バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

エーゲ航空:資格マイル購入限度の変更

マイレージプログラムは改善することも時々あります。大幅に良くなることはまず望めませんが、ケースバイケース。人によっては、決定的に助かる場合もままあるのではと思います。

 

今夏メールをもらったのは、Aegean AirlinesのMiles+Bonus。

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ほとんどのFFPでは、高頻度な搭乗客の会員レベルを上げ、特別扱いします。その頻度を測るのに使われるのが搭乗マイル。単純に飛んだマイル(陸マイルではなく海里ーmiles nautiques)ではなく、航空券のグレード(=予約クラス)による係数をかけた数値をtier milesとします。

 tier milesを購入可能なFFPも、小さな会社によく見られます。Aegean AirlinesでもFFPを大きく変え、Miles+Bonusになった時を期に、tier milesが購入可能になりました。実際購入可能になったのは、プログラム全体の変更から何か月か遅れましたが、その計画は予告されていました。

 

このたびのお知らせは、tier milesの購入限度額が変更になるというもの。Blue会員は今まで購入不可でしたが、1,000 milesまで購入可能です。Silver会員とGold会員は1,000 milesずつ購入限度額が増えます。これは会員にとって間違いなく朗報。購入は500 miles単位になり、一単位50 EURです。

 

3,000 miles購入に必要な料金は300 EUR=約40,000円。安いかどうかですが、この支払いをAegeanの航空券購入に充てたと考えます。例えば FRA - ATH - LCA の A3エコノミー往復は約32,000円であります。3,400 miles 積算されると思います。マイルを買う金でAegeanに乗った方が、積算されるマイルがやや多いのですね。購入制度は緊急時の保険のようなものです。

 

ともあれ、FFP改革でもAegeanを見放さず、Gold会員を続けている方には継続する手段が増えました。ギリシャキプロスが好きな人だと入って損はないプログラムですが、スターアライアンスゴールド維持だけに関心がある人にも十分応えてくれます。 

シンガポール航空 Krisflyerの特典航空券の改悪

Flying Blueの制度変更について8本連続で投下しましたが、一通り書いて燃え尽きました。新たに何か書く気は起きません。で、すでに書いたものをアップ。

 

FFPの変更はあちこちで少しずつ行われています。ほとんどが改悪、サービス低下なのは残念です。貯めたマイルを特典航空券に換えるレートはほぼ一貫して悪くなってきたし、将来もそうでしょう。

 今回お知らせを受けたのは、Singapore AirlinesのKrisflyer。

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スターアライアンス特典航空券に関するチャートが、12月7日発行分から変わります。

http://www.singaporeair.com/en_UK/sg/ppsclub-krisflyer/use-miles/redeem-miles/award-tickets-on-star-alliance-airlines/

ダウンロードできる新旧のpdf一覧表は大きいので、日本を含めたNorth Asia 1出発分のみ取り出しました。現行(12月6日発行分まで)の往復航空券に必要なマイル、新制度(12月7日発行分から)で必要なマイル(1,000 miles単位)、増加率の順に示しました。

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変更が分かりやすく見えるよう、必要マイルが増加した目的地と搭乗キャビンの組合せを赤色で塗りつぶしました。

 

多くの目的地でビジネスクラス利用が渋くなっています。ファーストもそれに合わせて改悪が結構あります。多くのFFPの改悪では、エコノミークラス特典航空券の必要マイルはほとんど変わらないのですが、SQは例外なようです。ハワイはしっかり上がっています。

 エコノミークラスの特典航空券に関しては、Flying Blueが2005年に発足以来、東京-欧州往復に必要なマイルを全く変更していないこと、Executive Clubでは前回の改革で季節により必要マイルを下げたことなどを考えると、Krisflyerは渋ちんです。

 

どの都市が各地区に分類されているかの確認は上記サイトで。

 

一方、今までスターアライアンス特典は電話で行われましたが、これからはWeb上でできるようになるようです。まだ使ってないので、席がどのぐらい出て来るのか全く分かりません。

