最悪レベルの出入国審査
チェックインの後は出国審査。優先レーンを利用するのに、航空会社上級会員のカードの提示が必要でした。エコノミークラスですから。
現在München Franz-Josef-Strauss空港(MUC)第1ターミナルは、入国審査をEUとそれ以外と分けて行い、窓口は1つずつのようです。問題のある人間に時間をかけても、審査官(警察)が新たに出てきて窓口が増えることはありません。さっさと別室送りにすれば良いのにと思うのですが、やりません。最近では、中近東パスポートに対して審査が厳しくなっているようで、こうした客が多い時間帯は、待ち時間がちょっとありえないレベルになります。
空港使用料を上げて人を増やせば良いのにと思うのですが、やりません。中東3会社に攻勢に曝されているLufthansaやAirberlinへの援護射撃なのかと勘ぐってしまいます。 それならそれで、中東3会社に空港使用税を高く設定、それらの航空会社の到着出発時に係員を多数配置すればよいのにと思います。これらの会社が運ぶ旅客の出入国審査が有意に長くなるというデータは、取れるはずです。それを根拠にピンポイントで値上げすればよいのです。メディアは差別だ、障壁だと騒ぎそうですが、それが利用者負担の原則です。逆に今の状態では、中近東の旅行者にイジメを行っているような感じを受けてしまいます。そしていじめられているのは、非EU全体なのですが。Horst Seehoferさん是非お願いします。
とにかく現状では客に覚悟が必要なレベルです。窓口の係員だって、どうすることも出来ないので、いくら待たされても当り散らすのは、問題。若い警察官が多い一方、相当なストレスがたまりそうで可哀想です。
一方でセキュリティの待ちはほとんどなく、すぐに抜けられます。搭乗客はこの看板を見て、やれやれと一息つくことでしょう。
BAラウンジ
何故かこのラウンジは初めてです。MUCでは、第1ターミナルでも第2ターミナルでも航空会社ラウンジは業務用エリアに設けられますが、ここは格別。何も無い通路と階段を随分歩きます。
さすがに何もなくて寂しすぎると考えたのか、入口近くなると大きな広告らしき看板がありました。
メッセージは中の下。デザインは中の中。何もないよりましという感じ。
ラウンジ内部はいたって普通。利用者はBAだけではなく、oneworld共通となっています。
中は明るいのですが、窓からの風景は良いとは言えません。
食糧はサンドイッチの他、揚げモノが少し、野菜が少し、フルーツが少し、ケーキがわずかといったところ。せっかくMünchenにいるのだから、こんなもので腹を膨らませるより、外で食事をした方が良いと、ついつい思ってしまいます。
ドイツ製の瓶ビールもありますが、やはり有難みが感じられません。食のレベルが高い土地では、空港ラウンジの提供する飲食物が貧相に見えます。メールチェックのためなどと割り切るのが良さそうです。
不平は言いましたが、免税店で購入したワインを機内持込み鞄に収納することで、助かりました。
搭乗
搭乗券には、出発の7分前が最終搭乗時刻として印刷されていました。これは本当の最終時刻と判断し、早めにラウンジを出ます。
B01ゲートは待合ホールから離れています。少し通路を歩いてから、搭乗橋に出ます。壁はガラス張りなので、本日の機材が良く見えます。A320です。
搭乗橋上にもシートが並んでいて、待合室として機能しています。少し座った後、出発時刻15分前に搭乗開始となりました。
この奇妙なoverhead lockerの開け方は、乗務員の気遣いの一種でしょう。乗客が多くないことを物語ります。
シートは非常口席。これはチェックイン時に予告されたとおりでした。A320には2列12席の非常口席がありますが、空いていたためか、3人しか当てられていませんでした。BAの欧州線では、すべてチェックイン時に決められるようです。
窓の外には、30分後に出発するLHR行きのBA機が見えます。日によっては移動する人が多い時間帯なのでしょう。
注目の機内食有料化
