CX9th diaさんのブログでHKIAのThe Pierが良くなったとの情報を得たので、行ってきました。
昨年来た時は、ビジネスクラスラウンジもあったように記憶していますが、ビジネスクラスの客は切り捨てられたようです。近くにThe Bridgeがありますが、ファーストクラスは無いので、使い分けて下さいということでしょう。
本日の搭乗はビジネスクラスですが、owの会員資格を濫用して入室。
エスカレーターで階下に降りると、すぐ玄関。入口空間としては余裕が無さ過ぎ、ここでラクジャリー感を演出する気は皆無だと見ました。しかしラウンジの設置面積が限られるので割り切りは絶対に必要。
もちろん最初にカウンターで入室のチェックがあります。その背後には廊下が右側に延びています。左側は半円形のバーカウンターも設置されている”Lounge"。席数は十分です。
落ち着いています。カーテンで少し隠されていますが、窓の外は搭乗橋です。
この"Lounge"コーナーの入口を廊下から見たところ。バーカウンターが覗きます。
この廊下に沿って、中央に天然木一枚板のテーブル、ソファー、同じデザインの天然木テーブルがゆったりと配置されています。左右に作業場(Bureauと表示)、トイレ、シャワー、マッサージなどの施設が配置されています。壁は天然石のパネルのようでした。
東アジアの趣味を感じるセンスの良さ。格式あるレストランのダイニングへの廊下のようでもあります。
途中でシャワーに寄り道しました。
洗面台は表面加工した天然石のカウンター、壁や床は「人工大理石」。写真右の鏡は姿見です。巨大なレインシャワーもあります。
通常のシャワーヘッドも大きめ。このブースだけ床暖房が入っています。洗面やトイレの床には暖房を入れず、気遣いが半端ではありません。
扉側つまり、シャワー施設の通路壁は全て合板で出来ています。各部屋の品質・質感と施工コストとの兼ね合いが良好。一般ホテルのバスルーム並みです。確かに床や壁の仕上げは、最近NOVOTELで出会うものに良く似ています。
ヘアドライヤーがべたべたしているようなことも無く、清潔に使えました。
ダイニングは十分な広さがあります。侵入を果たすと、ウエイターがテーブルに案内してくれます。まずはドリンクの注文を聞かれます。その後すぐにメニューカードを持ってきました。このテンポは、中華風の小気味良さ。朝食時間でしたが、セットメニューだけで3種。その他に単品がいろいろ出ています。とりあえずTHE EASTERN SETとある中華風のセットを頼みます。
内装は、外国人が考える古き良き英国風。
空いています。静かです。食べる量を問題にしない人ならば、ホテルでビュフェを取るより、早めに空港に着いて、ここで朝食をとった方が良いかもしれません。一流ホテルでも朝食のダイニングは、ガチャガチャしていますからね。
天然木ではありませんが、質感も少しは考えているようです。食事は、炭水化物が多くなってしまいました。
しかし、粥らしい粥が食べられたので満足です。「朝シャン」も可能です。
窓の外の風景は搭乗橋で一杯です。期待できません。外の風景を楽しむには、The Brigeです。一つの空港にいろいろラウンジをこしらえたのですから、役割分担へ向かうのは当然。
このラウンジ、ターミナルでの位置を考えると利用者は多くならないでしょう。限られたスペース、階下という制限を上手に利用しているという印象を持ちました。東アジアまで届いた英国文化(註1)という雰囲気を良好と感じるか、鼻につくかは別にして、演出は個性的です。客層は「普通のキャセイの客」でした。
CXのアジア便の乗継では35番ー36番ゲートから先の部分を使うことが多いので、このラウンジのお世話になることが多くなりそうです。(註2)CXを選択する理由が一つ増えました。
(註1)「英国文化は外国に届いて変質したものの方が、英国に留まっているものより品が良い」は法則のようなものです。平均値をとったり、受容者の階級を基準にしたりすると確実にそうです。
(註2)owエメラルド、結構大変ですが、こういうラウンジがHKIAでいつも使えるとなると手離せません。「BAでEmeraldを維持するのはずるい」とそしられそうですが、利用させていただきます。