フライングブルーが金額制に (7)

2018年4月から、ファーストクラスと相当高いビジネスクラス以外はマイルが貯まりにくくなります。安い航空券を探すというゲーム感覚は、完全に失われます。しかし上級会員は遠ざかる感じがしません。最近価格が下がり、パターン化した欧州内ビジネスクラスの利用なら、安価で楽勝。他の路線でも今までより有利になるところが数多くあります。

 搭乗回数による会員資格基準は廃止されますが、決定的ではありません。欧州内エコノミークラスばかり利用していた多頻度搭乗者の場合、必要搭乗回数は

Silver会員が15回から20回、Gold会員が30回から36回、Platinum会員が60回から不変

に変わります。SilverとGoldでやや増加しますが、最近のビジネスクラスの値下げが劇的だったので、AFの思惑どおり機内前方へ誘導されるのも良いと思います。ビジネスクラスなら、3分の1の搭乗回数で基準に到達します。

 上級会員になり易いプログラムであることには変わりがありません。しかしビジネスクラス利用なら、Gold会員の特典はほとんど意味を持たない一方、その特典がFFP上級会員資格の魅力だった人は多いはずです。SkyTeam ElitePlusしか頭にない人には、乏しい魅力がさらに乏しくなりました。マイルの効率も悪い所からさらに悪くなるので、なおさら選択する理由がありません。会員は必要とする人に絞られていく予感がします。

 

Flying Blueが、マイル以外の付帯サービスを充実させようと努力していることは常々感じていました。どういう形で実現するか、もともと関心を持っていました。最後にその辺のところを。

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新制度になって加わったサービス

新生Flying Blueの紹介ページ、Voyagez en toute libertéにある説明。

 

最後の席までマイルで予約可能

2018年6月から、AF-KLM、HOP!、Joon、transaviaの特典に関しては、利用可能な席を全て予約することができます。必要なマイルは出発地、目的地、日付によります。

 とありますが、Flying Blueには2005年の発足以来、マイルで正規料金席を買うという制度があり、最近は無料航空券からその値までマイルを何段階か設定していました。言っていることにウソはないはずなので、それまで以上に自由度を上げて、全ての席の購入でマイルとキャッシュが競合するようになるのでしょう。マイルの価値は上がります。

 

特典航空券

2018年6月から特典に必要なマイルが不足する場合でも、それが25%までなら「キャッシュ」で払うことができるようになります。これは1年以上前から出来たと思いますが、何が変わるのでしょうか。

 特典航空券プロモーションもお忘れなく。それは最大50%OFF。決められた路線、決められた期間中(普通2ヵ月)になされる旅行に対して毎月設定されます。

 

スペースが余って格好悪かったのか、現行制度も書いてありました。

付加オプション

特定の座席の指定、ラウンジ入場、手荷物預入れの追加にマイルを使うことができます。

 

宿泊、レンタカー、その他のサービス商品

ホテル滞在、レンタカー、美術館入場、夕食、時計の購入まで、Flying Blue Store

Flying Blue Store - Home page

でマイルを使うことができます。久しぶりに見たら、このサイトはすっかり新しくなっていました。今度探検してみます。

 

フライングブルーのサービス

過去の記事を見てみると、ちょうど3年前にもFlying Blueについて集中投下していました。その後、様変わりした部分もかなりあるので、改めておさらいしました。会員レベル別の特典は以下のサイトにまとめて書いてあります。

Compare the benefits of all membership levels | FlyingBlue.com

 

Flying Blueならではの特典を紹介します。

 

産休中の会員資格維持

Silver会員、Gold会員、Platinum会員の会員資格は産休中維持されます。Ivory会員に関しては、別に規則は必要ありません。母子にやさしい先進のプログラムFlying Blue。

 

