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StarwoodをMarriottが買収

世界中で報道されているようですが、早速メールで連絡が届きます。英語でした。

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3つの中国籍の会社が交渉しているとか、InterContinentalが交渉に加わったとかで、ここ数週間賑やかだったのですが、結局Marriott。アメリカの会社がアメリカの会社を買収。世界最大のホテルチェーンが、まず間違いなく出現します。

5,500ホテル110万室ですから、とんでもない規模です。

 

SPGのプログラムはお得で、ポイント獲得→航空会社FFPマイルの部分を取り挙げても

・宿泊1 USDあたり、2 pts(普通会員)~3 ptsの獲得(Gold, Platinum会員)

・1 ptが30以上の航空会社FFPの1 mileに変換(ただしUAでは2 ptsが1 miles)

・20,000 ptsまとめて変換すると25,000 milesに変換(ただしUAでは12,500 miles)

と、航空会社のFFPに合わせて入会して損はありません。

 

メールにも書いてありますが、買収後もしばらくはプログラム内容は変わりません。しかしこれでは合併の効果がないので、近い将来、

・ホテルブランドの再構築および物件の統廃合

・会員プログラムの統合

があるはずです。SPGの会員が気にするのは、Mariott Rewardsの内容。双方のプログラムを考えて、調整が入るに決まっています。そこでSPGとMarriottの会員プログラムを少し比較してみます。

 

(1) ポイント獲得

SPGでは上に書いたとおりですが、Marriottでは、

・宿泊1 USDあたり、10 pts(Residence Inn, Towne Place Suiteを除く)

・宿泊1 USDあたり、5 pts(Residence Inn, Towne Place Suite)

と、大きなポイントが獲得されます。航空会社FFPへの変換はやや複雑です。

 

AM, BA, DL, HAなど

・10,000 pts = 2,000 miles (avios)

・20,000 pts = 5,000 miles (avios)

・30,000 pts = 10,000 miles (avios)

・70,000 pts = 25,000 miles (avios)

・140,000 pts = 50,000 miles (avios)

SU, AF, CA, AZ, CX, NH, JL, LA, KL, OZ, MU, CZ, EK, EY,  LH, QF, QR, SQ, SV, TKなど

・10,000 pts = 1,500 miles

・20,000 pts = 3,500 miles

・30,000 pts = 7,000 miles

・70,000 pts = 17,500 miles

・140,000 pts = 35,000 miles

UA

・8,000 pts = 2,000 miles

・16,000 pts = 5,000 miles

・24,000 pts = 10,000 miles

・56,000 pts = 25,000 miles

・112,000 pts = 50,000 miles

です。

 

目立つのはUA MileagePlusへの変換率の高さです。例えばMarriottの会員が1,500,000円の宿泊すると、約122,000 ptsになります。これをMileagePlusのマイルに変換すると、50,000 miles。SPGの会員が同じ宿泊料分、SPGホテルを利用しても約24,400 ptsで14,000 ~ 15,000 milesにしかなりません。SPGのGold会員でも約36,600 ptsで20,000 ~ 21,000 miles。だいたい3倍ほどもMarriottが高効率です。

 

BAに変換する場合、Mariottでは7,000 USDの宿泊が25,000 aviosです。SPGのGold会員なら、同じ出費が26,000 aviosになるのでほぼ同じですが、平会員だと14,000 avios。Marriottの効率が光ります。一方、SU, AF, CA, AZ, CX, NH, JL, LA, KL, OZ, MU, CZ, EK, EY,  LH, QF, QR, SQ, SV, TKなどでは、BAの場合の70%に換算されるので、差が縮んだり逆転します。

 下に書くようにMariottではSilver会員20%, Gold会員25%, Platinum会員50%のポイントボーナスが付きますが、UAへのポイント移行以外では大勢に影響はありません。

 

ポイントプログラムに関しては、Marriottとのプログラムの合併はそれほど心配することはないようです。

 

