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ヒト・モノ・カネの流出が始まったBrexit

先週末のFT(Weekend)にネタを発見。

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ロンドンを本拠地とするLCC大手のEasyJetは、ウィーンに会社を設立すると金曜日発表しました。

 

UKがEUの一部である限り、UKに本拠地を置く航空会社は、EU内を自由に就航出来ました。LCCにはこれが大切で、機動的に路線を開設、増便減便を行えたのです。EasyJetはLondon Lutton以外に、Berlin, Barcelona, Málaga, Bordeaux, Lyon, Paris (ORY), Nice, Basel-Mulhouse, Milano (LIN), Milano (MXP), Roma (FCO), Napoli, Amsterdam, Faro, Lisbona, Portoなどの拠点から多くの路線を広げています。UKがEUでなくなると、欧州の都市Aー欧州の都市Bの直行運航が、基本的に出来なくなります。

 

これは死活問題です。

 

もちろんEUがUKと協定を結べば、何でも出来ます。しかし状況から考えて、UKはEU外の一国という扱いから優遇されることはほとんど無いでしょう。「ライバル」であるIrelandのRyanairは、ラッキー!みたいな調子。EasyJetは、UKがEUから出て行くのを指を咥えて眺めているわけにはいきません。そこでEUのメンバーであり、脱退はありそうにないオーストリアに会社を設立するというわけです。

 

いきなりLondon Luttonを畳んで、Wienに引っ越すわけではありません。一部を移動するレベルに留まります。しかし話題性は抜群です。

 こういう時にまず話題になるのが、雇用への影響。20の管理ポジションと多くのスタッフがWienに移るとされています。

 LCCは「経営にはスピード」が徹底しているようで、数週間の内には認証が得られる予定とのこと。

 

会社としての姿勢を国に示したことも重要でしょう。経営が、ロンドンの機能をUK向けサービスに限定する方向に向いていることがはっきりしました。大幅縮小を意味します。

 

もちろん資本所有制限(50%未満)などの問題も絡み、EasyJetの大部分がいきなり消えるわけではないでしょう。しかしながら、航空会社がいよいよ動き始めた感じがします。BAを傘下に収めるIAGも行動を起こすのでしょうか。LCCよりもBrexitの影響は小さいでしょうが、それでも経営に無視できない影響があるはず。現在、CEOが時折ステートメントを出すに留まっているようですが、「(Brexit後の航空行政は)〇〇〇でなければならない」の〇〇〇が到底実現不可能なことに聞こえることが多いのです。

 

欧州の空、イギリスの航空会社は面白くなりそうです。