Amsterdam Schiphol空港 Privium駐車場からの通路の通行

この非常に奇妙な特典は、Silver会員、Gold会員、Platinum会員が利用可能でしたが、現在施設自体が閉鎖中。残念。

 

Paris-Charles de GaulleとParis-Orly間のBus Directによる移動

Gold会員、Platinum会員は無料。もともとLes Cars Air Franceの運航サービスで、無料特典となっていたもの。ところがLes Carsは廃止。Le Bus Directが全ての路線を引き継いでもこの項目は消えず、奇妙な状態が何年も続いていました。ようやく更新されました。そして特典が保持されているのは大変喜ばしいことです。このバス路線、片道で21 EURもします。国内線航空券片道の40%にもなります。

 Les Cars時代の無料搭乗記はこちら。使ってみるとわかりますが、大変便利です。

FBゴールド会員、プラチナ会員の特典:Les Cars Air France(空港連絡バス)3号線無料 - バス代わりの飛行機

Flying Blueとは関係ありませんが、Les Carsでも Le Bus Directでも逆ナンが多い事実は説明困難です。

 

KLMのエコノミーコンフォート席

事前予約はPlatinum会員のみ可能。追加料金は、Ivory会員10%OFF、Silver会員25%OFF、Gold会員50%OFF、Platinum会員無料。同じくKLMの「足元が広い席」の追加料金に関しても、全く同じ減額が受けられます。それ以外の「特別席」の追加料金については、Ivory会員10%OFF、Silver会員25%OFF、Gold会員とPlatinum会員無料です。

 もともとKLMはエコノミーのキャビンでシートに細かい差をつけて販売しているのですが、客層とその意識がうかがえます。

 

KLMの通常席の指定

Ivory会員はチェックイン時に無料でできます。Silver会員、Gold会員、Platinum会員は予約時に無料。非会員に対しては、席を決めるのはKLM。それが嫌なら追加料金。

 

AFのSiège Plus

Siège Plus、Siège duo、A380の上階のSiège duo、キャビン前方席の利用料金は、 Ivory会員10%OFF、Silver会員25%OFF、Gold会員50%OFF、Platinum会員無料です。AFもKLMにならって、エコノミーキャビンのシートの細かい差異を商品化しています。

 

AFの通常席の指定

Ivory会員はチェックイン時に無料でできます。Silver会員、Gold会員、Platinum会員は予約時に無料。非会員に対しては、ただで席を決める権利はなし。

 

Delta Comfort+の利用

Silver会員は出発の24時間前から、Gold会員は出発の72時間前から、Platinum会員は予約時から無料。

 

特典航空券の利用可能性

Silver会員、Gold会員、Platinum会員はビジネスクラスに限り、特典用に供給される席数が多くなります。

 

ファーストクラス特典航空券

Silver会員、Gold会員、Platinum会員のみに提供されます。

 

AF便におけるマイルを使ったアップグレード

Silver会員、Gold会員、Platinum会員のみに提供されます。

 

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その他、優先チェックイン、優先搭乗、優先空席待ち、ラウンジ利用などは、SkyTeam他社とほぼ同じ内容です。

フライングブルーが金額制に (6)

「見つかった有利な方法」の列挙。続きです。新旧制度の比較は、SilverからGold会員に上がる場合およびGold会員を維持する場合についての数字です。しかしSilverやPlatinum会員資格に関しても新旧比較には大した差は生じません。

 

上級会員への搭乗戦略(2018年4月1日から)

現在のFlying Blueの案内を読む限りでは、積算期間はこの日から1年になりそうです。 XPの積算で有利なルートは、いくつもあると思いますが、とりあえず身近なところで。

 

(1) 中華航空 台北経由 香港往復 ビジネスクラス

日本から国際線4発になるので、15x 4= 60 XP。現行制度では短距離過ぎること(成田発の往復で3,700 miles)、マイル加算率の低さ(115 %)から、あまり良いルートではありません。新制度では最低限の基準を揃えるようなルートになり、一気に有利になります。60 XPは現行制度の13,333 milesに相当します。3倍以上の効率になります。