(2) 上級会員

SPGでは

・アメリカンエキスプレスSPGゴールドカードを作ればGold会員(日本会員のみ)

・年間10滞在でGold会員

・年間25滞在でPlatinum会員

となります。優待はいろいろありますが、とりあえずポイントボーナスとラウンジ利用・朝食無料の特典だけを取り上げると、

・Gold, Platinum会員では50%ボーナス

・Platinum会員は50%ボーナスに加え、ラウンジ利用・朝食無料

です。一方、Marriott Rewardsでは

・年間10泊でSilver会員、20%のptsボーナス

・年間50泊でGold会員、25%のptsボーナスに加え、ラウンジ利用・朝食無料

・年間75泊でPlatinum会員、50%のptsボーナスに加え、ラウンジ利用・朝食無料

です。どう見ても

SPG Gold = Marriott Silver

SPG Platinum = Marriott Gold

と対応させるのが適当です。

 

最近SPGでは、Platinum会員で利用頻度の大きい客は別扱いされます。こうした状況を考えると、会員プログラムの統合時には、大まかにMarriottの基準に合わせそうです。

 アメックスのSPGカードの将来は大いに問題ですが、MarriottのSilver会員レベルとして生き残る可能性大です。Goldレベルになれば儲けものですが、ラウンジ利用・朝食無料特典は直接負担になるので、年会費をかなり上げないと無理でしょう。しかしSilver会員資格だと、5泊程度の宿泊実績付きにでもしない限り、魅力に乏しくなります。また通常のカード利用時のポイントは、100円利用 = 3 pts以上にならないと、継続する意味はなさそうです。

 

(3) 生涯上級会員

SPGでは

・5年以上のGold会員歴に加え、通算250泊でLifetime Gold会員

・10年以上のPlatinum会員歴に加え、通算500泊でLifetime Platinum会員

でしたが、これらは最も危うい特典です。なぜならMarriott Rewardsでは

・250泊以上し、1,200,000 ptsを獲得してLifetime Silver会員

・500泊以上し、1,600,000 ptsを獲得してLifetime Gold会員

・750泊以上し、2,000,000 ptsを獲得してLifetime Platinum会員

となっているからです。会員の「色」が一つずつずれていると考えても、要求される支出金額が全く違います。 SPGの場合、一泊100 USD程度のホテルは数多くあるので、

・25,000 USDでLiftetime Gold

・50,000 USDでLiftetime Platinum

は十分可能です。一方、Marriottでは

・120,000 USD以上の利用でLifetime Silver

・160,000 USD以上の利用でLifetime Gold

・200,000 USD以上の利用でLifetime Platinum

ですから、何倍も大変です。会員プログラム統合後は、生涯会員は遠ざかるでしょう。

 

現在のSPG Lifetime GoldとLifetime Silverは、MarriotのLifetime Silver、Lifetime Goldに合わせるでしょうが、この対応でサービスのレベルが同じぐらいになるので、問題はないと思います。その計画があるSPGの会員は、急いで生涯上級会員になった方が良いようです。

 

(4) 航空会社との特別な関係

SPGはDelta航空と、MarriottはUnited航空と特別な関係にあります。一方の上級会員が他方の上級会員として迎えられるとか、マイルの積算が有利になるなどの特典が特別です。MarriottのポイントのUnitedへの変換は相当優遇されているので、SPG-DeltaよりMarriott-Unitedの方が密着度が強く見えます。問題はシステムを統合した後はどうなるかです。

 こういう系列化は世界を分割するような色彩が強く、プログラムを統合してDelta, Unitedの2社を優遇するというのもしっくりきません。対American連合を作るほどAmericanは強くありませんし...。しかし、抜けると新しい相手を探す必要があり、システム構築も大変でしょう。この点はどうなるでしょうか。

 

以上(1)から(4)まで、航空旅行者に重要な点だけ拾って比較しました。SPGの会員には、大きな変化が待ち受けているようです。