バス代わりの飛行機

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

エグゼクティブクラブのカードと Aviosphere の拡大

予期しなかった郵便

最近プラスティックカードを廃止する顧客プログラムが多いのですが、BA のエグゼクティブクラブでは現在のところ動きはありません。

 

カードは廃止されるものと信じ込んでいたので、BA からの郵便をポストに発見した時、いったい何ごと?と思いました。手に取ってみて初めてカード更新の時期であることを思い出しました。

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一般会員(ブルー会員)のカードは相当昔に廃止されており、私も持っていません。しかし上級会員のカードはまだまだ存続させるようです。BA の場合、この手作り感が心地よし。

 

中身はありふれています。メッセージは GGL 会員に共通フォーマットを使い、本文がパンデミックによる資格延長という事実に合致しません。残念です。この残念感は例えばシンガポール航空などでは全く起きないので、意識下で BA に手作り感を期待しているのです。

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こうしてみると JAL による手書きメッセージの多用は、考えてみればレベルの高いサービスです。乗継時の地上係員によるターミナル並走サービスと共に世界に誇るべきなのかもしれません。こういう特殊サービスは、慣れ過ぎて当たり前になってはいけません。JGC の皆さんは要注意です。

 

Golden Ticket も紙に手書きです。日本やイギリスでよく見られますが、大陸では相当昔に機械化されるか、上位機能に吸収されている手作業が堂々と生きています。

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こういうのは、多くの外人と foreigners に魅力的に映るようです。

 

広がる Avios 経済圏

Aviosphere (英), aviosphère (仏), Aviosphäre (独) という造語を勝手に作ってしまおうと思います。後の二つはもちろん女性名詞。

 

2020 年代の流行は、航空会社マイレージプログラムの質的な拡大。ANAパンデミックによって企業存続が疑われた頃、ぶち上げた経営プランは皆さんもご存じのはず。

「マイルで生活できる世界」を実現|プレスリリース|ANAグループ企業情報

これはいきなり出てきた話ではなく、多くはすでに進められてきた提携や事業であることも皆さん気がついていることと思います。実は JAL もその方向へ進んでおり、決して ANA に後れを取っているようには見えません。

 銀行(NEOBANK)

キャンペーン情報|JAL Global WALLET

とか、電力供給(JALマイルプランM/L)

電気の乗りかえキャンペーン | 九電みらいエナジー株式会社 | 九州電力グループ

とか、インフラ系に力を入れるのが昔ながらの JAL らしさです。

 必要がないのでよく知りませんが、アメリカの航空会社ではこの種のサービス拡大は進んでいるはずです。彼らの通販カタログを見ても、普通の最大手小売りチェーンに遜色ありません。

 

さてエグゼクティブクラブでは、堂々と「通貨は Avios」と述べています。「Avios で生活できる世界」を暗示しているのです。すでに Avios を採用しているイベリア航空のサイトでは、「Avios はエグゼクティブクラブと Avios 旅行リワードプログラムの通貨の名前」と簡潔に定義されています。

What is the currency of Avios

 

顧客プログラムで Avios を採用している航空会社は、現在 BA、イベリア航空の他、エアリンガス、Vueling です。すべて IAG 傘下の会社です。ここにカタール航空が新たに加わります

Gulftimes : Qatar Airways Privilege Club Adopts Avios as new rewards from late March

カタール航空は IAG の大株主であり、その意味では不思議ありません。彼らの顧客プログラムのプリビレッジクラブでは、特典用マイルを Q-mile という単位で扱いますが、3月下旬に 1:1 のレートで Avios に移行します。上級会員制度には影響はないとのことです。

 

現在のところ、それ以上の展開はなさそうです。

 

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確かにカタール航空の会員が Avios 経済圏に組込まれるのはニュース。しかし中東ならではの特産品は化石燃料を除くと少なく、これまで Avios 経済圏にいた個人(例えば BA の会員)には当面影響はないと考えられます。プリビレッジクラブはカタールへの出稼ぎ労働者や、オセアニアの質の悪い個人顧客が主な会員のようで、その点からもあまり魅力的には見えません。Avios の威光が届く土地が広がったという象徴的な意味しかなさそうなのですが、どうでしょうか。

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今後 Avios 経済圏が本格的な発達を遂げても、国際色を強める方向でしょう。そして国際色が強いという理由から、個人ローンとか、電気ガス水道とかは得意な分野ではなさそうです。証券、債券、金融商品販売との連携はあり得ます。

 

スケールを広げてぼんやりした perspective

現在日本は国策で英語圏(英、米、加、豪、印)に接近しているので、Avios 経済圏や BA は現在以上に馴染み深いものになると思います。以前のマルコポーロクラブほどには平凡な存在になりそうです。抜け穴的な方法は消滅する一方で、使いやすいプログラムになることでしょう。

 現在のエグゼクティブクラブ会員は、情報量で一日の長を生かすこと、貯め易い時期に Avios を貯めることぐらいはできそうです。

 

多くの日本人はこれまで以上に英語能力(一般常識、方言、韻律など種々雑多な知識を含む)が必要になります。頭が痛い話です。個人的に日本にやってもらいたいのは、コモンウェルスゲームズに参加し、率先してオリンピックに対抗する世界大会に育てること。民は変化への対応が大変なのです。お祭りを増やしましょう。