PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

CDG空港のエールフランスラウンジ

CDGのTerminal 2Fのラウンジは、改築が予定されています。

 他のターミナルも同じですが、時代と共に発着便が変わり、建物が現状にそぐわなくなってきています。2Fは新設時、日本便を含む長距離便の発着に使われていました。免税店も多く、階下(2階)にも化粧品や、小物を売る店がずらりと並んでいたのですが、今や階下のショップは全て閉鎖されました。軽食が取れるところと、AFラウンジしかありません。

 ラウンジも利用者が少なくなってきているのか、改築案が出ています。無くなる前に現状を確認するため、10年ぶりぐらいに訪問します。

 

それだけでは記事の内容には乏しいので、CDGに一か所だけあるAFの到着ラウンジもついでに見てきました。これはTerminal 2Cにあります。到着が2EのMサテライトだったので移動が大変です。そもそもこのターミナル、public areaに出るまでが一苦労。その後、TGVの駅まで歩き、今となっては旧世界に見えるTerminal 2A~2Dのはずれにたどり着きます。

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CDGには、さらに遺跡のようなTerminal 1があります。今はStar Allianceが押し込められていますが、「優れていることはわかっていたが、本当に作ると思わなかった」というような建築ですね。拡張性がほとんどなく、時代についていけません。しかし機能はともかく、興味の対象としては秀逸な建築物です。

 

冬の風物詩はここCDGにもあります。羽田の方がはるかに派手です。

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2Aと2Cの接続部分だった場所にも、ゲートがあります。その接続部分の直前に到着ラウンジがあります。

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C80~C91に行かず、左に曲がると入り口です。

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朝、空港の商業活動が始まる前に長距離便の到着がかなりあるので、内部は混んでいます。規模は大きくありません。内部は飲食コーナーとリラックススペース、仕事スペースに分けられています。

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コーヒーのサーバーとジュース類の他、パンやviennoiserie、チーズやハム、セレアル、ヨーグルトなどがあり、最もシンプルなホテルの朝食という風情です。

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シャワーはずいぶんたくさんありました。内側から鍵をかける個室タイプです。割合広め、3種のシャワーが設置されている点はユニークです。

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いよいよTerminal 2Fへ向かいます。CDGは、セキュリティの優先レーンをAccèes No.1と呼んでいます。AF293の機内放送でも案内がありました。ビジネスクラスのキャビンは放送が独立していますから。SkyTeam他社の会員は、Sky Priorityの一部と考えて良いと思います。そこを通過すると、おなじみのTerminal 2Fです。

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やはり階下に籠るよりは、このホールにいた方が気分が良いのですね。私は。ところで出発ゲートはF51なので、東側のホールへ移動します。東側ホールでは、階下の入り口は動くスロープになっています。

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階下は、シャッター通りにはならず、壁が作られています。壁の背後はたぶん捨てられた空間が広がっていると思います。

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床の仕上がりが異なる場所も、物販スペースだったのでしょう。一角にAFのラウンジがあります。

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手前のガラスのショーウインドウは、ラウンジのもの。

 

内部のデザインは、良好かつ地味です。ダイニングスペースは丸テーブル。到着ラウンジと同程度の軽食がとれます。

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こちらはさらに階下(地上階)。中央に給食、雑誌置き場等を三面に展開した三角柱が配置されています。内部はサービス用スペースです。

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出発案内の表示もあります。まずまず機能的です。さらに作業スペース。

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地上階ですから、こんな風に機材が見えます。

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なぜかワインのレベルが非常に高いのでした。

M. Chapoutier Condrieu, Invitare 2013

Château Cambon La Perouse, Haut-Médoc 2008

Jean-Marc Brocard Chablis Sainte Claire 2011

当然のことながら、平日の朝っぱらからワインを飲んでいるような人はいません。ラウンジ内の食べ物から考えると、セレクションは非常に良好。ワイン生産国ならではの安定感がたまりません。私もdégustationをする気が起きなかったので、中身は確認していません。

日本では、平日朝っぱらから日本酒の燗や焼酎のお湯割りを飲んでいるような感覚です。アルコール飲料は、その生産国にいると感覚が変わります。

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ラウンジ内にも放送が入ります。LIN行きAF便のゲート変更のアナウンスが入りました。搭乗客が来ないと、遅延にもつながり、しかも直前の変更だと、100%客のせいとも言いにくいので、ゲート変更は連絡するようにしたのでしょう。

 

内部の機能は十分、デザインも悪くないのですが、積極的に使う気にはならないラウンジです。上階の待合ホールは非常に混んでいて、空いているシートを探すにも苦労するような状態ですが、ラウンジは容量の10%ぐらいの利用率です。人ごみが特に嫌いな人には、最適な避難所として機能するので、物は考えようかもしれません。

 もっともAFとしては利用が少ないと困るでしょう。ターミナルの利用法(Schengen域内便)とラウンジの配置の相性が悪いためだろうと、私も思います。AFがどう解決するか期待したいところです。