Air Franceの最高経営責任者(PDG)は、7月4日よりJean-Marc Janaillac氏に代わっています。このアキテーヌ生まれの63歳は、l'HEC(L'École des hautes études commerciales de Paris)とl'ENA(L'École nationale d'administration)を修了。30歳ごろから主にツーリズム関係の行政機関でキャリアを積み重ねてきたようです。1989年以降は、行政機関に加え、AFやRATP、AOMなどの経営にもかかり、ポストを転々としています。フランスの「典型的な」エリートですね。
前PDGのFrédéric Gageyは、AF-KLMの改革が進まないので、追い出されることになりました。彼の時代のAFで、労使間に起きたことは私も記事にしました。
Frédéric Gageyの"le plan B" - バス代わりの飛行機
今回、経営陣は大きく入れ替えです。
Janaillacは、パイロットとPNC(客室乗務員)など、雇用者の信頼が維持できるよう経営戦略を練り直す一方、LCCの長距離路線を立ち上げ、Transaviaの新しい拠点空港を開設することを考えています。またAF-KLMグループ内各社の関係を見直します。この3つの軸からなる新しい経営戦略は、Trust Togetherと名付けられました。前任者のTransform 2015とPerform 2020を焼き直した形です。
立派な計画を立案するのは常套ですが、結局やるべきことは変わらないし、そのことが透けて見えるのは当たり前でしょう。ただ新経営陣の下、AFがどのぐらい変わるか、社会が期待していることも事実です。