 航空券は15万円台。

 

(2) 大韓航空 仁川経由 北京往復 ビジネスクラス

これも(1)と同じ理由で、お得。(1)と同様60 XPが積算されます。マイル加算率125%。航空券は13万円台。

 

日本発のCI便やKE便だと、(1), (2)のような短距離・乗継・国際線でいろいろ有利なルートが見つかると思います。また日本在住の回数派にとっては、注目すべき路線だろうと思います。

    (1), (2)のように安価、近場のレガシーキャリアには、回数基準で会員得る方は時々搭乗していただろうと思います。その時に利用していた路線は、4月から価格的に有利になる可能性があります。3往復(12フライト)でGold維持なので、1フライトが現行(30フライト)の2.5フライト分に相当。(1), (2)のビジネスクラスの価格が、同路線のマイル積算エコノミーの2.5倍にもなるかという問題です。2.5倍を下回っていたら、新制度は改善になります。

 他のアジア近距離目的地でも、乗継ビジネスクラス(新制度)と格安エコノミー(現制度)の価格の比較は、2.5倍を基準に行ってみる価値がありそうです。

 

(3) アエロフロート 西欧往復 ビジネスクラス

成田発のSU便は、非常に長い歴史がありますが、その大半の期間がパリ行でした。SVOで乗り継ぎがありますが、直行便扱いになるのでFFP的には不利です。ここは別の都市へ行き、XPを姑息に集めるのが正解。

 NRT-SVOは4,680 milesなので、片道30 XP。SVOからの最終目的地がドイツ、イタリア、フランス各地では、2,000 miles以下なので片道 15 XPだけ。MAD、AGP、LISなど(ALCやBCNを除く)イベリア半島の都市へは2,000 milesを超え、片道24 XP。つまりNRT発、

・ドイツ、イタリア、フランス、ALC、BCNなどへの往復で 90 XP

・MAD、AGP、LISなどへの往復で 108 XP

です。前者は21万円程度で見つかることが多いようです。後者の方が多くのXPが得られますが、なかなか安い料金が見つかりません。

 SU便の格安ビジネスは125%積算なので、往復15,000 miles程度にしかならず、安いには安いのですが、マイルを稼ぐ方で今一つインパクトが足りませんでした。新制度ではXPの効率が上がり、ドイツ2往復でもGold会員継続OK。

 

(4) ベトナム航空 HAN(またはSGN)経由 パリ往復ビジネスクラス

今度の改革でVNがクローズアップされます。

・NRTまたはHNDと HANまたはSGN間が、2,000 miles~ 3,500 miles

・HANまたはSGNとCDG間が、5,000 miles超

となるので、往復120 XPにもなります。マイル125%積算の格安料金で、31万円程度です。

 Webで購入する時、最近ではHAN経由しか表示されませんが、このルートで往復20,000 miles。現行制度では、Gold会員に必要なマイルのちょうど半分です。それが新制度では、必要XPの3分の2になります。大分有利になりました。

 XPの単価で言うと、(1)とほぼ同じです。

 

(5) Air France OSL発 東南アジア往復 ビジネスクラス

日本に住んでいるとあまり使いやすくありませんが、OSL発CDG経由BKK行のAFビジネスクラス往復は21万円弱であります。この場合、102 XPが得られます。プロパーな航空会社で(1)~ (4)を凌ぎます。オスロ発の航空券は、制度変更によりFlying Blueでも強力な存在感を示すことになります。恐るべしオスロ発券。

 

(6) Air France CDG乗継欧州二都市間 ビジネスクラス

(5)よりは使いやすい路線。そして確実に(5)より金額の上で効率的な路線。国際線単距離のビジネスクラスだとフライト当たり15 XPがカウントされます。CDG乗継でフランス国外の2都市間を往復すると、400 EUR=53,000円ぐらい。これで60 XPになるはず。AFは近距離便の料金をパターン化しており、多くの都市間、多くの日でこの料金で購入できるはずです。これが最も効率的でした。3月31日までの国内線搭乗(7 XP/フライト 50 EUR)よりも得です。

