バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

JL2403:ITM-KOJ クラス J

昨日の新聞に刺激的な表題を見つけました。「外国人とロボットの生かし方」って、大丈夫ですか?

 

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「外国人と犬の生かし方」だと、どこで使ってもアウトですが、ロボットだとOKなのでしょうか。

 

こういう表現は、「外国人」を別の集団に替えてみて問題がないことをチェックした方がよいのです。

 

人口減少ニッポン、ニートとロボットの生かし方

人口減少ニッポン、シニアとロボットの生かし方

人口減少ニッポン、沖縄県人*とロボットの生かし方

人口減少ニッポン、道産子*とロボットの生かし方

人口減少ニッポン、ベトナム人とロボットの生かし方

etc.

 

こういうフレーズだと、炎上しそうではありませんか。

*:日本の南北両端に登場願いました。それ以上の意味はありません。

 

外国人を意識の上で同じ人間として扱っておらず、差別に気が付かないという話はイギリスでは古典的ですが、この点では日本が上手。海外旅行に慣れた日本人が、国際線で奇妙に独りよがりな日本人客に気づくことが多いのは、同属憎悪ではないと思います。奇妙さに気づくには慣れが必要なのですね。無意識の差別意識は、なかなか手強いものがあります。

 

さて今日は、その種の軋轢やストレスとは無縁になるはずの国内線。関西~九州の路線。神経質 = 10・9・8・7・6・5・4・3・2・1・0 = 大雑把という義務&要求スケールは HND - ITM なら9ぐらいですが、それを5にチューニングする程度。大らかな気分で行きましょう。

 ターミナルの北側の外れ。24番搭乗口です。

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この辺はまだ改装の手が入っておらず、平和。窓の外に見える Embraer 190 が、今から搭乗する機材。

 

搭乗人数全体が小さいこともあり、優先搭乗はほとんどいない路線。「締め切り」の直前に乗り込みます。機内はお馴染みのクラス J 史上最強のシート。

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一人列では、空気口と読書灯は一席に2つずつあります。一人用のユニットを開発しても、数が出ず、コスト高になるからに違いありません。

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この空港は山側から風が吹くので、南端近くから北側に向けて滑走します。地上移動で前を横切らざる得ない南ターミナルは、もちろん ANA の巣窟。

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シャチか何か、水生生物がエンジンに描かれています。カラーが揃っているせいか、機体デザインに溶け込んでおり、絵柄のひょうきんさに違和感がありません。

 

滑走開始地点まで来たら、一度停止。滑走路上、B777よりは少し前のポイントに停止します。目印になるのは、豊中市伊丹市クリーンランド。

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離陸に必要な滑走距離は 2,100 mと短く、伊丹スカイパークの半ばで浮き上がります。

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ぐいぐい上昇する力強さが、特徴的。

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この後地上は見えず、眼下はずっと雲。西日本一帯が曇っていたようです。そこで機内誌 SKYWARD を手にとると、池田市の記事。大阪国際空港の敷地は池田市豊中市伊丹市にまたがっており、通称名を確保した伊丹市は余裕ですが、池田市豊中市は市内に空港が存在することをよく宣伝します。昔からそんなもの。

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もちろん池田市出身の方は、数多くJALで働いていることでしょう。こういう案内ができる人を探すのは簡単なはず。

 

329 milesと言う距離は、HND-ITMより少し長い程度。機内誌を丁寧に読む時間はありません。水平飛行はわずかで、あっという間に下降体勢に入ります。雲が切れると宮崎空港上空でした。

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鹿児島空港は北風なので、姶良カルデラの上空まで出て旋回、北上します。

 

隼人町の付近。鹿児島県も平成の大合併で、自治体が簡素化しました。確かここは霧島市になったはず。

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小さな町の割には立派なホテルは、京セラのものです。ホテルが無いと不便だという事で作ったらしいのですが、風光明媚という言葉がぴったりくる眺望が楽しめそうです。

 

空港周辺は台地状の高原。HIJのように山の上の部分を削り取り、谷に人工路盤を設ける力技は感じられません。

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市内からはやや距離があります。本格的に高速を使うこともあり、バス料金は高め。片道1,250円、往復割引なしと、可愛くない料金設定。

