空港の待合スペースなどでテレビが付けっ放しになっているのは、ノイズになるから止めたほうが良いと確かに言いました。12月22日の記事です。
しかしですね、その空港の放置テレビから重要な情報を拾ってしまいました。場所はFlughafen Frankfurt/Main のTerminal 1の待合ホール。延々と流れていたのは、Deutsche Welle。ただし他の欧州の空港と同じで、TVは無声です。Deutsche WelleはBBCと同様、アナウンスと映像から構成される主ニュースの他に、画面下方に活字で別ニュースが右から左に常時流れるスタイルです。この活字ニュースの方に驚いたわけです。
活字ニュースは一文で構成されるため、詳しいことはわかりません。そこで空港の無料Wi-fiでネットにアクセスして確かめました。移動が多い人には、このパターンは良いかもしれません。ということで、前言撤回。空港待合ホールにはTV Newsはある方が良い派に宗旨替えします。ただし、無声にするべき派であることには変わりありません。
ここはドイツだからとか、独語でニュースを拾ったからとかいっても、独語のニュースを検索する必要はありません。適当にgoogleすると、株式市場専門のNewsサイトが釣れました。
IAG reprend la compagnie charter autrichienne Niki | Zone bourse
金曜日に(多分管財人から)発表されたところによると、British Airways, Iberia, Vuelingの親会社である IAGが、清算中のAir Berlinの子会社であるオーストリアの Niki 航空を2千万ユーロで買うことになりました。IAGはさらに1,650万ユーロの資金を投じると約束しています。Niki の譲渡によりドイツで2番目に大きかったAir Berlinの会社清算はエピローグを迎えます。Air Berlin 自体は10月に運航を停止しています。
(La cession de Niki marque l'épilogue de la liquidation d'Air Berlin, la deuxième compagnie aérienne allemande, qui a cessé ses activités en octobre.)
Niki は LCC会社の Vueling に統合されます。15機のA320と複数の欧州の空港における発着枠を引き取り、死んだ会社の750人もの被雇用者も引き受けることを約束しました。
(Le groupe, qui récupère ainsi 15 avions A320 et des créneaux d'atterrissage dans plusieurs aéroports européens, s'engage également à reprendre 750 salariés de la défunte compagnie.)
Lufthansaも有力な買い手候補だったのですが、過度の市場独占が危惧され、当局から拒否されることが予想されたため Niki の吸収は諦めたようです。
これは私見ですが、IAG は Brexit対策として良い手を打った感じがします。EasyJet がオーストリアに拠点をつくると言っていた事を思い出しました。IAGは、LCCでも安定した競争力を保つことになるでしょう。頼もしい限りです。
次に市場が開くのは1月2日(火)ですね。年越しの取引となりました。