保安検査を抜け、出発ホールに到着。この便の遅延を知ります。ゲートは未定でした。9:20発が9:45発に繰り下がり、25分余計にThe Pierに滞在できることになりました。
シャワーを浴びている最中に、ゲートが35番と決まりました。
777という数字を見ると、瞬間的に機材の案内と勘違いする方が多いはず。そんなことは我関せずと、飛ぶのはA330でした。
内部はCirrus。対外的なビジネスクラスのイメージとして、キャセイが一番良く使うキャビンです。
足元も比較的ゆったりしており、優れもののシート。カクテルテーブルが大きいとついつい雑誌を選んでしまいます。もちろんクルーは雑誌を持って回ってくるので、すかさず1つお願い。5時間ほどもあるフライトなので、結構な量を読めます。
9:52にドアクローズ。ISMもSPもその前に挨拶に来ました。どちらも名前をしっかり呼んでの挨拶でしたが、確認すると28席あるビジネスのキャビンに、客は8人しかいません。これならかなりきめ細かいサービスが出来るはずです。
「客が少ないなら、いつもより優れたサービスを」というのは、キャセイと言えども常に出来ることではありません。今回は、今までで最も優れたサービスでした。
満足げにしているのがバレバレだったのか、しっかりアンケートをやらされます。Insightsが立ち上がっても旧来のアナログアンケートは滅んでいません。ボールペンも頂きました。このボールペンのストックがなくなるまで、機内アンケートを延命させる腹積もりなのでしょうか。
アンケートはもちろん食事の後です。
事が前後しますが、ウエルカムドリンクではアルコールの案内は無し。キャセイは健康に留意するようになったのでしょうか。春までとは勝手が違います。
トマトジュースを頼んだのですが、案の定いろいろ訊かれます。氷と胡椒、レモンのスライスだけにしておきました。ウスターソースはBAのキャビン以外では「ダサく」、その気になれません。Lea & Perrinsを搭載しているかどうかも怪しいし...。
TPE-HKG便から乗継いだ客としては、本日3度目の朝食。The Pierでも食べていますから。
Bonne Mamanのconfitureの小瓶を頼めるのもTPE-HKG便と同じ。apricotとfraisesしか選択肢が無いのも同じ。蜂蜜など他にも2種類ほどパン関係で選べます。スプレッドの王者、Nutellaはありません。バターも選択にする方が良いと思います。
メインは「ローストした赤胡椒とリコッタチーズのフリッタータ、仔牛のソーセージ、トマトとマッシュルーム」というアングロサクソン風朝食、Dim Sam(精選点心)、蒸したタラ+香り米が選べます。ということで、再び中華風。
粽はもち米、ハスの葉をちゃんと使っています。箸も持ってきてくれます。なおチリソースという名の味噌はCX定番の広東料理用のあれです。
サービスは抜群でしたが、食事中、ずっと揺れていたのは不運でした。
食事が終わると雑誌で情報収集。The EconomistはSingaporeの特集でした。しかし目的地がCGKではなくSINだったらなあ、とは全然思いません。この雑誌の面白いところは、世界に関する記事、特に特集記事などと欧州に関する記事とで英文のスタイルや語彙がずいぶん違うことです。前者はより平坦な英語ですが、後者はかなり皮肉が利いていて読み物として魅力があります。
気が付いたらキャビンが暗くなっています。窓も次々閉められていました。私のところしか開いていません。その後少し居眠りしてしまったところ、それが10分程度なのにもかかわらず、この窓も閉められていました。午前中から昼過ぎにかけたフライトですが、横になって寝ている客が多いので、私もわがままは言わず暗い中我慢します。暗闇の強制はさておき、飲み物は時々持ってくるし、仕事熱心なチームでした。
食事が終わっても2時間30分ほど飛行時間が残っています。アンケートも行い、The Economistも面白そうな記事は読み終わり、まだ時間が余ります。キャセイの搭乗では珍しいことですが、雑誌探索に行きます。Business Travellerがありました。しかし大して面白い情報は得られませんでした。中国語の雑誌は多く、読めるとフライトは充実しそうです。
CGKの着陸は13:38。新しいターミナルの建設の真っ最中でした。ガラス張りの現代的な建築物になりそうで、従来のターミナルとは全く趣が違います。
降り際にもISMが名前を呼んで挨拶。大変優れたチームでした。CXの機内では、現場の自由度が高いようですが、時々不思議なぐらい優れたサービスに出会います。どうしてあれだけ高いmotivationを保たせ、自発性を引き出せるのか、秘密を知りたいものです。