 

九州も鹿児島まで来ると、福岡とはかなり異なり、「何でこうなる」的な珍しいものが数多く見つかります。例えばインスタントラーメン。

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キビナゴ風味とは、想像がつきません。

 

店のファサードもどこか奇妙。

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他の都市だったら、平凡に「パスタ、ピザ、ワイン」となるところ。ビールに生が入った時点でズレていますが、さらに本格芋焼酎と来るので言う事ありません。「パスタと本格芋焼酎が楽しめるイタリア料理店!」という具合でしょうか。発信されるメッセージはかなり個性的。アルコール飲料の方が、料理のジャンルより多いことにも注目。

 

昨年は大河ドラマの舞台だったので、そのことで町中が沸いていたはず。終わったばかりで元気がないだろうと思っていたところ、強烈な個性の数々に圧倒される始末。無知を恥じ、穴あき盃でも土産に買って帰らねばなりますまい。

パリ Charles de Gaulle空港 新ターミナルの計画

蘊蓄ネタ向けの数字

パリの表玄関 CDG 空港は、年間旅客数 6,900 万人が世界 10 位(2018年)。巨大空港と言って差し支えありません。ヨーロッパでは、世界第 7 位、7,800 万人のロンドンの LHR (2018)に次ぎます。一方 CDG の面積 32.4 km2 はヨーロッパのナンバー1で、LHR 12.1 km2の 2.5倍以上。面積あたりの旅客処理量は、ライバルの 38%に過ぎません。巨大なターミナルが所狭しと並んで、収拾がつかなくなっている印象を受ける CDG ですが、まだ建てる余地が十分あります。

 

ちなみに面積による世界の空港ランキングは、

1. DMM (776), 2. DEN (135.7), 3. DFW (69.6), 4. MCO (53.8), 5. IAD (48.6), 6. IAH (44.5), 7. PVG (39.9), 8. CAI (36.3), 9. BKK (32.4), 10. CDG (32.4), 11. MAD (30.5), 12. ORD (29.1), 13. SLC (28.3), 14. AMS (27.9), 15. FRA (23.0)

となります。( )内は面積 [km2]。

 上位は本当に巨大で、小国の領土に比肩します。DMM の面積を国・領土のランキングに入れると、224国中 183 位。バーレーンシンガポールの国土面積より広い空港なのでした。大阪の地域単位で表すと、甲子園球場 20,000 個分。2位のDENでさえ、東京都文京区より広いという現実。敷地面積ですから、仕切った内側に過ぎません。それでも拡大困難な空港の関係者やその利用者にしてみれば、うらやましい限りでしょう。

 羽田空港の統計は、年間旅客数 8,500 万人、面積 15.2 km2。混雑の程度は LHR の 87%、CDG の 264%といったところ。世界4位の旅客数ですが、面積では小さな空港です。というか、それより狭い LHRはかなり無理があるようです

 

その頃はライフタイムプラチナになっているかも?みたいな話

ロンドンでは大規模な土地収用が必要な LHR の拡張計画が一歩、一歩進められています。一方でパリでも CDG の新しいターミナル建設の計画が固まってきました。

ADP ouvre le débat sur le futur terminal 4 de Roissy-CDG

住民との交渉があまり必要ない分、簡単に思えますが、どうも予算が問題のようで途方もない期間が出てきます。

 

公共協議の場が 2月12日から 5月12日にかけて設けられますが、ADP(パリ空港会社)と Air France はすでに話を進めており、2028年に供用開始、2037年の完成時に発着回数が毎日500便増え、このターミナルのみで年間 4,000万人の旅客を扱うとすでにぶちあげています。

Bruit : le projet de terminal 4 de Roissy inquiète

 

デザイン画も出来ていたりします。

Voilà à quoi ressemblera le futur terminal 4 de Roissy-CDG

建設場所は Terminal 2の北側、Terminal 3の東側で、ほとんど議論の余地がないようです。そもそも、他に大きな建造物を収容する空間がありません。また Air France が引っ越す*ことも規定路線になっています。AF専用のターミナルまたは SkyTeamのターミナルになりそうです。

