という新会社名が発表されています。これにより、73年間に渡り世界中でイタリアの象徴だったアリタリアは消滅します。2020年10月 9日が命日になりました。政府が décret(行政命令)に署名したその日は、例によって金曜日です。

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2002年以来利益を出していなかったというのですから、アリタリアも相当なもの。今なら COVID-19にとどめを刺されたというイメージで包むことができます。イタリア政府、イタリア経済界にとって、パンデミックは膠着状態を脱する好機になりました。

 

財務大臣

La refondation représente la première étape vers la création d’une compagnie de transport de haute qualité qui soit compétitive sur le marché international

と述べていることから、ITA はフルサービスキャリアで、アリタリアのようにイタリアを具現化する航空会社になるようです。

 

個人的には、アリタリアには良い思いをさせてもらってばかりでした。センスの良さは随所で光っているし、サービスは洗練されているし、定時制は抜群だし、意外と義理堅いところも見せるしと全く文句のつけようがない会社でした。東京線について言えば、日本人乗務員がイタリア人乗務員より良い意味でイタリア的で好印象。これは BA や AF には見られないパターンです。

 消滅は残念です。しかし良いサービスを高コストで保ち、赤字続きという状態では旅客は良いけれど、会社存続は不可能です。

 

さてアリタリアの遺産は何が残るでしょうか。運輸大臣は、新会社が過去からの明確な不連続の中に生まれる

La nouvelle compagnie aérienne nationale naît aujourd’hui en nette discontinuité avec le passé et elle devra jouer un rôle de premier plan sur le marché international.

と説明しており、アリタリアとの完全決別を示唆します。かといって最前線で働いていたアリタリア社員を失職後、意図的に無視するのは国家レベルで人的資源を無駄にすることになります。新会社の社員の多くは、元アリタリア社員になるのではないでしょうか。もちろん機材の大きな部分も引き継ぐでしょう。実質的には、国による徹底改造なのかもしれません。

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Voyages d'affaires は、ITA が旅客向けの会社名になるとは考えていないようです。運輸大臣自身が、Alitalia ITA と ITAliana という名称に言及しています。最初は 100 % 国営でスタートし、できる限り早く民間会社への転換を図るのは既定路線のようなものです。

 

客の立場しかない人間にとって重要なことは、どんな運航、サービスになるかという点。このことに関しては、限定的ながら情報が流されています。

 ITA は公式に 2021 年頭、運航開始。90 機で会社が始動します。アリタリアが 11,000 人雇用していたのに対し、6,500 人の社員を雇うようです。ローマの Fiumicino をハブにして、長距離路線を高水準で運行することに特に注力します。アジアと北米がプライオリティの高い路線になるに違いないとのことです。

 

SkyTeam との関係や、大西洋のジョイントベンチャーの行方など、気になることが山積みです。この大型新人、来年の最注目株です。

BA エグゼクティブクラブが eVouchers の有効期間を再延長

BA エグゼクティブクラブの eVouchers

 

2人用ゴールドアップグレード(TP 2,500 で1枚発行)

1人用ゴールドアップグレード(TP 3,500 で2枚発行)

 

は、発行日から1年間有効ですが、新型肺炎の outbreak のため、半年間の期間延長がなされました。今年4月のことです。

そげんこつなかろうもん - バス代わりの飛行機

 

その時に、さらに半年延ばすことになる気がすると書きましたが、その通りになりました。4月の延長実施からさらに半年たって、やはり全然使われていないことが判明したのでしょう。結局1年延長になり、皆さんのアカウントにも2年間有効の Vouchers が並んでいるはずです。