 この路線とキャビンクラスで得られる資格マイルは、現行制度で一往復3,752 miles。Gold会員継続には11往復必要です。新制度だと3往復まで減ります。Platinumだって5往復です。この搭乗パターンでAFを利用する会員は、圧倒的に上級会員が身近になります。

 

2018年4月1日から価値が大幅下落しそうなルート

逆に新制度の下で、上級会員狙いには不適当になるルートを挙げます。

 

Alitalia 欧州往復 プレミアムエコノミー

これはマイル積算率が150%もあったので、現行制度では2往復でほぼGold会員資格に達していました。航空券価格が安い時(15万円程度)は良かったものの、最近は高止まり。制度の変更とは関係なく、Flying Blue会員には魅力が落ちてきています。新制度ではさらに効率が落ちます。往復で68 XPにしかなりません。価格は25万円程度です。

 

中華航空 台北経由 欧州往復 エコノミー

50%~100%と積算率が割合良く、AMS往復で7,225 ~ 14,450 milesも得られ、11~20万円。SUのビジネスクラスと同程度かそれ以上に効率が良かったのですが、新制度では34 XPしか得られず、SUのビジネスには遠く及びません。このルートに限らず、エコノミークラスの利用で、多くのXPを得ることはできません。

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すでに計算しましたが、エコノミークラス利用は新制度で改善される路線が数多くあります。しかしポイント単価という考え方をすると、エコノミークラスで高効率ということはまず無いと思います。ビジネスクラスでも、常に有利という訳ではありません。限られた路線のビジネスクラスで有利になるのです。

フライングブルーが金額制に (5)

以下には「見つかった有利な方法」を即物的に列挙します。

 

上級会員への搭乗戦略(今から3月31日まで)

2018年4月1日から新制度に切り替えなら、1月から3月までの搭乗実績はどうなるのかという点は重要です。現行制度では1月から12月の間に資格マイルや搭乗回数を積算し、次の年の会員レベルが決まったわけですから。

 1 ~ 3月をどうするかの問題は、2018年にのみ発生する特殊事情。Flying Blueでは3月31日の総資格マイル1,000 milesごとに5 XPを、有効搭乗回数 1回ごとに7 XPを与えることにしました。移行措置です。

 

まずこの2018年第一四半期をどう切り抜けるかが問題ですが、あまり妙案が浮かびません。せいぜい次の2つぐらい。

 

(1) AFでフランス国内線をできるだけ予約、2018年1月1日~3月31日に搭乗する。

現在は回数基準があり、上級会員になるためには暦年1年間に、Silverは 15回、Goldは 30回、Platiunumは 60回搭乗しなくてはなりません。搭乗回数は毎年12月31日にリセットされて、翌年はまたゼロから積算されます。

 今回の経過措置で有利なのは換算レート。1回が7 XPになるため、26回搭乗して180 XP超えでGold会員、43回搭乗して300 XP超えでPlatinum会員です。ステータスマッチや特殊キャンペーン、招待を除くと、これはFlying Blueが2005年に開始して以来、もっとも簡単な上級会員への道です。

 国内線だと荷物が預けられない最安運賃で一律50 EUR。税金込です。国内線が使いにくければ、AFやKLの欧州線でもそれほど高くはありません。

 歴史を振り返ると、国内在住者は国内線の回数基準が適応されなかったのですが、最近適応されるようになりました。そして2018年からは在住場所、国内線、国際線にかかわらず回数基準は撤廃されます。

 

予約はいつでも良いのですが、有効な搭乗は2018年1月1日~3月31日の期間に限られるので、くれぐれも注意。

 