*: Terminal 2A~ 2Dが完成したら、Terminal 1から引越し。Terminal 2Fが完成したら、再度大型引越し。2Eの完成で長距離便は 2Fから引越しして、Terminal 1や2A ~ 2Dは空け渡し。そして今度 Terminal 4が出来たら(恐らく)大部分引越し。住所不定、やどかり Air France。ちなみにやどかりは仏語で bernard-l'hermite(別綴りで bernard-l'ermite)と言いますが、昔 Bernard という隠遁修行者 (ermite, 隠遁する場所は hermitage) が居て、ペットのやどかりを可愛がっていたわけではない模様。

 

現在でも巨大な混雑空港なのに、その容量を57%増やすことを見込んでいるのですから、大工事になることは間違いありません。しかし 2037年とは 18年も先の話。自分が生きていることにも自信が持てなくなりますが、Air France の存続はさらに怪しいお話。

 大型の国際空港でも、建設地決定から開業まで10年が目安なのに、上物の工事だけで18年とは...。こんな気の長い話をしても誰も関心を示さないので、オリンピック(2024年のパリ開催五輪のこと)に合わせてオープンなんて発言する人もいます。フランス人総体は祭り好き(fêtards)なので、頑張って一部を先行開業する案が存在するようです。

ADP prépare le terminal 4, la dernière grande aérogare de Roissy

それで良い印象が形成され、ADPも Air France も、Ben 君も労組もハッピーですが、全体で18年かかる工事です。5年間で一体何が完成するのでしょう。一抹の不安がよぎります。

 

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何百年にもわたる対立が効果的に働き…
さてこの計画がうまく運び、旅客利用が十分促進されると、CDGは旅客数の上でも LHR 超えが見えてきます。フランスのことです。イギリスの鼻を明かすことは、何でも大歓迎。そういう歴史的、社会的な基本構造を考えると、異例の長期計画も飽きることなく熱心に進められると思います。

 CDG は1974年 3月に開業しました。2037年には63歳。そこで一応の完成を見ることになります。

Flying Blue:(たぶん)システムのバグと修正

また Air France に関係するお話ですが、今日はマイレージプログラムの Flying Blue。関連航空会社ではないので、この記事が出てもリブランドとか解散合併は無いでしょう。そう願います。

 

Flying Blueの上級会員になるための基準

2018年4月に Flying Blue 新しくなり、上級会員になる基準は XP というポイントで測られます。1月から12月の間に

100 XP積算すれば、その時から翌々年 3 月は Silver 会員(以下 FB銀)

180 XP積算すれば、その時から翌々年 3 月は Gold 会員(以下 FB金)

300 XP積算すれば、その時から翌々年 3 月は Platinum 会員(以下 FB白金)

という基準になっています。一段階ずつしか会員レベルは上がらず、下降も一段階ずつです。

 

次年度の会員基準を超えて積算された XP は、次年度持ち越しとなります。例えば 2018年は、FB金の会員が12月の終わりまでに 290 XP積算したとします。すると2019年 4月以降も FB金、2019年1月から12月までの XP積算期間は、110 XPからスタートします。すると 70 XPの積算でその次の年の FB金が確定するので、会員にはありがたいルール。

 

今年4月からは FB銀ですが...

さて Pechedenferの場合、2018年 4月 1日、つまり新制 Flying Blue が開始した時点で 35XP でした。これは旧 Flying Blue での搭乗実績の換算です。2018年の残りの XP積算期間に 105 XP加算したのですが、最後の 30 XPが加わった搭乗は12月31日の便。すると規則からは、

 

・2018年の積算 XP は合計 140 XP

・2019年 4月から 2020年 3月までの会員資格は、FB銀

・2019年の XP積算は 40 XPからスタート

 

となるはずです。

 しかしながら、現実には 1月末日の時点で XP は 10 になっています。

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こんな計算間違いは起きるはずがありません。どうも次のようなメカニズムでに起きるエラーのようです。

 12月31日の搭乗の記録は、翌日以降、つまり2019年になってから記録されます。したがってアカウントは、そのデータを除いた 110 XPで年を越すことになります。1月 1日か 2日に12月31日の搭乗データが Flying Blue に送られます。しかし一度記録された 110 XPを元に 2019年初期値は計算、確定し、自動修正されることはないようです。

 