今回もっとも楽しみにしていたのが、機内食の廃止。もしくは有料化。楽しみにしていたと言うのは変ですが、飲料・食事の選択肢が増えること、ネタになることからブロガーとしては大歓迎なのでした。食べるかどうか分からないものを航空券の料金として一律徴収し、全員に配ると言うスタイルは、現代では客がありがたみを感じません。そのため無駄も非常に多くなっていると思います。環境意識も高まっているので、もはや社会悪でしょう。無料機内食廃止は遅すぎたぐらいです。
M&Sの監修はある程度訴求力があり、BAからのニュースで聞いた範囲では、悪くないと思いました。今日は実地体験できるのですから、期待します。
メニューはカラー写真で構成され、長距離線ファーストクラスのメニューよりある意味で立派な仕上がり。
大理石のテーブルの上に調理品、半調理品、食材が並ぶ写真です。多分合成だと思います。
健康食品もあります。一日の5分の1という健康オタク向け指数が示されています。それは別にしても、レンズマメやクスクスというのは機内食としてなかなか良さそうに見えます。£4.5または575 aviosです。
ワインも充実しています。赤、ロゼ、白で5種類。全て187 mL瓶で£4.5または575 avios。
発泡ワインはProsecco(Bottegaの白とロゼ, 200 mL)、Champagne(350 mL, £16.0または2,025 avios)と選択肢がかなり広いのでした。値段も良心的です。
さてこんなものを眺めていると離陸。時間通りに機体は動き出します。滑走路の待ちも無く16分後には空へ。
新機内食の実際
シートベルトの警告灯が消灯すると、すぐに機内食のカートが搭乗します。特に変わったところのないカートです。LHR行きのフライトなので、目をつけていた「サラダ」がまだ残っているかどうか不安でしたが、しっかりありました。ワインも問題ありません。
健康オタク向けの惣菜ということで、栄養内容をチェックします。M&Sの栄養士が大活躍した後が見えます。
会計はaviosで行いました。Executive Clubの会員カードで支払いができ、伝票がもらえます。これだけ頼んで、1,150 avios。ポイントのコンバージョンボーナスなどでaviosインフレになっている現状*を考えると、こういう使い方は悪くありません。aviosの通貨化、Executive Club会員カードのクレカ化も面白い感覚でした。
*例えばSPGの20,000 pointsを+50%ボーナス期間中にaviosに変換すると37,500 aviosになります。この時BAがつけるボーナスは12,500 avios。今回の機内食の10食分以上です。
機内を観察していた様子では、
・売れ行きは上々。2人に1人ぐらいは飲み物を頼んでいました。
・食べ物ではサンドイッチが売れていました。飲み物を頼んだ人の半分ぐらい。
・クレジットカードでの支払いが多いようでした。
これが夕方4時半から6時頃のフライトと言うことを考えると、まずまずの人気です。
1時間半ほどのフライトですが、あっという間に販売を終え、その後に機内免税品販売もできるほどでした。効率よく作業できるよう、工夫されているという感じをうけました。
平和な後半
意外に暇を感じたフライト。機内誌High Life Magazineでは、例の広告がパワーアップしていました。
before-after系の写真の中でも、この上の男性のものは秀逸。Beforeで、口に持っていっている右手が雄弁です。
その他にはBusiness Lifeの統計に「ある、ある」を見たりしていました。
今月号は、
・旅行者5人に1人の旅行先は、テレビで見たものである。
・英国人の83%は休暇の写真を印刷しない。
・2人に1人の休暇旅行者は、最低一日一回業務上のメール等をチェックする。
と言うものでした。
Londonの西北西で一回転して時間調整しましたが、ほぼ時間通りの到着。Terminal 5の母屋で搭乗橋付きでした。
窓の外は当然BAばかり。BA好きなら、何はともあれLHR Terminal 5。降機した後、出口に向う時の光景もこんな感じ。