 Pechedenfer ももちろん使っておらず、一枚は有効期限が切れ、いったん消滅しました。それが何故か復活しています。しかも日付が変わっています。

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世の中にはいろいろな人がいるもので、いつ飛んでいるのか全く不思議ですが、TP 2,500、TP 3,500 の eVouchers を新たに獲得した人の話では、最近獲得した eVouchers は有効期限が1年のみ。今回の措置も関係なかったようです。そして昨年獲得した eVouchers 方より早く失効するとのことです。有効期限の逆転はまずい気もしますが、このご時世、文句を言うのも憚れます。

 

今回の措置に関しては、メール連絡はありませんでした。BAはもう一種類の eVouchers の扱いでてんてこ舞いになっているのではないかと想像します。欠航で航空券払い戻しにならず、等価のVoucherにした例のあれですね。

 

社長も交代したようですし、まだまだ困難な時期が続く BA。早く世の中が正常に戻ってもらいたいものです。

 

10月23日追記

この件に関してお知らせメールがようやく届きました。BAも文章を作るのは、相当慎重です。2021年3月31日までに期限が来る upgrade vouchers は有効期間を半年延長ということでした。

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今回延長対象になった voucher でも、9月30日には期限がきます。その時には、まともに運航しているのでしょうか。

Les moines japonais s'entassent dans la cabine éco, tandis que leurs confrères français prennent la première (4)

xp を提供する会社が多すぎ

航空会社会員プログラム改革には、原点回帰の傾向があります。自社利用の程度に応じて、客を優遇するという本来の目的が復活してきたようです。振り返ってみると bilateral な提携を元に、提携他社利用でマイルが貯まる仕組みは早かったのですが、エリート会員になるために他社搭乗も算入するのは、航空連合時代の発想ではないでしょうか。

 Miles & More がスターアライアンス各社の搭乗で良かったのに、Lufthansa+Swiss+Austrian の搭乗が半分必要になったのは良い例です。航空連合の開拓者さえ自社利用を重視するようになっています。

 

そんな中、全く逆をやったのがフライングブルー。幅広い提携会社の利用でエリート会員になれるように制度を変えてしまいました。他社の構成は、SkyTeamの全15社、SkyTeam外が12社です。航空連合の意味が希釈しました。

SkyTeam 15社 ⇦ FB 6 社 (AF, KL, KQ, RO, SB, Transavia) ⇨ その他の提携会社12社 

エールフランスはかつて共和国の翼でした。各国の航空会社との提携はフランス外交の色彩が強く、その頃の提携は今でも残っています。良い例は JAL や Malaysia 航空ですね。金額制導入前は相互の利用でマイルが加算され、この2社の場合、この点については oneworld 加盟はあまり影響していません。フライングブルーには SkyTeam 外にマイル加算対象の会社がいくつかあったのですが、全て資格マイルでは対象外でした。xp の時代になって SkyTeam 外にマイル対象会社が増え、さらにそれらのほとんどで xp が加算されるようになりました。

 

LH とやったことは正反対ですが、航空連合への傾倒が弱まったのは同じ。共に旗振り役だったはずですがね...。幅広い提携会社の搭乗でも、自社の上顧客として迎えるなんてとても独創的です。AF はビッグデータ処理を自前で行なっており、思いつきでこんな改革はしないはず。会員の搭乗パターンが他社と異なるのか、提携会社との関係に特殊な傾向があるのか、公にされることはないと思いますが、会社ー顧客の関係がユニークなことを匂わせます。

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上級会員になる方法が多いのは、歓迎すべきこと。目立たないプライングブルーの長所です。

 

JAL国内線キャビンを俯瞰すると

JALの客といえば、JGC、ダイヤモンド、亀タグなどが連想されます。言うまでもなく、これらは JAL 自社会員に関するキーワード。一度頭の中をブリーチングして、機内に多様なプログラムの会員がいるという視点で眺めてみると、面白い現象が起きていることが分かります。