搭乗の記録(積算 XP、積算マイル)は、その他の事由によるマイル積算と共に一覧表に記録されます。この一覧表は年変わりに影響されず追加されます。こうして XPメーターと積算記録一覧との間に齟齬が生じます。

 

修正依頼

放置しているわけにもいかないので、コンタクトページからメールを送ってみました。依頼は 500字という文字制限があり、目下の状況を説明するには少々不足気味。

 

「調べている」という返事は、すぐに来ます。

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このメール、Je reviendrais vers vous rapidement...以下は明らかにテンプレートで、この送り手は送信時に何も注意を払っていません。青字+下線のハイパーリンク部分に「こんなページもあるから、必要なら使ってみて」と親切に案内されていますが、まさにそのページから再計算の依頼を出したので、自信を持ってこの怠慢を指摘できます。こういうことが頻繁に起きるのがフランス。大きな組織ほど人間の温かみが感じられないのは世界共通ですが、極端です。

 

初期 XP の計算違いが毎年起きているのか、Flying Blue 刷新以来9ヵ月もの間潜んでいたバグが顕在化したのかはよくわかりません。1日に25万人以上搭乗し、会員は 2000 万人以上いるわけです。数万もの同じエラーが起きたはず。こんなつまらない修正を毎年何万件も行うなんて信じられないので、後者の可能性が高いように思われます。

 

どのぐらいの期間を必要とするか知りたかったので、毎日アクセスしてみました。正しい XPになったのは、依頼から14日後。思ったよりも時間がかかりました。スカイチーム各社便搭乗の記録漏れの解消が一段落した段階で、修正したのかもしれません。いろいろと想像が膨らみます。

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よく見るとこの表示は矛盾しています。現在 FLYING BLUE GOLD! という状態なのに、下を見ると「続く挑戦 」に「pour rester Silver (FB銀に留まるには)」と「 pour passer Gold(FB金を越えるには)」ときます。現状が FB 銀であるかのようです。新生 Flying Blue の初期不良はまだ続くようです。

Air France-HOP ! の年間購入サービスあれこれ(その2)

前の記事は主に HOP ! の客をターゲットにした割引カードの話でしたが、アップロードしたとたん、次のニュースが舞い込んできました。

www.latribune.fr

HOP ! という単独のブランドは無くなり、Air France HOPと改称されるとのこと。1月の JOON の記事

エールフランスの新しい会社 Joonの旅 - バス代わりの飛行機

エールフランスの新しい会社 Joon の消滅 - バス代わりの飛行機

でもそうだったのですが、記事をアップロードしたとたん、ブランド名が無くなるという現象が後を追います。

 

今年に入って「バス代わりの飛行機」は、会社ブランドのデスノートになっています。

  

Carte d'Abonnement(前払いカード)

前の記事で取り上げた割引カードは、24歳までの若者向け、65歳以上の老人向け、週末旅行向けで、想定されるのは明らかにプライベート利用。一方で、ビジネスユーザーのための有料カードも用意されています。

 

abonnementという言葉にぴったりくる日本語が無いので困っているのですが、雑誌等の定期購読、鉄道の定期券、オペラのシーズンチケットなど、前もって料金を払って一定期間のサービスを受ける場合に使います。サービスの受容は、定期的または無制限。この Carte d'Abonnement の場合は無制限。

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 利用方法は、今年になってから複雑化しました。

Comment utiliser au mieux la nouvelle carte d'abonnement Air France

 

時代を遡れば、Air Inter(1990に Air France が吸収)は、単一固定料金で選択した国内線の予約、無料変更を一定期間可能にする Carte d'Abonnement のシステムを持っていました。値段的にはそれほど良いものでは無いものの、その単純さはビジネス客を満足させました。

 Air Franceに引き継がれた後、このシステムは 2016 年にフランス発の全欧州路線へ拡大されました。Air Interとの大きな違いは国内線の利用で、単一固定料金を止め、予約日の混雑度で変動させる一方、フライト変更に関しては予約便出発の14時間前に行えば、同一日のフライトに料金調整なしに可能としました。しかし利用に当たっては、相当の混乱が起きているようです。なかなかのカオスぶりが上記の Le Figaro にレポートされています。

 

