バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

多言語化のチェック:東南アジアのレガシーキャリアの場合(1)

東南アジアには、日本で人気が高い航空会社の本拠地が数多くあります。日本には元気に就航しているので存在感がありますが、世界的なレベルで見た場合、規模はかなり異なります。そこでこの地にあるナショナルフラッグキャリアを比較してみることにしました。

 

それらの国はアメリカと異なり、それぞれ公用語があります。航空会社でもそれらの言語には対応しているはずです。そうすると英語以外の公用語を3つ持つシンガポールのSingpore Airlinesだとそれだけ増えます。バリエーション豊かになりそうな予感がします。

 

(1) Vietnam Airlines(VN、本拠地の公用語ベトナム語

相変わらず大胆なプロモーションがトップに表示されるVN。大胆なのは価格設定。右下のJPY26,200という価格は、バリ島ではなく、フランスのパリへの往復運賃です。

f:id:PECHEDENFER:20160210202336j:plain

ウェブサイトのトップページ右上に国と言語が小さく表示されるのは世界標準ですが、クリックすると、画面中央に選択メニューが現れます。

f:id:PECHEDENFER:20160210202552j:plain

これで片っ端から調べていけば良いわけです。

 VNのサイトの特徴は、デフォールトが英語とベトナム語ということです。それに国別の言語が加わるかどうかという差があります。日本のサイトは、日、英、越の3言語。面白いのは、

・中国、香港は簡体中文、英、越の3言語が選べるのに対し、台湾は英、越の2語だけ

・ドイツは独、英、越の3言語、オーストリア、スイスは英、越の2言語

・フランスは仏、英、越の3言語、スイス、カナダは英、越の2言語

日本以外に他に見つかった言語は、朝、露だけでした。

 

なお、サイトは集中管理型。URLはhttp://www.vietnamairlines.com/at/en/のようになっており、/at/が国コード、/en/が言語コードです。

 

まとめると、VNの利用する言語は、

英、独、仏、日、中、越、朝、露

の7言語。スペイン語がありません。世界的ネットワークの形成には不足しています。もちろん路線網を考えればスペイン語の必要性は小さく、これらの言語だけで十分でしょう。

 

(2) Thai airways(TG、本拠地の公用語タイ語

残念ながら最近、JNBとLAXから撤退、アフリカと北米路線がなくなり、就航する地はユーラシア、オセアニアだけになりました。資源を集中するようになりましたが、それでも路線網は広いと言えます。欧州の就航都市は11にもなります。日本は札幌、東京(羽田、成田)、名古屋、大阪、福岡の5都市ですね。

 

修正しすぎたのか、コンピューターグラフィクスが座って見えますが、それはともかく、TGにはグローバルサイトがあります。

f:id:PECHEDENFER:20160211132929j:plain

そこをクリックすると国が選べます。例えば中国を選ぶと、以下のような表示になります。

f:id:PECHEDENFER:20160211133252j:plain

中国語がデフォールト。国旗の隣にEnglishの表示が出現、英語も選べるようになっています。このように現地語がデフォールトで出現し、英語も選べるというページには、インドネシア、日本、タイがあります。

 

ところでこのサイトは、http://www.thaiairways.com/zh_CN/index.pageというアドレスを持っています。URLからわかるように、集中管理型のウェブサイトです。/zh_CN/の部分で、zhが言語、CNが国コードとなります。

 

フランスのページ

f:id:PECHEDENFER:20160211133920j:plain

ドイツのページ

f:id:PECHEDENFER:20160211134042j:plain

スペインのページ

f:id:PECHEDENFER:20160211134710j:plain

台湾のページ

f:id:PECHEDENFER:20160211135200j:plain

ベトナムのページ

f:id:PECHEDENFER:20160211135445j:plain

には英語バージョンはなく、それぞれ仏、独、西、中、越だけです。一方でスイスのページは英語で表示されますが、仏、独、伊も選べるようになっています。

f:id:PECHEDENFER:20160211134947j:plain

 

韓国は独自のサイトを持ちます。日本も少し前まで独自の運営でした。これは良し悪しです。またラオス、ロシア、南アフリカ、アメリカは、グローバルサイトに飛びます。ロシア、南アフリカ、アメリカには就航していないので理解できますが、ラオスはいささか軽く扱われてかわいそうです。

 

扱い方がやや複雑ですが、結局TGの利用する言語は、

英、西、独、日、仏、中、泰、朝、伊、越、印尼

の11言語でした。英、西、独、日、仏、中の6言語を全て含んでいる上、地域の言語にもかなり配慮した構成です。正真正銘、世界中を相手に商売をするグローバルな会社です。

 

(3) Malaysia Airlines(MH、本拠地の公用語はマレー語、マレーシア語)

ウェブサイト右上の国旗をクリックすると、地域別の国リストが出現します。国を指定すると、利用できる言語が選べます。

f:id:PECHEDENFER:20160211142412j:plain

どの国のページでも、各国語以外と英語から構成されます。英語しかないページがほとんどですが、この点はシンプルに出来ています。タイ航空のような例外は、見つかりません。

 URLは、例えばhttp://www.malaysiaairlines.com/jp/en.htmlのようになり、/jp/のjpが国コード、en.htmlのenが言語コードです。これは、日本のページで英語を表示させる場合のアドレスです。MHも集中管理型のウェブサイトです。

 

調べあげたら、堂々の12言語。

英、独、日、仏、中(、繁)、朝、馬、泰、越、蘭、印尼、阿

でした。馬はマレー語、印尼はインドネシア語、阿はアラビア語です。スペイン語こそないので、グローバルビジネスと言うより地域型の商売ですが、路線網を考えると当然です。

 

長くなったので2部構成にします。