 まず JAL 自社会員。純正修行僧だろうが、社畜ダイヤモンドだろうが、JAL国内線ではほとんど普通席利用です。背後には航空券販売の工夫があります。JALの場合、価格、自由度、FOP のバランスが秀逸で、クラス J やファーストクラスの利用は見合わない支出に感じられるようになっています。また企業にとってみれば、社員のほとんどは上級キャビンに載せる意味がなく、この傾向はさらに促されます。つまり JMB-JGC 会員を普通席へ押し込めるメカニズムが存在しているのです。しかしこれは大変洗練されたメカニズムになっており、プレーヤーたる会員たちは機内ヒエラルキーの最下層だとか、十把一絡げにされていると感じることがありません。メインキャビンでも快適に移動できますし。

 

JALにとってこのメカニズムは、座席を安定して埋め、路線網を、そして経営を安定させるために不可欠です。よく国際線のフライトではエコノミーで運航経費を出し、ビジネスで儲けを出すと言われますが、国内線でも前者の部分を大がかりな仕組みでなし遂げているように見えます。

 

さてごく僅かの他社会員。事情は全く異なります。搭乗実績が気になるエグゼクティブクラブの会員には、普通席利用は費用も時間もかかります。それが愚かな選択になる様にできています。確かに価格は上でも、クラス J 以上の利用が合理的。1,000 円は施設利用税ほどにも感じません。そしてクラス J の効率が良いのでファーストではなく、クラスJ に専ら乗るようになります。

 そしてさらに少数になる xp 目当てのフライングブルーの会員。ファースト利用で費用最小という構造になっています。支払いの絶対値は大きくても、そのキャビンの利用が最も節約していることになります。実は、Qantas のフリークエントフライヤーの会員も同じ状況で、このようなファーストクラスの利用を行っています。恐ろしいことですね。

 もっと恐ろしい事は、所属の会員プログラムによって客が押し込められる搭乗クラスが違うことです。しかも自発的に行うよう仕向けられており、誰も疑問に思うことがありません。

 

現地の平民は自然に三等客室を使い、他所からくる異質な連中は超過料金を物ともせず二等客室を利用し、降って来るような稀な輩は(二等、三等の客には)理解しがたい金を払い一等客室に収まる。どうしてこういう支払い行動になるか。それが各人に合理的だからである...19世紀以来、見飽きた構図です。

 

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昔と異なる点は、一歩空港から出るとこの階層社会は霧散することです。何だかレガシーキャリアって凄いぞと思います。

 

JAL 利用時にファーストクラスが当然となる AF の会員。プログラムのフレームワークが強要するのでは仕方ありません。ただしフライングブルーの特典は使えません。noblesse oblige ではなく、一見さんだからです。

 

Les moines japonais s'entassent dans la cabine éco, tandis que leurs confrères français prennent la première (3)

前回までのまとめ

・フライングブルーでは、AF-KLMとスカイチーム加盟会社の他、13の航空会社の搭乗で上級会員になれ、AF-KLMの搭乗は義務付けられていません。

JAL国内線だけでも、上級会員になれます。

・ただし普通運賃、往復割引、ビジネスきっぷで、ファーストクラスは F、クラス J は J という予約クラスでなければ、得るものは無いようです。

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2箇所のゴネどころ

JAL 搭乗をフライングブルーに登録するなんてマージナルな利用は極めて稀なのか、道の整備が放置されているような感じを受けます。起きそうな事がら、試す価値がある事がらが2つあります。

 フライングブルーの JAL の予約クラスの解説ページでは、仏語の記述が他の言語と異なっており、2種類の公式案内がある状態。いくら何でもこれはひど過ぎます。クラス J を特便割引で搭乗し、加算されなかったら

☏:「フランス語では C は加算されると書いてあるぞ。どういうことだ!」

と青山に訴えるのは全く正当な行為です。その後

☎:「係の者に交代しますので、このままでお待ちください。」

(仏語が堪能な同僚に代わる。)

☎:「お客様、どのページでお調べになったのでしょうか。」

☏:「○×〇×」(何を言っても以下は一緒)