このフランス本土と(北アフリカを含む)欧州を対象とする Carte d'Abonnement の予約変更以外の特典をまとめると、

 

・AF, HOP ! によるフランス本土路線では、料金区分 Flex の往復を100 €割引

・フランス本土—欧州の路線では、料金区分 Flex の往復を120 €割引

・AFによるフランス本土発着中距離路線ではビジネスクラス10%割引

・SkyPriority と同じ空港での優先扱い

・23 kgの預入手荷物が2個無料

・航空券はいつでも変更および払い戻し可能(予約クラスによって要料金調整)

・AF PlayとLe Kiosqueでデジタル出版物ダウンロード無料

・加入特典として Flying Blue の 2,500 miles + 20 XP

・継続特典として Flying Blue の 5,000 miles + 20 XP

・フランス本土内の路線では、1搭乗あたり 2 XP のボーナス

 

といったところです。年間料金 419 €。(会社が BlueBiz に加入している場合、319 €)

 

Les Antilles, La Guyane, la Réunion* を含むフランス「国内線」専用のカードもあり、年間料金は 269 €。(会社が BlueBiz に加入している場合、219 €)やはり予約変更可能で、さらに

 

ビジネスクラス 5%割引

・プレミアムエコノミー 10 %割引

カリブ海地域路線(Cayenne, Fort-de-France, Pointe-à-Pitre, Miami, Port-au-Prince) 10 % 割引

・SkyPriority と同じ空港での優先扱い

・32 kgの預入手荷物が3個無料(ビジネスクラス搭乗時)

・23 kgの預入手荷物が3個無料(プレミアムエコノミー搭乗時)

・航空券はいつでも変更および払い戻し可能(予約クラスによって要料金調整)

・AF PlayとLe Kiosqueでデジタル出版物ダウンロード無料

・加入特典として Flying Blue の 2,500 miles + 20 XP

・継続特典として Flying Blue の 5,000 miles + 20 XP

・フランス本土内の路線では、1搭乗あたり 2 XP のボーナス

*:言うまでもないと思いますが、これらはカリブ海、南米、南インド洋に位置します。つまり対象となっているのは、長距離路線です。

 

そしてこれら2つのカードの特典を全て合わせたコンビネーションカードもあります。年間料金は 569 €。(会社が BlueBiz に加入している場合、419 €)

 

現在10万人ほどの顧客が利用しているようです。

 

顧客に金を落とさせるあの手この手

このブログを開始した頃、つまり 6 年ほど前、AF のエコノミークラスは「一様」で個人客は基本的に事前座席指定できました。それがいつの間にか KLM と同様、劇場並みに座席別料金が異なるようになり、座席指定も有料になりました。これはご自慢のシステム、KARMA(KLMとAFのカルマ - バス代わりの飛行機)の成果でしょうが、一方で欧州のフライトではエコノミークラスが主戦場となっていることを意味します。

 確かにビジネスクラスを利用しないビジネス客は多いはずで、そういう(比較的金離れが良い)客にできる限り金を使わせることは大きな課題です。しかし AF が行っていることは、もはや機能しなくなったマイレージプログラムとほとんど同じ発想。結局航空会社は、顧客囲い込みしか思いつかないようです。

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新しいアイディアを考えつかない経営陣に頼りなさを感じても、顧客にはメリットの多いシステム。該当する路線のエコノミークラス、プレミアムエコノミークラスの利用が多いなら、加入して損は無い気がします。

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Air France-HOP ! の年間購入サービスあれこれ(その1)

Air Franceは近距離路線の多くを HOP ! ブランドの下、運航しています。フランス国内線、欧州線のうち、採算をとるのが楽ではない路線はこちらにお任せ。パリ ORY、リヨン LYSがこの会社のハブ。比較的便利な空港を使い、コストを削減、LCCを敬遠する層がターゲットのようです。LYSから搭乗するとコストカットの様子がよくわかります。専用ターミナルを持ちますが、長距離バスターミナルのような質素さです。

 路線網という観点からは、ゆっくりですが着実に充実しているように見えます。

 

