バス代わりの飛行機

Tipps für Flugreisen

海、山、唐料理、耶蘇教、南蛮菓子、異人館、昭和レトロ

長崎は複雑な海岸線と、多くの島からなります。陸側は山ばかり。陸路の移動は骨が折れそうなのに対して、良い港はいくらでも作ることができそうです。

 こうしたことから歴史的に長崎は、遠方(海外)との交流が質量ともに重要で、近隣(国内他)地方との交流と同レベルになっていただろうことが予想できます。

 

初めて来ましたが、確かにそんな香りがする街でした。舶来文化は完全に消化され、構える必要がありません。そして文化は長い歴史の間に独自に変貌を遂げ、他の文化とも融合し、いつの間にやら他の地にない独自性を放っています。

 

羽田から出るのはいつもの事。JALラウンジでコメの配給がありました。300g。炊き出しではなく、精米後のコメ。今から出発ですが、ありがたくいただきます。

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移動中、寝入ってしまい、気が付くと高度がずいぶん下がっています。これは長崎到着のランドマークになるのでしょうか。

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ここでは軍民共用だった飛行場の沖合の島を、大規模埋立てにより新空港に変えました。植樹による大きな文字がある小山は、もとの地形を生かしたとのこと。

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長崎といえば、中華街。唐風の屋根といってよいのでしょうか。京都あたりで呼ぶ唐門とは様式がかなり違いますが…。

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その向こうにも門があります。朱雀門らしいのですが、間違っていたらごめんなさいです。

 

東門は青龍門だったはず。東西南北にそれぞれ門を構え、青龍、白虎、朱雀、玄武に守護させるという伝統を踏襲。しかし町割りの関係で道路は東西南北に通じていません。その結果、南東、南西、北西、北東に門が位置しています。守護の効果はどうなるのでしょうか。

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DrKのツイッターにも登場する有名なお店。

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見たことのない麺料理が複数ありました。麺がビーフンでゆで玉子が2つ入っているという謎のスープ。

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料理名を記録するのを忘れました。

 

現在は新地中華街という名前のようですが、唐人街は平地で海近くなのに対して、異人街は山手にあります。横浜も、神戸も、長崎も同じ構造です。古い教会は当然山手にあるのですが、長崎のものは群を抜いて立派。観光客が押し寄せるので、すぐ近くに新しく教会を建築し、本来の機能は移してしまったようです。

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キリスト教も長崎がまとうイメージですが、確かに教会が元気。

 

山手には洋風建築がたくさん残っています。

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「✕✕を変える(✕✕は市名や県名)」+ カエルのイラスト。信じられないぐらいベタなポスターです。行政当局か政党、それらに近い団体が使っているのでしょう。

 

すぐ近くに空き家のようで、清掃が行き届いている洋館がありました。貸しスペースでしょうか。50人ぐらいまでのパーティにおあつらえ向け。

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雰囲気さえ整えば、日本中どこにでも出現しそうなキャラクター。多分に商業上の理由から生まれた風潮ですが、キャラクターの性質にも合致しています。

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場所によっては港が一望できます。ただし造船施設が非常に多く、昼より夜の方が風情がありそうです。

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帆をしまった帆船が結構なスピードで、港湾外に向かっています。怪しげな光景。

 

ここも有名、出島。住民数は大したことなく、文化文明の継承も途切れており、歴史上果たした役目は大きくなさそうですが、とにかく有名。有名なら人は来るということで、観光スポットしてはありがたい存在のはず。

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きれいにレストアされている様子。

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史実の再現、テーマパーク、市民の憩いの場...どのあたりを狙って区画整備しているのか、関係者にお考えをお聞きしたいところです。

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昭和以降でも特徴的な建物が数多くあります。これはカステラ店。

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ちなみにカステラはずいぶん多くの老舗があり、まじめに手作りが基本のようです。

 

北ヨーロッパ商業都市風のファサードを持ちますが、中で販売するのはポルトガル菓子。やっていることが無茶苦茶です。しかしカステラはこの地で400年程度の歴史があり、阿蘭陀と南蛮文化が融合していても不思議はありません。

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たぶん昭和初期の鉄筋コンクリート造り。竣工当時は最先端のビルだったのでしょう。

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路面電車長崎電気軌道)も昭和の香りですね。

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中央駅はというと、駅舎は貧弱。これは良いことです。隣接する商業施設は立派。JR九州アミュプラザです。ここは2000年に開業したらしく、アミュプラザの古参。

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ぶら下がっている大きなポスターをズーム。

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あいぱくは、アイスクリーム万博の略称のようです。キャッチコピーが

「冷たくされると、会いたくなる。」

「あいにいこう AMU

と、センスが面白そうである一方、何やら怖そうです。

 

今回一番気に入った建物はここ。長崎県営バス長崎ターミナル。長崎駅前にあります。

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こういう公共性の高い建物は、使い勝手を良くするためによく改築しますが、ここは主要部分(バスターミナルとそのホール、窓口、売店等)をあまりいじっていないようです。間の取り方が古くさく、異空間に紛れ込んだよう。ざっと見て、後から加わったものは電光掲示板やエアコンぐらい。

 

バスが到着すると外側から扉を開けて乗客を誘導します。乗客はバスの時刻が近づくと待合ロビーで列を作ります。

 

平面図はこちら。

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昭和38年竣工ということです。半世紀前の雰囲気のままで機能しています。

 

玄関側には今のレベルで中二階となるところにガラス張りの軽食堂があります。

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採光を考えつつも、玄関口の天井を下げてまで設置してしまうあたりに時代を感じます。

 この左手はコインロッカーとさらに奥にある立ち食いそば。

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身障者用昇降機など新しいアイテムも目に入りますが、タイムマシンに乗って来たような感覚が常につきまとう貴重な空間でした。

 

調べてみたら、新幹線の整備に合わせてバスターミナルも移転予定のようです。不便なのはわかりますが、後10年我慢して使っていたら、名所に化けそうなのでもったいない限り。

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その新幹線ですが、高架路面の整備が進められていました。背後に見えるは稲佐山?あまり高い建物がないため、至る所で山と海が目に入る都市というのは、日本では貴重な空間です。