☎:「変ですね。見つからないので、そのページの大項目をいくつか読んでみてくれますか。」

などと低レベルの対応をされることはないと思いますが、何を言われてもひるまず頑張ってください。

 

もう一つは、JAL ビジネスきっぷでの搭乗をフライングブルーへ登録すること。この航空券は JAL 会員が本人の航空券を購入、JAL カードで支払うことが条件になっていますが、いくら読んでもマイルを JMB に登録するとは書いてありません

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しかし普通の購入手続きでは、 JMB へ自動登録されるはずです。国内線カウンターで JAL クレジットカード提示と同時に、「マイルはこのアカウントに」とフライングブルーの会員カードを堂々と見せる度胸があるかどうかですね。おそらく引き留めるような確認を取られます。それでも言い張らないといけないなんて、小心者の Pechedenfer にはとてもできません。

 ところで国内線ファーストクラスのビジネスきっぷは F のようですが、この対応関係は事前に確かめた方がよい気がします。この航空券、ことのほか割引率が高いのです。11月17日の HND-ITM ファーストクラスで調べてみると、往復割引 32,500円に対して、ビジネスきっぷ 24,800 円です。xp 単価 2,480 円 はもちろんクラス J の往復割引やビジネスきっぷよりもかなり低く、(英日蘭版の記述をもとにすると)おそらく JAL 国内線で最強でしょう。これだけ違うと、面倒な予約クラスの再確認や発券カウンターでの面倒も苦ではありません。

 

ビジネスきっぷがフライングブルーに加算されることを祈念して、JALファーストクラスビジネスきっぷ利用による AF の会員資格維持、JAL クラス J 先得割引利用による BA の会員資格維持に必要な搭乗回数と費用を計算しなおしました。

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JAL国内線HND-ITM(AFはファーストクラスビジネスきっぷ、BAはクラス J 先得割引)利用によるAFとBAの上級会員

xp 単価を 2,480 円、TP 単価を 250 円としています。 BA4搭乗のため、LHRまで行く費用を考えても、BAの方が安上がりです。ただし生涯会員は相変わらず AF 有利。

 

xp を獲得するメジャーな方法との比較

スカイチーム加盟会社に搭乗する場合と比較します。パンデミック後はわかりませんが、日本から近い所では中華航空ビジネスクラス往復で、NRT-TPE-HKG や NRT-TPE-BKK が 10万円+α ぐらいでした。JAL 国内線との比較では、宿泊費も上乗せして考える必要があります。全部合わせて12万円ぐらいでしょう。すると xp 単価は 2,000 円になり、JAL利用よりも優れています。このパターンを3往復でゴールド会員、5往復でプラチナ会員資格が維持できます。

 欧州では、週末の2都市間移動を AMS や CDG 経由で行うと、ビジネスクラスで 5万円+αぐらいから航空券があります。一泊必要なことが多いので、宿泊費を入れて 6万5,000円ぐらい。xp 単価は1,100 円程度になります。しかし欧州までの航空券と前後の宿泊も入るので、これを入れると12万円はアップします。xp 単価は 3,000 円を超えてきます。10日以上現地にいて、AF-KLM2往復が可能になっても xp 単価は 2,700 円ぐらいにしか下がらないでしょう。

 欧州への移動に AF-KLM のエコノミークラスを使うと、5万円はアップしますが、xpも往復で 24(乗継0)~44(乗継2)獲得できます。xp 単価は少し下がると思います。

 

フライングブルー修行は、

JAL 国内線ファーストクラスでは時間の利用効率が抜群、費用は欧州遠征より少し割高(往復割引)〜だいぶ良好(ビジネスきっぷ)。

中華航空のアジア往復では時間の利用効率はそこそこ、費用は一番低い。

となりそうです。

 

JAL 国内線に搭乗する利点(パンデミック編)