(2) 現在余っている資格マイルを温存する。

資格マイルは、会員基準を超えた分を次の年まで温存できます。12月31日の時点で47,700 milesある場合、次年度(とは言っても翌々年の3月末まで)の会員レベルはGold、資格マイルは7,700 milesからスタートしたわけです。来年は、この余剰分も併せて3月31日にXPに換算されてしまいます。

 どうも1,000 miles毎にしか変換してくれないようですので、端数がある場合はきりの良い所まで搭乗するのが望ましいようです。例えば50 %加算率の中華航空で東京-台北を往復して1,350 miles貯めるとかすると、有効に10 XP増えます。

 

ただしここ2年間ぐらいで、中華航空大韓航空は航空券料金が上がり、格安エコノミーもそれほど安くありません。端数を揃えるような搭乗だと価値がありますが、積極的に搭乗して資格マイルを増やすのは損なようです。

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さてこの第一四半期に、万全の準備を行い臨んだ新制度。ところが、そこから先の会員期間が明記されていません。恐らく1年になると思います。普通にしていると全てのFlying Blueの会員は、2018年 4月 1日~2019年 3月31日にXPの積算期間が設定されると思います。会員期間に関する疑問はまだあるのですが、ややこしくなるので省略します。

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フライングブルーが金額制に (4)

上級会員へのハードルはケースバイケース

上級会員になり易くなるのか否かも重要な問題です。結論から言うと、搭乗パターンで真逆の改革となります。比較するために、現行の上級会員への基準(暦年中の搭乗により得られた資格マイル)と新制度の基準(一年間の搭乗により得るpoints d'expérience, XP)を一覧にしてみました。

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資格マイルに関しては、旧制度では25,000 milesでSilver会員になれますが、新制度では100 XPです。したがって新制度で1 XPを得ることは、旧制度で250 milesを得ることを意味します。しかし会員レベルによって、事情は少し異なり、相対的にはGold会員継続へのハードルが最も下がりました。次はPlatinum会員です。

 

加算の仕組みは、コメントでご指摘があったように、

・XPの積算期間は一年間。

・基準に達したら上の会員レベルに昇進。XPはその基準分が減算。一年間が新たに開始。

・一年後に余ったXPは次年度に持ち越し。

となります。

 

この距離制の基準に加え、現行制度ではSkyTeam加盟会社(およびAircalin~いつの間にか有効になっていました!)への年間搭乗回数でも上級会員になれます。その基準は

Silver 15回、Gold 30回、Platinum 60回

です。他の多くのFFPと同様、セクター単位で数えます。長距離便をよく使う人は資格マイルで、短距離便を多く使う人は回数で会員レベルをアップできる制度でした。

 

4月から事情は大きく様変わりします。

 

まず回数基準が無くなります。国内線エコノミーはそれなりの距離としてしか評価されません。フランス国内線をエコノミーで飛び回っていた人は、新制度では上級会員になるのが非常に困難になります。

 

前記事にもアップした上級会員になるためのXP基準を再掲します。

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国内線エコノミークラスの利用だけでGold会員になろうと思ったら、現行の30回の搭乗回数が90回に増えます。絶望的な変化で、上級会員継続は諦めざるえないでしょう。

 

それでは資格マイルで上級会員になっていた客はどうなるでしょう。これは搭乗クラスと距離によって場合分けが必要ですが、いつもファーストを利用する人に上級会員制度なんて意味を持ちませんから、格安エコノミークラスを中心に考えてみます。Gold会員を継続するケース(あるいはSilver会員がGold会員になるケース)を想定します。

 

(1) フランス国内線

現行では125 miles/flightの資格マイルが得られます。新制度では1 flightで 2 XP。現制度で444 miles得たことになります。3.5倍も効率が上がるという大幅改善です。ただし国内線専門かつ資格マイルで上級会員になることは無かったはずなので、机上の空論です。

 

(2) ヨーロッパ便(中距離便)

