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マイルやポイントの価値

皆さんはポイントやマイルを使った時、良いディールか悪いディールかをどう判定されてますか。ネット上の自慢話を集めるまでもなく、世の大多数は

 

(1) 同じサービスを仮に現金で決済したら、×××円だけれど、それが○○○マイルで取れたから、1マイルが□.□□円にもなった。

 

と考え、定量化。議論の余地なく成功と得意顔です。こういう話ばかりで、うんざりという方も多いのではないでしょうか。もちろんこの考え方は資産家や、ある年代以上の方にとっては一般的ではありません。彼らはむしろ、

 

(2) ○○○ポイント使ったから、本来支払うべき×××円を支払わずに済んだ。

 

と考えるでしょう。これらは全く違います。

 

事前購入のクーポンやクレジットカード特典も、これら2つの考え方で評価が変わります。

 人気が高いスターウッドプリファードゲスト アメリカン・エキスプレスを例に説明を試みます。このクレジットカードはご存知の通り、税込み33,480円という年会費。無料宿泊1泊(対象ホテルはカテゴリー1~6)の特典がついています。よく話題に上る「元が取れる」特典の使い方は、2つの考え方ではそれぞれ次のようになります。

 

(1) 特典で宿泊した当日の最低料金は、33,480円を超えている。

(2) その日に泊まらざる得なかった地区では、普通×××円使って宿泊するが、それは33,480円を超えている。

 

違いが見えてきたでしょうか。

 例えば東京に用事が出来て、1泊しなくてはならなくなりました。いつもだったら郊外(江東区とか、大田区とか)のビジネスホテル7,000円に泊まる人が、SPGアメックスの特典を使って Westin 東京に無料宿泊。その日のレートは39,200円だったから得だったと、ほくほくしているなんてありそうな話。この場合、(1)の考え方では十分元が取れたとなるし、(2)の考え方ではこの特典は全く役立たずとなります。事実としては、この人がアメックスに入会し、特典を使った結果、①本人の出費は大幅に増え、②アメックスとWestin Hotelは儲かり、③東横インなり、チサンホテルなりは客を取られました。

 

特典をなるべく有効に使うというゲームをやるなら、(1)と(2)はルールになります。(2)はかなり厳しい感じです。このクレジットカードが存在しなくても、一泊33,480円を超えることが時々ある人でないと、「元が取れない」のです。おそらくアメックスの顧客の多くは、これに当てはまりません。そして(1)の発想をします。つまりアメックスは、たまに贅沢したい、けれど節約したいという人の出費を促すことに長けています。プラチナカードはその典型ではありませんか?こういう先進国のボリュームゾーンが彼らの客であり、財布の紐を緩めるビジネスモデルには感嘆します。

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Pechedenferの場合、3回SPGアメックスの特典を使いました。

Westin Paris(1泊約 4万円以上が相場、実際は 11万円の部屋に宿泊)

Westin Berlin(1泊約 2.5万円以上が相場、実際は 23万円の部屋に宿泊)

などです。ParisとBerlinの宿泊費は、普段 2万円、1万円というレベル。実は一度として元は取れていません。

 

毎年 London や New York の中心部に泊まる必要があるとか、マヨルカのSt Regisに毎年1週間滞在するなどという人生を送っていない限り、特典でこのクレカの年会費の元を取るのは難しいと感じています。

 

例の Marriott の 270,000 ポイントが 120,000 milesと 7泊の宿泊に変わる特典も同じです。単にポイントやマイルが欲しい人なら、なおさら宿泊特典を有効に使う必要があります。ホテル代を節約した金でスターポイントを購入すれば、どれだけ追加できるかということですね。1,365 USD以上の宿泊料を節約出来たら、それで60,000 pts購入でき*、これは75,000 milesに変換されます。

 

*35%割引の時。年越しで2回に分けて購入。

 

マイルを買ったり、ポイントを買ったりする場合も同じ考え方ができます。こういう場合、なおさら出費の抑制に厳格になるべきでしょう。具体的な案があり、それはキャッシュで直接支払うより確実に低値でないと、賢い方法にはなりません。

 一方でフライトで貯まるマイルとか、宿泊で貯まるポイントは仕方ありません。会員でなければゼロ。しょせん「無いよりはまし」なオマケなので、得だ損だなんてケチ臭いことを考えず、気分で使えば良いと思います。

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こうしてみると現代の消費者向けサービスには、得しているなと誤解させ、どんどん出費させているカラクリがいかに多いことかと呆れます。

 

そうは言うものの、節約の毎日では窒息します。たまには日常を超えた体験に出費を増やすのは、生き抜くために必要でしょう。大げさに言うと、アメックスはそういう精神の解放を助けてくれます。そして世のお金の循環を良くしているのだから、悪者ではありません。

 お金持ちにはあたかもゲームのように節約する人が多いのですが、そうして貯まった金も、結局贅沢好きな子孫や効率の悪い国家が無駄遣いのし放題。そんなことなら、自分の人生を彩り、充実させるため、命あるうちに利用した方が良いと思います。