今年3月以来、国際線修行なんて考えられない状態が続いています。修行僧といえども、今は費用、効率で妥協することが視野に入ります。

 フライングブルーで上位の資格が欲しいなら、迷わずJAL 国内線ファーストクラスでしょうね。フライングブルーも他社並みに1年間の会員資格延長を行いますが、会員年度終了時の xp 残高については何も述べていません。したがって例年通り減算が行われると思います。(誰かこのことについて情報を持っている方がいたら教えてください。)すると現在 160 xp 保有するシルバー会員なら、JAL 搭乗で 20 xp を加え、ゴールド会員になっておかないと来年度は 60 xp でスタートするシルバー会員です。フライングブルーの会員資格は1年で一段階しか落ちないので、その先まで影響が出ます。 

 たまの利用は、航空機への搭乗が無くなって魂が抜けたようになっている人も必要です。せっかくの機会、変わったことも試しましょう。JAL 搭乗をフライングブルーに加算はあまり普通ではありませんから、思い出に残るかもしれません。

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Les moines japonais s'entassent dans la cabine éco, tandis que leurs confrères français prennent la première (2)

前回のまとめ

・フライングブルーでは、AF-KLM、他のスカイチーム加盟会社(全19社)の他、13もの航空会社の搭乗で上級会員になれ、AF-KLMを含む特定航空会社の搭乗は義務付けられていません。

JAL国内線だけでも、上級会員になれます。

JAL国内線ファーストクラスはファースト、特便割引のクラス J はビジネス扱いですが、先得割引のクラス J は対象外で、xp もマイルも積算されません。

 

フライングブルーの誤記か

前の記事の公開後、フライングブルーの記述が言語によって異なることが分かりました。信じられません。JAL搭乗の部分です。記事はフランス語の説明

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フランス語サイト

を元にしたのでしたが、英語、オランダ語、日本語のサイトでは重要なところで記述が全く違うではないですか。

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オランダ語のサイト

英日蘭語版によれば JAL 国内線だけを手配すると、ファーストクラスは F だけ、クラス J はおそらく J だけが加算対象になります。すると

普通運賃、特別乗継割引、往復割引、JALビジネスきっぷ

だけが対象となり、少々お高くなります。多数決ではありませんが、フランス語のサイトが間違っていると考えた方が安全。

 

今日はJAL国内線にどの程度搭乗したら、フライングブルーの上級会員になれるのかを検証します。BA のエグゼクティブクラブを比較対照してみましょう。

 

ファーストクラス利用の場合

JAL国内線ファーストクラスで距離が短く、価格が安いのは羽田ー伊丹なので、それを使います。搭乗1回で 10 xp 加算されます。航空券価格はビジネスきっぷで 25,000 円ぐらい。xp 単価は 2,500 円となりますが、これは JAL 会員がJALカードで決済した時しか購入できません。ここは潔く往復割引を考えましょう。この場合 33,000 円で xp 単価は 3,300 円となります。さすがに往復割引で買う人は少ないらしく、入手は楽です。

 フライングブルーだと JAL 搭乗だけで上級会員資格を獲得、維持できるので、それがどの程度のものになるか計算してみました。BA のエグゼクティブクラブを利用して上級会員資格に必要な TP を得る場合と比較してみましょう。

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JALファーストクラスを利用した場合(HND-ITM)

AF-KLMでは Ultimate を除き、JALへの搭乗だけで上級会員資格が得られます。ただし一段階ずつしか上がれず、そのたびに xp は基準値が減算されます。会員資格の期間は1年間です。レベルが上がるとそこで会員年度はリセットされます。

 

BAの表は特便割引の安値(1搭乗 20,000 円)で計算してあります。回数も少ない上、単価も安いので、AFより数字は低く出ます。ただし GGL、ゴールド、シルバー会員になるためには BA の4搭乗が要求されています。ブロンズ会員は2搭乗です。この搭乗は上の表で無視しているため、現実には JAL の搭乗回数はこれより少なくて済む一方、BA 搭乗の費用が必要です。会員資格は一年で、維持のためには毎年 BA への搭乗が必要です。会員資格の期間は1年間です。レベルが上がると翌会員年度末までその資格が有効です。

