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BA953:MUC-LHR ユーロトラベラー(その1)

MVV S1線の罠

MVVはMünchner Verkehrs- und Tarifverbundの略。昔はMünchner Verkehrsverbundだったのですが、進化しました。どの都市でも同じでしょう。よく知りませんが...。

 

MünchenのFranz-Josef-Strauss空港。成田空港を反面教師にし、土地収用に非常に時間をかけた結果、短期間で開業にこぎつけたため、公共事業の成功例とされます。近郊鉄道線S1, S8も整備され、ターミナル1とターミナル2の間に地下駅があります。鉄道アクセスを整備するのは、ドイツでは普通。ここまでは褒められるのですが、S1線は市内から来ると、必ず途中で列車が分割され2方向に分かれるという運航。しかもどの車両に乗れば良いか知りたくても、分割の案内はドイツ語による放送だけ。このS1線分岐の案内が一向に変わらないのは何故でしょう?

いや、バイエルン語放送が無いのはけしからんと、民族分離派を代弁しているのではなく、英語の放送もあると間違える外国人も減るのに...と言う程度のおせっかい。

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今では初等教育の3年目から必修の英語。相当英語が上手になった昨今のドイツ人たちですが、観光のレベルでもドイツ語でしか表示、警告、案内がないということには良く出くわします。こういうところは不思議。

ドイツ人は喋るのは上手ですが、書くのはとても下手だったりするので、さっきまで英語で会話していた人からドイツ語でメールが届くということになります。それもあまり正しく書けていなかったりします。学校では勉強することが増えすぎてしまい、ドイツ語に余り時間が取れないようです。大切なことはコミュニケーションが取れることですから、気にすることではありません。しかしこっちが一生懸命ドイツ語で返事を書くのがばかばかしくなって来ます。

 

ドイツ語が分からなくても2分の1の確率で空港に到着します。しかし間違った車両に乗れば、1時間はロスになるでしょう。こういう間違いがイヤなら、S8線を利用するのが無難。市の中心部ではS1もS8も通っており、進行方向が逆になっているだけですから、S1線を避けても不便はありません。

 

世界で唯一

とにかくMAC (München Airport Center)に到着。ターミナル1とターミナル2の間にあるとも言えるし、ターミナル1に併設されているとも言える施設です。

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この空港は世界で唯一を吹聴していますが、それは空港内ビール醸造所。

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有名な1516年のReinheitsgebot(ビール純粋令~昔のバイエルン王の勅令~プロイセンに「併合」されても、あらゆる食品でEU基準がまかり通っても、この法令を守り抜いているのは立派。この法令をめぐる歴史を勉強すると、ビールに詳しくなり、バイエルン人の友達ができます。)に沿った造りを宣伝していることから、醸造所のあった場所に空港が出来たのではなく、空港にわざわざ醸造所を造ったことがわかります。

 確かに空港でビールを造ってそれをビジネスにするなんて、バイエルン人しかできないでしょう。

 

飲めるのはAirbräuというビアホール。第2ターミナルにも飲めるところはありますが、何と言ってもMACのものが大型で目立ちます。本日は第1ターミナルから出発。行かないわけにはいられません。

 

正しくビアホール風に薄暗くしているのは、ガラス張りの建物ばかりの現代空港では異質。入口も分かりにくいのですが、ちゃんとEINGANGと書いてあるのが遠目でもわかります。国際空港ですし、客もアメリカ人が多いのですが、こんな表示をやめないドイツ人。

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空港ビールはレギュラーで3品。ピルスナー、ラガー、小麦ビール(Weißbier、HochdeutschではWeizenbierでしたっけ?)があります。

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0.5 Lで2.75 ユーロと日本では缶ビールの値段。これが工場直営レストランでの価格ですから、格安。これぞバイエルン

 

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テーブルに座っていると注文も取りに来ますが、カウンターで買ってきても良いというスタイル。気楽。味は普通のミュンヘン風ラガーでした。

 

その他のショップ

目的はビールそのものだったので、余計な注文はせず、すぐ外へ。人によってはMustになる店が見つかります。地元です。

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FC Bayernは、Airbräuの正面。他にもMACには商業施設が多くあります。アメリカナイズした名称。

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そしてBerlin Tegel空港(TXL)でもお馴染みのチョコレート屋Leysiefferもレストラン兼ショップを出しています。

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実は空港に来る前に、Münchenの有名な(というか彼らに人気の)チョコレート屋、Elly Seidlでプラリネセットを買っていたのですが、なんとなくこの店でも購入。チョコレートの品揃えは、TXLが上。しかし変り種はここでも揃っていました。

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左から唐辛子チョコ、ピンク胡椒チョコ、インド香辛料チョコです。他にも生産地限定の高級唐辛子を使ったチョコレートもありました。正面勝負ではElly Seidl(ここは品質のわりに驚くほど低価格、客層も良好)に勝てないと考えているのか、香辛料シリーズが充実。ケーキなどもありましたが、Berlinの店の方が明らかに良く見えました。LeysiefferはもともとNiedersachsenに本拠地がありますが...。

 

ちなみに食事はレストランに分類されるものの、食品をトレイに取って、会計、空いているテーブルに着席という学食スタイル。TXLとは違います。

 

さてMünchenを感じさせる店は他にも見つけられます。BAを含むoneworldは、第1ターミナルではゾーンAという建物の端にカウンターがあります。その付近にKäferの「ビストロ」があります。バイエルン料理がしっかり食べられます。

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まずまず安いバイエルン料理。それに比べるとタイ料理なんかは、凄い価格となっています。

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第一入っている肉の塊が大きすぎて、タイカレーらしくありません。ところでKäferのメニューを見ると、オーストリア人は「またか」と思うもしれません。

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Wiener Schnitzelがバイエルン料理に分類されていますから。一般にMünchenではWiener Schnitzel=バイエルン料理です。

 オーストリアバイエルンは、国として独立した歴史を歩んできたのですが、民族的には同じ。言語も同じ。しかしそれを指摘すると、否定するのがオーストリア人。そういう事情もあり、この現状はそれなりに心情的な摩擦を起こす種。

 ところでバイエルン人は有名だったり、名誉だったりする事柄では同一視する一方、自分の都合次第で、「オーストリアでは...」、「オーストリア人だから...」と区別するのが普通。自分でも何を言っているか、理解していないようです。彼らの民族ご都合主義は、世界最高レベルでしょう。知り合いができるとわかりますが、とても親切なのに非常に閉鎖的な土地柄です。

 少しけなしましたが、Münchenの人たちは、Wienの人たちのように冷淡ではないので、個人的には好感を持っています。

 

搭乗記を書くはずだったのに、空港とバイエルンの話だけになってしまいました。それから文章にしていたら、Münchenにすぐ帰りたくなったのは不思議です。