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外的要因による幻の航路の再現?

最近、戦乱と伝染病が原因となる路線変更のニュースを良く聞きます。具体的には、内戦が続くウクライナの上空、アメリカが空爆を開始したイラクの上空の回避と、エボラ出血熱が蔓延しつつある西アフリカへの就航の休止です。

 

British Airwaysの例で言うと、ウクライナ上空はMH17便の撃墜の前から通過するのを止めている一方、イラクは大丈夫としていたのですが、FAAが米国航空会社にイラク上空の飛行禁止命令を出したら、それを機にイラク上空も回避することになりました。エボラ出血熱に関しては、リベリアとシエラ・レオネの2カ国への便を休止しました。(Air Franceは、ギニア、ナイジェリア、シエラ・レオネに就航中。)

 

JALANAも元々ウクライナイラクの上空を飛ぶ必要はなく、アフリカにも就航していないので影響はほとんどありません。路線網が大きくないことが幸いしました。

 

これらの航空会社の対応は危機管理であり、それとは性格が異なりますが、ウクライナ問題は日本にも影響がありそうです。西側諸国による経済制裁に対してロシアは段階的に報復を行っていますが、西側諸国の航空会社にシベリア上空通過を許可しなくなる可能性があります。これは北東アジアー欧州便に大きな影響を及ぼします。

 

冷戦時代に逆戻りの感がありますが、もし東京ー欧州便がロシア上空を通過できなくても、今はAnchorageで給油することなく、ベーリング海峡上空を通過、北極経由の直行便が可能です。8,000マイルには達しないでしょうから、長距離ノンストップ便の上位10位にも入らないでしょう。

 冷戦最末期にBoeing 747-400が登場して航続距離が延びた結果、Lufthansaがこの経路でNRT-FRA間に直行便を飛ばしていたように記憶しています。(25年も前のことです。記憶違いで、もしかすると計画未実施だったかもしれません。)しかし一年もしないうちにロシア上空が飛べるようになったので、この航路はなくなりました。幻の航路です。

 

この程度の距離なら、今はB747以外にもB777, B787, A340, A380などで飛ぶことができます。したがって機材繰りも困難ではありません。また、全く新しい空路というわけでもないので、大した混乱もなく移行するのではないかと思います。

 ただ北極経由だと14時間はかかるでしょうし、燃料費もサーチャージも多くなることが予想されます。制裁対象になる会社は競争が不利になることが明らかな(一方、物流が完全に止まってしまうとか、バタバタと倒産して失業者があふれるというほどでもない)ので、報復としては適当かもしれません。日本の航空会社が対象になるかどうかはわかりません。

 

不謹慎かもしれませんが、この幻の北極航路、復活したら乗らない手はないと思います。