 

細々とした事情が2社で異なるのですが、欧州渡航を加えても BA の方が圧倒的に有利です。純粋な修行僧が BA4搭乗を安く済ませるなら、航空券10万円、宿泊費2万円程度で欧州に渡り、BA は別切で手配するでしょう。するとブロンズは20万円、シルバーは30万円、ゴールドは60万円ぐらいで可能。もっとも BA なら、JALはクラス J 先得割引で乗った方が価格は抑えられます。搭乗回数はざっと1.5倍になりますが...。

 

クラス J 利用の場合

羽田ー伊丹の JAL 国内線クラス J では、ビジネスきっぷは 18,000 円ぐらい。xp 単価は 3,000円。往復割引だと 25,000 円ぐらいで、xp 単価は 4,170 円。なお搭乗1回で 6 xp 加算されます。入手は楽でしょう。ただし計算するまでもなく、ファーストクラスの方が圧倒的に有利です。

 ちなみにエコノミークラスでも、往復割引はクラス J より 1,000円安いだけです。獲得 xp はわずか 2。考慮に値しません。

 

なお上での計算は、会員レベルを一段上がるか、維持するかという時の比較です。フライングブルーをエントリーレベルから、プラチナまで上がるためには 580 xp 必要です。一方、エグゼクティブクラブではエントリーレベルから 1500 TP 獲得すれば、ゴールド会員です。AFではゼロから成り上がる時、すでにその世界にいる人より余計に 280 xp が必要なのです。

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生涯会員については...

BA も生涯会員については BA 搭乗を要件に入れていません。形の上では日本に籠って JAL ばかり乗っていてもBAの生涯会員になれます。欧州へ行かなくて良い分費用は削減されます。しかしながら AF で必要な xp の総量は極端に小さいので、ファーストクラスを利用するなら、AF生涯プラチナ vs BA生涯ゴールドでは AF の圧勝。BAでは先得割引のクラス J 利用だと、AF の費用よりおそらく安くなりますが、搭乗回数は結構な数になります。

 ただし AF の「3,000 xp で達成」は10年間制度が変わらなければ、という仮定を意識せざるを得ません。10 年間、制度不変を期待するのは虫が良すぎます。xp を貯めこむのはハイリスク。

 一方、BA の生涯ゴールドは数年で獲得できます。BA の制度改変リスクは、その人次第で下げられます。

Les moines japonais s'entassent dans la cabine éco, tandis que leurs confrères français prennent la première

2018年4月のプログラム刷新時、ゴールド会員資格1年間付きのクレジットカードが発行され旋風を巻き起こしたフライングブルーですが、ここのところ世の注目度は下がる一方。海外に出られない月日が続く中、スカイマイル同様、国内路線に基盤がないプログラムは仕方ないと考えるのは、正しくもあり、間違ってもいます。フライングブルーは JAL 国内線の搭乗だけで、ゴールド会員、プラチナ会員になれるのですから。

 

JAL 搭乗でも上級会員になれるFB

FB でも上級会員になれる JAL 搭乗

Air France - KLM のマイレージプログラムのフライングブルーは、2018年 4月に行われた xp と金額制の導入で大変化を遂げました。

フライングブルーが金額制に (速報) - バス代わりの飛行機

 

改めて考えると大きな出来事なのに、不思議と話題にならないことがあります。会員資格に必要なフライトを提供する会社が著しく拡大されたことです。プログラム変更以前は、Air France - KLM 以外では、スカイチーム加盟各社の搭乗のみがカウントされました。今はスカイチーム加盟各社以外にも