さて HOP ! の一つの特徴は、様々な年間購入サービス。これはマイレージ会員と同様、顧客囲い込みに大きな効果があるはずです。地形の条件から、国土の面積の割に陸路が有利なお国柄。鉄道や道路網との競争は楽ではありません。HOP ! の試みは、日本のように空路が活躍しやすい国でも参考になりそうです。

 

Carte de Réduction(割引カード)

CARTES DE RÉDUCTION | HOP

これらのカード保持者は、文字通り割引が受けられます。これは HOP ! - Air Franceの国内線全線、欧州路線全線が対応しています。

 

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Jeune、Senior、Week-endの3種類あります。

 

Carte Jeune は若者用。一年有効で料金は 49 €。12-24歳が対象年齢です。25歳の誕生日前日まで使え、24歳の誕生日以降に購入しても割引はありません。

 割引率は最大35%。この数字は、LIGHT ! と STANDARD ! の料金区分で設定されます。フランス国内および欧州路線(Allemagne, Norvège, Suède, Finlande, Danemark, Italie, Grèce, Turquie, Israël, Espagne, Portugal, Algérie, Maroc, Tunisie, UK, Irlande, Russie, Arménie, Ukraine, Autriche, Suisse, Hongrie, Roumanie, Croatie, Bulgarie, Pologne, République Tchèque, Slovénie, Pays-Bas)で利用できるカードとなっています。

 もっとも効果的に利用すると、2回の往復で一年の元が取れます。

 

その他にも特典はあり、

・預入手荷物1つと、機内持ち込み手荷物12 kgが1つ。

・交換手数料が10€、キャンセル手数料が20€。

・開始日を3カ月間先送りすることも可能です。

ちなみに料金区分 LIGHT ! では、預入手荷物は15€以上かかり、交換、キャンセル不可ですから、思い立ったらすぐに航空券を購入しがちなタイプには、割と使い手がありそうです。

 

フランス国内線と欧州路線の料金区分による航空券の違いを Carte Jeune の特典と共に比較してみると、以下のようになります。

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Carte Senior は老人用。一年有効で料金は 59 €。65歳以上が対象年齢です。

 割引率は最大30%。フランス国内線、Seniorという料金区分で利用できます。年会費、航空券の割引率と対象路線を別にすると、特典内容は Carte Jeune と同じようです。(上の表参照)

 

Carte Week-endは誰でも使えます。一年有効で料金は 69 €。LIGHT ! と STANDARD ! の料金区分で設定されます。航空券は 25% の割引が保証されます。フランス国内線が対象で、土曜日の夜と日曜日の昼間には目的地に滞在する必要があります。

 その他に、12 kg までの機内持ち込み手荷物が無料になり、直前の航空券購入でも有利になるなどの特典があります。

 

割引カードは以上の3種類。今後は利用状況によって減ったり、新しいカードができる可能性も大です。

 特典内容の内、いくつかはマイレージプログラムの Flying Blue の上級会員にも付帯します。これらのカード独自のものもあります。昨年4月から近距離線のエコノミークラスの利用では、上級会員になるのが大変になった Flying Blue。フランス国内線、欧州線でエコノミークラスを多用する顧客向けの商品として、良いところを押さえているような気がします。

 なおこれらのカードは電子カードしか用意されていません。さらに空港で提示する必要があります。スマホなどの携帯情報ツールは必須です。

 

つづきます。

エーゲ航空の機内 Wifi:Aegean Stream

海外旅行の経験者なら、3時間を超えるフライトを前にすると、機内の過ごし方に思いをめぐらせるのではないでしょうか。日本に就航するレガシーキャリアは個人モニター完備の IFE システムをほとんど搭載しており、機内手ぶらでも暇を持て余すことはありません。しかし LCC の興隆により、再びこの問題が重要になりました。

 

世界的に見ると、A320B737 などの小さく簡単な機材による5時間程度のフライトは結構あります。個人モニターを備えた IFE を装備するのは無理ではなく、事実装備した機材も多いのですが、機体重量は大きくなり、スペースを圧迫するので航空会社はやりたくないでしょう。

 そこで最近の流行になっているのが、Wifi を用いた機内ネット。プログラムは各社が開発、ソフトは厳選して搭載。搭乗客は自分のタブレットスマホを利用して「受信」することになります。機内 Wifi があろうが無かろうが、携帯情報機器と一緒に旅行する客がほとんどです。IFEシステムの重量が軽減されるだけでも、航空会社はありがたいはず。

