バス代わりの飛行機

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

チャンギ空港のコンコルド・バー(The Concorde Bar, Singapore)

GGL会員になると、BAラクジャリー*のエピトーム、the Concorde Room に一年間入り放題。しかし区立図書館のように、ふらっと行けるような場所ではありません。fish & tips への消えない哀惜の念と共に LHR のTerminal 5 から立ち去るとか、五円玉と同相のパンから解放される安堵感と共に JFK の Terminal 7 から脱出するとか、限られた状況が必要です。他の土地には、設営されていませんから。

*反語的な響きがあるのですが、気のせいですか?それから書いてから気が付いたのですが、エピトーム(epitome)は日本語になっていないかも。

 

LHRJFK も東京から10,000 km以上離れています。変態経路やタッチプレーをこよなく愛する人を除き、気軽な気持ちで訪れるのは無理。東京在住者の the Concorde Room Cardは、死蔵カードになるリスクも高いのでした。

 うれしいことに、BA はアジアを見捨ててはいません。近場にこのカードが活躍する場所があります。

・そこは the Concorde Roomではありません。

・そこはチャンギ空港、ターミナル1にあります。

・そこは Concorde Barと言い、BAラウンジ内に設置されたセクション。

 シンガポールなら、東京からひとっ飛び。オカシンとか、クルシンとか言われる通り、心理的には「ちょっと行ってくる」距離。

 

シンガポールに BAは就航しているものの、一日4便の着発があるだけ。カンガルールートの中継点という古い発想が生きているから、特別な「何か」を置いているのです。もちろん今でも中継点として十分機能しますが、必然性がありません。事実、QFはDXBに中継点を移してしまいました。イギリスは、歴史を引き継ぐのです。 (=イギリスは自らかけた呪縛を解けないのです。)

 Terminal 1のラウンジ内に設けられた小さな空間も、LHRの the Concorde Roomと同様、BAのアイデンティティを保つために大きな役割を果たしているのでした。

 

という勝手な邪推はどうでもよく、まずは利用。やってきました、シンガポール

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チャンギ空港の多くのラウンジと同様、BAラウンジもコンコースから見ると階上に設けられ、いくつかのラウンジと並び。このラウンジは、oneworldで出発するビジネスクラス利用者、ファーストクラス利用者、Sapphire会員、Emerald会員などが利用できます。

 

問題のセクションは入ってすぐ右手にあります。

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白い画面が写真右側に見えますが、これはタッチパネル。暗証番号を入力することにより、さらに右側の重々しい扉が開きます。暗証番号は the Concorde Room Cardを受付に提示するとコードを記した紙がもらえます。BAのファーストクラスで出発する客は当然利用できます。ラウンジ入室時に搭乗券を見せ、この紙を受け取るのでしょう。

 紙と言っても、名刺並みのカード。記されているコードを入力すると、扉は自動で開きます。気分はミッション・インポシブル。

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中は暗くて、静か。扉の正面付近にバーカウンターがあり、着席場所は対面型。高い椅子に3x2=6人座れます。

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右と左に着席スペースがあり、右側は弛緩して座る場所。雑誌棚もあります。弛緩し過ぎた客が居ましたが、壁で仕切られており、他の場所に着席する限り、醜いものは目に入りません。

 左側はテレビ&ソファー。ここは少し歓談しても良いようです。

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その他にダイニングスペース。対面2人用のテーブルが3つあり、テーブルごとに隔壁で区切られています。

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座ってしまえば、他のパーティは目に入らないという設計です。

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飲料、料理は給仕されます。これが決定的に重要。「ビュッフェなんて、家畜みたい」とは絶対に言わないけれど、密かに思う客、そういう客層を想定します。

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赤ワイン4種のうち3種が、白ワイン4種のうち2種がオーストラリア産。大した偏向ぶり。冒頭で書いたように、カンガルールートが意識されているのは間違いありません。

 

搭乗前にくつろぐのが表向けの目的ですから、軽くスープ。それとシャンパンを一杯。実はろくにメニューを見ていません。

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普通の機内食より、食器も内容もまとも。シンガポールも、こういうものなら作れます。

 

このコーナーは穴倉で、外の景色は全く見えません。マリーナベイはフェイク。酒はいろいろな種類がありそうでした。シンガポールスリングを作ってもらうのが、やはり王道?

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30分ほどしか滞在しませんでしたが、それなりの印象を残します。一つだけ言うと、やはりThe Guardianが無いのは残念。仕方ありません。

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