Air Corsica、Air Mauritius、Chalair Aviation、China Southern, Copa Airlines、GOL、JAL、Malaysia Airlines、Qantas、TAAG、Twin Jet、Virgin Atlantic、WestJet

の搭乗で xp が得られます。驚くことにワンワールド加盟会社が3社も入っています。AF は会員プログラムの在り方について、根本的なところで考え方を変えたようです。

 

2005年の創設以来、上級会員になるために自社利用が条件になっておらず、もともとエリートプログラムの間口は広い方でした。しかし現在は次元が違うレベルまで拡大しています。

 

JAL を頻繁に利用すると Air France でも、British Airways でも*上級会員になれるのです。「日本に生まれて良かった」ではありませんか。JAL も宣伝に使えるかもしれません。世界的に見ると極めて特異な AF と BA のコードシェア便JAL は運航しています。世界でここだけのようです。

 *:BAの場合は、BAへの搭乗が規定回数必要

 

JAL の搭乗と xp

フライングブルーのチャートは、JAL にも適用されます。4キャビンクラスと5段階の飛行距離で、搭乗が 4 x 5 = 20 種類に分類されます。その分類ごとに1回の搭乗で得られる xp が決まります。マトリックスはこちら。

Flying Blue

 JAL の搭乗をフライングブルーに登録する場合、予約クラスが最大の問題です。国内線では分かりにくいこと、また国際線でも X だとか、I だとか怪しげなクラスが魅力的だからです。一方フライングブルーは、予約クラスについて厳格に述べています。

Flying Blue

JAL 国内線の有効な予約クラスとその搭乗で得られるマイル(実距離ベース)は、

ファースト F, A:150 %

ビジネス C, J, D, X:100 %、I:70 %

エコノミー Y:100 %、A:70 %

国際線の場合は、

ファースト F, A:150 %

ビジネス C, J, D, X:125 %、I:70 %

プレエコ W, R:100 %、E:70 %

エコノミー Y, B:100 %、H, K, M:70 %、L, V, S, O, G:50 %

です。ここに無い予約クラスは対象外。他社の搭乗ということを勘案すると、標準的な設定です。

 

国内線の航空券販売は、発売時期、割引率、変更制限をセットにした商品名を使います。そのため予約クラスが分かりにくいことが難点でした。JAL の場合、FOP 計算機では国内線用の名称で計算が可能です。しかし当たり前ですが、他社プログラムには何も提供しません。BA のエグゼクティブクラブも2014年頃注目度が不連続に上がりましたが、その頃 JAL国内線利用についていろいろな噂が飛び交っていたものです。

 現在では JAL の国内線を利用すると、保安検査時に区間、搭乗便名、搭乗クラス、搭乗口、シート番号や出発時間が記載された伝票が印刷され、目的地到着まで保持しろと指示されます。この伝票に今から搭乗する便の予約クラスが記載されています。搭乗直前の確認では、単一機会には時遅しですが、次回のために規則を見つけることができます。

 

あらゆるパターンを試したわけではないので保証しかねますが、クラス J は特便割引でいつも C でした。先得で予約するといつも L が出てきました。この差はフライングブルーではかなり大きくて、C だとビジネスクラス、L は加算対象外です。ファーストは特便割引以上でしか予約できないのですが、特便割引で A が出ます。

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保安検査時に発行される伝票。予約クラスは左から A、C、L。

特便割引で買えば、他社プログラムでもファースト、ビジネスとして加算されるという予想には根拠が他にもあります。長くなるのでここには書きませんが、これは重要です。

 なお BA のエグゼクティブクラブに加算すると、先得割引のクラス J でも常にビジネスクラス扱いでした(時制は英語の現在完了形)。フライングブルーよりおおらかです。

 

国内しか自由に旅行できない今、JAL 国内線利用によるフライングブルー上級会員資格の維持がどの程度大変なのか検証することが目的でしたが、すでに長くなったので残りは次の記事にします。