 

エーゲ航空は、機材がA319、A320、A321のみの地域航空会社です。個人モニター装備の IFEはなかったはずです。運航路線はヨーロッパ、北アフリカ、中近東に限られますが、Lisbon, Edinburgh, Dublin線では距離は 1,800 milesに近く、フライト時間は4時間を超えてきます。これは、東京ー香港の移動で IFEが無いことに匹敵します。安全のビデオを上映するための天井モニターがある機材では、飛行中ギリシャの観光ビデオなんぞ流しています。

 そういう事情により、Wifiによる IFE の導入が望まれる会社の一つでした。

 

実現したのは、Aegean Streamというシステム。

el.aegeanair.com

一年前はなかったはずです。長い距離の路線から順次導入しているようです。事前にAegeanのアプリをダウンロードして使います。

 

まずは Wifi を探します。上空ですから、これしか検出できません。

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AEGEAN Streamを選択すると、画面が変わります。

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型通り言語選択。これによりプログラムがスタートします。

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何故か、国籍、年齢、性別を入力しなくてはいけません。商品向上のためのフィードバックに使うようです。

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 ともかく、これでスタート。

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エーゲ航空の紹介、就航地の観光案内、エーゲ航空のニュースなどもありますが、エンターテイメントらしきものはさらに下に隠れています。キッズ、音楽、新聞、雑誌の順に出てきます。

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何故か Le Figaro, L'Equipe の順に出てきます。フランス語の新聞は2紙。その後はDaily Mail など。ギリシャ語の新聞もあります。しかしスマホで新聞はかなり苦しいと思います。タブレットが欲しいところ。

 新聞の下は雑誌です。文字が多い有名どころが並びます。

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フランス語では、Le Point と Paris Match。Le Pointは一般記事を読みたければ、タブレットが必要だと思います。ビジュアル系の Paris Match も画面は大きな方がよろしいようです。

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しかしながら、20行ぐらいまでの小さな記事なら無問題。絶好調の人たちの寸評(と不調の人たちの寸評)の欄。Air Franceの新社長(49)も美人で登場。こんなコーナーならスマホで十分。

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またこうした週刊誌によくある「驚愕の数字」も十分読めます。というより、スマホの画面にピッタリ。

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人口自然減が深刻になりつつある極東の島国の住民には、1980年からフランスの人口が25%も増えているという方が驚きでした。(日本は同時期 8%増大)

 

他社の状況を見てみると、Air Franceでは出発30時間前から新聞・雑誌、ビデオ、音楽を楽しめるサービス、Air France Playを4年ぐらい前に開始しました。新聞・雑誌は種類も多く、ダウンロードしたらいつまでも保持できます。

Air France Play

活字中毒者には、食べ放題ラウンジへのアクセスより嬉しいサービスとなっているはずです。

 

Aegean Streamでは、新聞雑誌の種類はここまで多くありません。一方でゲームや、キッズ向けプログラムなどと、小規模ながらも多彩なエンターテイメントを提供しています。この航空会社の利用客の実情にあわせたものと思われます。

 日本でもJALの国内線では Wifi 利用の IFE が運用されています。この JAL In-flight Connetivity では航行地図表示やインターネット接続機能があります。これも搭乗客の嗜好に合わせたものなのでしょう。機内 Wifi の内容が各社バラバラなのが興味深いところ。

 

もしエーゲ航空を利用する機会があれば、タブレットPCを用意しておくと良いかもしれません。4時間のフライトに手ぶらで搭乗すると退屈する可能性大です。タブレットがあれば、Aegean Streamをいじっているうちに到着しそうです。

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アナクロ?

