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バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

エコノミークラスのシートを狭くするBA

次のアメリカ合衆国大統領が決まりました。何かと物議を醸した選挙戦が終わり、何かと物議を醸しそうな4年になりそうですが、ここではもっと重要なことを。British Airwaysの先週の発表です。

 

British Airwaysは、エコノミークラスのシートを狭く、ピッチを短くする計画を発表しました。しっかりしたビジョンが2つ、ぼんやりしたビジョンが1つです。The Independent

British Airways to shrink seat space to squeeze more passengers on to flights | The Independent

やBusiness Traveller誌

British Airways to join ten-across club - Business Traveller – The leading magazine for frequent flyers

で報道されています。

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横10席化されるLGWベースのB777

B777のエコノミークラス(World Traveller)のシート配列は現在 3-3-3 ですが、2018年から 3-4-3 に変更されます。London Gatwick空港をベースとしたB777-200、B777-300の全てが対象となります。これは、大西洋路線で攻勢を強めるNorwegianに対抗するためです。合計25機を予定しています。いくつかはHeathrowから回される模様です。この変更で280シートの現行機材では、332へ増えます。

 またビジネスクラス(Club World)のシートを現行の40から32に変更、World Traveller Plusが24から48へと倍増、この場合のWorld Travellerは、252からさらに増えます。

 

同時にIFEシステムを更新。より大きな画面を採用することを約束しています。また長距離便の場合は、(LCCより大きな)手荷物の許容量と無料の機内食とドリンクは提供続けます。

 

BAがFlying Couloursと呼ばれるエアラインと、B777による2,3の長距離路線の運航契約を結んだことを思い出す読者もいるでしょう。これらのB777は 3-4-3 でしたが、不評でBAは 3-3-3 へ戻した過去があります。

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A320/A321ではシートの追加

短距離路線のA320/A321も、シート列を増やします。A320の場合は 2列追加、現行の168から180に増えます。A321では205から218になります。このシート配置は、BA、IBと同じIAG傘下にある LCC、Vuelingのものに類似しています。この変更によって、ビジネスクラスのピッチが大きくなるかどうかは不明です。現在のピッチは30 inchesで、エコノミークラスもビジネスクラスも同じです。

 これも大きな変化ですが、国内線にビジネスクラスが導入されます。長距離便のプレミアムクラスとの接続を意識してのことです。この背景には、湾岸の中東勢に対する競争があります。国内線に関しては、鉄道会社との競争もあります。VTEC(Virgin Trains East Coast)とVT(Virgin Trains West Coast)が、航空機の搭乗客を魅了し始めています。というのも、航空機より広い空間を提供できる他に、ファーストクラスでは無料のケータリングサービスを行っているからです。

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他に発表されたこともあります。Club Worldも変更を受けます。大きな投資を計画していると、BAは述べています。B787-9のファーストクラスは少なめになります。44機保有するA319は、2021年までに26機に減らします。

 

次のステージ

Gatwickの後、Heathrowベースの機材についても、以上のようなシートの高密度化が予定されています。

 

報道されていることは以上の通りです。

 

LGWベースの路線

British Airwaysは、現在London Gatwick発で

Lima, New York-JFK, Orlando, Port of Spain, Punta Cana, Saint-Kitts, St. Lucia, San José (Costa Rica), Tampa, Tobago

などへの長距離路線を維持しています。カリブ海やフロリダの空港がほとんどで、レジャー路線が多いのです。Gatwickは、長距離LCCの雄である Norwegian Air Shuttle の長距離路線ハブにもなっています。この会社は、

Boston, Fort Lauderdale, Los Angeles, New York-JFK, Oakland, Orlando,  San Juan

に定期便を持っています。現状では、競合する就航地は JFK, Orlandoのみ。BAは将来のNorwegianの攻勢へ備えて、今回キャビンを大幅改造するのでしょう。手を打つのが早いと思います。

 

欧州では、レガシーキャリアのエコノミークラスのLCC化が進みます。LCCの料金は確かに安いのです。キャンペーンがない通常期の価格ですら、レガシーキャリアの最低料金の半額程度。最低料金というのはキャビンこそエコノミークラスですが、受託手荷物なし、マイルなし、事前座席指定なし等の制限があり、格安エコノミーの下にランクづけられる運賃です。とても勝負になりません。BAは欧州便エコノミークラス、Euro Travellerの無料機内食を全廃止する予定ですが、顧客は空の変化を肌で感じているはずなので、納得できるでしょう。

British Airwaysにまつわる出来事 - バス代わりの飛行機

 

日本のレガシーキャリアは、そもそも国内線メインキャビンでは機内食を出しませんし、LCCも大して安くないので、しばらくは安泰ですね。