現在188 miles/flightです。新制度では1 flightで 5 XP。1,111 miles得ることに相当します。6倍にも効率が上がっています。しかしながらこの搭乗パターンの場合も、現在は回数でクリアしているはずなので、この比較も意味を持ちません。

 

(3) 東京発でパリ往復

東京-パリを考えてみます。現在は航空券が非常に安い時、往復で3,010 miles。最も普通のパターンで4,530 milesです。GWなどではMなんて予約クラスしかなく、12,060 milesばっちり貯まりますが航空券価格もばっちりです。新制度では、往復で24 XP獲得。換算すると5,333 miles分を得たことになります。航空券価格が、安い時期~通常の時期だと大幅改善します

 

(4) 東京発のパリ経由欧州行

これも結構多いパターンでしょう。CDG経由で欧州内の都市に行く場合です。価格はCDG単純往復とほとんど同じ。現行制度では資格マイルは往復376 miles増えるだけですが、新制度では合計で34 XP得られます。これは往復7,556 miles得たことに相当します。改善幅は大きいのでした。

 

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(5) SkyTeamの~ 5,000 milesの便

日本在住だとこの距離のAF便を利用することは多くありません。SkyTeam加盟会社なら時々お世話になるかも知れません。その場合も格安エコノミーは25%や50%加算が多いので、ほとんどAFに準じて考えて問題ありません。2,000 milesの距離を往復すると、1,000 ~ 2,000 miles資格マイルが得られますが、新制度では16 XP。これは3,556 milesに相当します。大幅改善です

 

 

上級キャビン利用の場合

ビジネスクラス、ファーストクラスも見てみます。ただしAFなら東京-パリ往復の場合だけで十分です。やはりGold会員になる場合を考えます。

 

(1) 格安ビジネス

現在15,050 miles資格マイルが得られます。新制度では72 XP。これは現行の16,000 milesに相当します。若干改善されているものの、格安エコノミーに起きる変化と比較すると、無視できる程度です。

 

(2) 格安ファースト

現在360%加算率ですから、一往復で43,344 milesも資格マイルが得られます。新制度では120 XP。これは現行の26,667 milesに相当します。大幅改悪です。

 

他の距離区分でも大差ありません。ビジネスクラスは「あまり変わらない~小幅改善」、ファーストは改悪です。そもそも上級会員の特典は、キャビンクラス、予約クラスが下がるほど加速度的に有用になります。その意味では、格安エコノミーで大幅改善、ファーストでは改悪という今回の改革には、Air Franceの良心というか、顧客を向いたサービス精神が感じられます。

 

回数達成派の敗者復活戦

CIやKEの短距離国際便を格安エコノミーで飛び回り、回数で基準をクリアしていた人は微妙です。結論から言うと、搭乗パターンを変えるとGold会員になるためにかかっていた金額が減りそうな気配です。以後の記事で触れます。

 

結論

来年4月から、搭乗回数はカウントされなくなる。飛行距離と搭乗キャビンによって上級会員基準が決まる。格安エコノミーを利用するなら、現行の距離基準と比較した場合、大幅改善。ビジネスは横ばい、ファーストは大幅改悪。

フライングブルーが金額制に (3)

マイルについての補足

前2記事で書いた内容は、Air France, KLM, HOP!などFlying Blueのコア会社に関する変更点です。SkyTeam加盟会社などの提携航空会社への搭乗では、従来通り航空券の予約サブクラス別に定まっている加算率と搭乗距離の掛け算でマイルが計算されます。詳しい表は以下のサイトにあります。

Earn Miles on Permanent Benefits | FlyingBlue.com

 

加算率はよく変更されるので、航空券を購入する前にチェックする必要があります。チェックしていても予約後、搭乗前に加算率が変わる場合はどうしようもありません。Pechedenferも一度そういう目に会いました。

 日本在住だと、デルタ航空中華航空大韓航空ベトナム航空、中国東方、中国南方などを使う人の方が多いと思いますが、それらについては2018年4月1日はあまり意味を持たないようです。