Business Travellerの Asia Pacific版1月号に、この雑誌の前編集者である Tamsin Cocksが寄稿していました。表題は "Sexism in the sky" 。ちなみにこの方は女性です。時代が移っても、あまり変わらない航空会社の体質に対する意見でした。

 

1960年代まで戻ると、客室乗務員は 59 kgを超えず、未婚であり、子がいてはならず、老いさらばえる(decrepit)年齢の 32 歳までに引退しなければならないと Pan Amが公言していた古き良き「トロリー押し人形(trolley dolly)」時代。ドリンクサービスを行う若く魅力的な女性は、フライト体験に必要不可欠であるのは当然だが...などと始まる1頁の意見。昔話も書いていますが、矛の向け方が恐ろしく古い感じです。

 乗務員は体重に上限があってもいいけれど、未婚だとか子がいないとか、機内サービスと何の関係があるのか理解できないというのが、まともな感覚でしょう。年齢については、若い方が良いという客もいるかもしれませんが、こだわるのは前時代的です。

 

80代の爺さんを相手に物を言っているのかと読み進めていましたが、記事が紹介する最近の出来事は、この問題が相変わらず現代的であることを教えてくれました。確かに振り返ってみると、こういう感覚が下敷きになっている「事件」は絶えず起きていることに気づきます。

 記事で示された例は、以下の通りです。

・SpiceJet は女性乗務員を 18 歳から 27 歳までのシングル、欠点のない顔色・肌の色(unblemished complexion)という条件で求めています。

中国南方航空は、55 kgを超えない体重の女性で、顔の特徴は整っており、身体は均整がとれており、顔色・肌の色は健康的であることを要求しています。

・VietJet Air は新規開設路線で、ビキニをまとった女性乗務員による機内通路でのダンスを行っています。これには罰金が科せられました。

・Qatar Airways の CEO、Akbar Al Bakerは、Qatarの客室乗務員の平均年齢は 26歳 であり、アメリカの航空会社に載っているお婆さんたち(grandmothers)とは異なるとコメントしています。

 

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Vietjet のビキニフライトは日本でも知られています。個人的には、Qatar航空 CEO の発言は新聞で読んだ記憶があります。航空会社が起こすこういう「事件」に反発を覚える顧客は少なくないはずですが、繰り返し起きていることから、多数派は Tamsin Cocks が言う通り若く、美しい未婚の未経産婦をありがたがるようです。文化依存性がある可能性を考慮して、「英語圏の多数派」と限定した方が良いかもしれません。

 

日本ではミニスカート制服を導入しようとしたスカイマークが、相当の反発を受けました。Ryanairのように客室乗務員に水着を着せてカレンダーを作るという発想は、それがチャリティー目的であったとしても、社会的に容認されそうにありません。

 

日本で時々物議を醸すのは、女性客室乗務員のオブジェ化の側面です。もう一つの側面、客室乗務員が若いことが無条件で宣伝になる点は、理解すら難しいのではないでしょうか。有能なるAkbar Al Bakerの事です。「平均26歳」発言で、彼の顧客は鼻の下を長くして航空券を買ったのでしょうが、平均的な日本人なら

「5、6年でほとんど辞めてしまうってこと?カタール、超ブラック。」

とか

「経験の浅い乗務員が多いことを宣伝して、カタールのCEOはバカなのか。」

とあらぬ方向へ考えが及びそうです。日本の一般的な接客の場で、女は若くetc.は迎合—反発の二元論になるほどの価値を持ちません。こだわる個人がいても、変ではありません。しかし社会全体の一般的な価値であると前提にした発言は奇妙、異質です。

 中東の雇用でブラックかどうかなんて、状況が違い過ぎて判断できませんが、接客において経験年数がサービスの質を左右するのは明らか。しゃべり方一つとっても、明確に差があります。様々な状況への対応力も全く異なります。個人差はありますが、平均をとれば違いははっきりしています。さらに付け加えると、客室乗務は楽ではないため、適性が無いと長年続けられないという適者自然選別の効果も無視できません。アジア、ヨーロッパの航空会社では、若い=低レベルが概ね成り立っているように思えます。

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Tamsin Cocksも指摘する通り、航空会社は航空券が売れるから、女性客室乗務員が若くetc.を宣伝し、さらに外見で籠絡を試みる訳です。航空会社はイメージが極めて大切です。そして宣伝、接客において sexism が横行しています。つまり sexism がイメージ向上に欠かせないのが、航空会社なのでした。これはとりもなおさず顧客の嗜好がそれに合致するからです。情けない話ですが、一方で sexism に基づく宣伝がアピールしない日本人という集団は、段違いに decent だと言えそうです。