今年の特集の第4弾(脂の火曜日、Mardi-Gras)も、マレーシア航空(MAS)。最近この航空会社ばかり。
よく宣伝のメールが届くので、マイレージプログラムのことを記事にします。MASのマイレージプログラムの名称は、Enrich。今年は30周年だそうで、いろいろとイベントが目白押しです。
これは、最近届いた「お得なので入りましょう」というメッセージです。MASの航空券を買う時とは別のアドレスに届いています。このことから過去に搭乗した客の中から、非会員を選び出したわけではありません。何か別のきっかけで、引っかかっているわけです。
それぞれのイベント、プロモーションの内容は、このメールからは分かりません。そもそも詳細は未定でしょう。しかし今年は例年に比べて、お得なことはほぼ間違いないありません。
MASは、30周年を記念してビデオを作ってしまったようです。HD1,080pで提供されています。
このYoutubeのビデオですが、この記事を書いている時、735 vuesしかありませんでした。気に入ったわけではありませんが、見る人が少なすぎて気の毒なので、紹介します。いい点は、KLIAサテライトターミナル、ファーストクラス側のGolden Lounge様子がわかることでしょうか。インタビューを受けている女性は、Enrich Gold会員のカードを手にしていました。するとビデオの後半、C17番ゲートからの出発は、A380のファーストクラスでロンドンへ向かっているのでしょう。
このラウンジ空間は、oneworld Emerald会員資格(EnrichだとPlatinum会員)での利用がほとんどのはずです。
優先搭乗に集まる人は、Gold会員のカードをよく手にしています。しかしPlatinum会員のカードは見たことがありません。上級会員になりやすさが違うのかと、少し調べてみました。
上級会員になる条件は、以下にまとまっています。
列記すると、
Platinum 会員 暦年中に100,000 milesまたは130セクターの搭乗
Gold 会員 暦年中に 50,000 milesまたは 50セクターの搭乗
Silver 会員 暦年中に 25,000 milesまたは 30セクターの搭乗
マイルの積算率は以下の通り。
First F, A 300 %
Business J 200 %
C, D 175 %
Z 160 %
Economy Y, B, H 150 %
K, L, M, V 100 %
S, N 85 %
Q, O, J 25 %
セクターの数え方にも勾配がかかっていて、搭乗1回当たり、
First 3
Business 2
Economy 1
エコノミークラスでは、Vクラスが100%。ビジネス利用ならこういう航空券を買うことも多いでしょうから、マイルを貯まるのは比較的簡単でしょう。一方、キャンペーンで格安エコノミーばかり買っていると、なかなか上級会員到達は困難。ビジネスクラス利用だと、格安チケットでもGoldは楽勝、Platinumは楽ではないという感じです。
例えば、KLIA経由で成田とバンコクを往復するケースを考えてみます。これはだいたい8,220 milesになります。すると、
Oクラス 2,056 miles (Gold会員まで25往復、Platinum会員まで49往復)
Vクラス 8,220 miles (Gold会員まで 7往復、Platinum会員まで13往復)
Zクラス 13,152 miles (Gold会員まで 4往復、Platinum会員まで 8往復)
という具合になります。アジアを飛び回って仕事をするような人だと、Vクラスばかり利用しても、Goldならまずまず実現可能です。
NRT-KUL間にいつもOクラスの夜便を使うと、上の計算ではPlatinum会員到達のために年間 98回も機中泊を行うことになります。4日に1回は機中泊。木のぼり男爵(Il Barone rampante)も一目置くだろう機上生活者、マイラーの鑑(かがみ)です。
今年のPechedenferのように、バカみたいにMHに搭乗するなら、Platinum会員にも到達しますが、普通には難しそうです。大まかに言って、新マルコポーロのDiamondと同じぐらいです。
提携他社便の搭乗でのマイルの積算率は、少し渋い感じがします。例えばJALの搭乗では、以下の通り。
なお他社搭乗は、確か上級会員資格のセクターには算入されません。マイルも上級会員資格に要求されるマイルとはならず、特典用に限定されるようです。Enrichは、自社利用者の優遇が顕著なプログラムです。MASは、提携他社の面倒を見てやるほど大きな会社ではないので、これはしかたありません。