よく知られているサイトの話です。いろいろ言われていそうですが、ビジネスとしては良いアイディアなのでしょう。
ビジネスホテルの宿泊でマイル、アビオスを獲得
ちょくちょく国内旅行する方、国内中小都市への出張が多い方はビジネスホテルなど、国際チェーンとは関係ないホテルへ宿泊する機会が多いことでしょう。
会員プログラムで宿泊を決めると、ホテルが限られます。観光資源のない中小都市や、発展途上国での宿泊では、会員ポイント=マイルを得る方法がなく、がっかりということが起きます。
そういう時の強い味方が、ロケットマイルというサイト。
Rocketmiles - Book Hotels Earn Thousands of Frequent Flyer Miles
数ある宿泊予約サイトの一つです。ユニークな点は、独自のポイントプログラムなしに、他社プログラムのポイントやマイルを「直接」獲得できる仕組み。その他社プログラムの数は、60ぐらいあります。
British Airways、Singapore Airlines、Virgin Atlantic、Virgin Australia、Qatar、Finnair、Air Canada, Cathay Pacific、Alaska Airlines
などの航空会社のFFPだけではなく、
American Express、Uber、Heathrow Rewards
などのポイントも得られます。
得られるマイルには、大きな幅があります。例えば、プログラムをFlying Blueとして、Danangの宿泊を調べてみると、10,000 milesから500 milesまで差があります。
トップのHyatt Regencyは、料金も一流。そして微々たるマイルを付けるホテルは、「モデストな」料金。
同じ日の Hyatt Regency Danang Villa の宿泊料金を Hyatt のサイトで調べてみると、下のような2つのオファーがありました。
日本円では、それぞれ 90,904円、99,575円です。確かにロケットマイルのオファーでは多くのマイルが得られるのですが、少々高いようです。500 milesが得られるホテルについても、Googleで同日の最低料金を調べてみました。
The Blossom Resort Danang: 6,402円
New Orient Hotel Da Nang: 8,371円
Novotel Danang Premier Han River: 16,612円
ここに表示されない手数料や税金によって変わる程度ですが、1つを除いて同じぐらいの料金です。
宿泊の詳細条件には違いがあるのが普通ですが、マイルが料金に加わっていると考えるのはそんなに間違っていないと思います。
2つの考え方
本来得られないマイルを気前よく付けてくれるのですから、陸マイラーには見逃せません。たとえマイルを買っているに過ぎないと分かっていてもです。これを節操の無さと見る人も多いのですが、考えてみればあらゆるホテル会員プログラムも同じです。予め客に与えるポイントを、宿泊料金に上乗せしていると考えて問題ありません。
ロケットマイルでは、British AirwaysのExecutive Clubでも、一泊で 10,000 avios 得られるオファーが結構見つかります。JAL国内線往復無料航空券分のaviosを一泊でたたき出しますが、宿泊料金は「それなり」です。パリの例で。
このホテルの同日の料金をGoogleで調べると、最低20,884円。客は大枚はたいて部屋が悪かったらこのサイトを再び使うことはありません。全体としてお得感をどう演出するかに関しても、ビジネスモデルがあるはずです。
こういうホテルポイントの本質を考えると、ポイント制がないホテルを選び、滞在の質に対して支払う金額を抑え、マイルは欲しい時に直接買う方が全体としては節約になるはずです。これは一般論。
しかし、宿泊してもマイルにならないのは寂しいという気持ちも分かります。ロケットマイルで予約すると、何ということのないビジネスホテルでも、マイルが貯められます。ワシントンホテル、アパホテル、サンルート、ドーミーイン、ダイア・ロイネットなどでもOK。これは何となくうれしい、そんな人たちにロケットマイルは支えられているのでしょう。
行きたくもない盛岡出張でも、ダイワ・ロイネットで1,000 aviosゲットなら、行く気になろうというものですって。
塵も積もれば山です。ビジネスホテル利用の出張が多い方がロケットマイルを多用すれば、年一回ぐらいはビジネスクラスで東南アジアあたりに旅行できそうです。ビジネスホテルとビジネスクラス。同じ「ビジネス」がついても、全く違う世界とされた二つのサービスが、これで同じレベルに並びます。