 

マイルについての雑感

今回の制度変更、全体としてマイルが貯まりにくくなります。初見では獲得マイルが増えるケースが結構ある気がしたのですが、税金を甘く見ていました。改めて見てみると税金は航空運賃と同じぐらい、場合によってはそれより高いのでした。万事そういうことかもしれませんが、誰が一番儲けているのかよくわかります。

 

ところで航空会社が搭乗のオマケとしてのマイルを絞ると、FFP会員は提携先からのポイント移行に注力するようになります。FFPをマクロに見るとその方向に傾くのは、理の当然。つまりどんなFFPでも、マイル付帯を絞ると会員の陸マイラー化を招きます。乗るより移した方がよいのです。

 それに対して航空会社が特典に必要なマイルを増やすことで対応すると、次はFFP自体を見放す会員が増えます。搭乗していた顧客も含めて他社FFPへ変わります。一度スパイラルに入ると出口なしです。

 例えばSPGのクレカを持つプラチナ会員だと、SPG経由で年間10万マイル得るのは簡単です。通常のアメックスでも入会キャンペーンは強烈です。1.8万マイル分の搭乗をする資金を商品購入に使うだけで、3.2万マイルに換えることができます。FFPの価値向上のために幅広い提携は必須ですが、その提携が実搭乗へのモーティベーションを削ぐという皮肉。

 

Air Franceの努力だけではどうしようもない構造的な問題がありますが、反復利用を促す仕組みとしてのFlying Blueは役目を終えつつあるようです。

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上級会員への基準

エコノミー客でもビジネスクラスへの付帯サービスを一部受けられる上級会員制度ですが、これもビジネスクラスやファーストクラスを多用した方が達成しやすいという形に変わります。ただしこの点では、変更前からその傾向が顕著だったのでインパクトはありません。

 

その年の会員レベルが前年の搭乗実績で決まることには、変化はありません。搭乗実績は、2018年4月1日からXPというポイントの積算値で量られます。それは以下の通り、搭乗キャビンと距離で定められています。国内線は全て国内となります。DOM, TOMはたぶん国内扱いではありません。

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これらの数字はFlying Blueの利用会社、SkyTeam加盟会社共通です。上級会員基準(一段階昇進および維持)は以下の通り。1年間で貯めないといけません。

Silver 100 XP

Gold 180 XP

Platinum 300 XP

 

British Airways、Qantas、Cathay Pacificなどと同じシステムになりました。ポイント加算に関してはBritish Airwaysほどには、上級キャビン優先の露骨さはありません。エコノミーは一律一緒という点で、安い航空券で数多く乗る客には優しいプログラムです。比較してみましょう。

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BAとAF、最も安いエコノミークラス搭乗の獲得ポイントを1とした時、各サブクラスでどれだけ得られるかまとめてみました。BAでは格安エコノミーに乗って上級会員になるのは絶望的ですが、AFはそれほどでもありません。

 

これがまず特徴の一点目。ただし、そうは言うものの注意は必要です。格安の航空会社が集まっているような印象の強いスカイチームですが、その格安な航空券は大抵マイル非加算です。したがってXPも加算されません。少しましな利益をもたらす航空券でないと、Flying Blueには相手にされません。

 

次に距離区分によるXPの違いがいちいち顕著なので、日本在住者の場合は経路の選択に気を付ける必要があります。例えば東京-パリを往復するにしても、60%以上も獲得XPが違ってきます。これが特徴の二点目。

 

補足となりますが、大変重要な点です。現在のFlying Blue会員が、2018年3月31日までに得た資格マイルや搭乗回数で4月1日以降も有効なものに関しては、以下の換算レートでXPへ変換されてしまいます。

資格マイル:1000 miles を 5 XPに

有効搭乗回数:1回 を 7 XPに

2018年に限って必要な経過処置ですが、これを使って楽に上級会員資格を得たり、継続させたりすることも可能です。(後述)