PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

エーゲ航空 SKG ビジネスラウンジ

 

スターアライアンスだけで世界中に 1,000 以上の空港ラウンジを提供していますが、

・出発、乗継共にターミナル内での階の移動が無い

・多くの自社便へラウンジから直接搭乗する

と、移動の点で理想を実現した場所は他にあるのでしょうか。

 

エーゲ航空が2021年9月にオープンしたテッサロニキ空港のラウンジです。

Aegean Airlines Opens Business Lounge At Thessaloniki Makedonia Airport

これにはからくりがあります。搭乗ブリッジが一つもないターミナルにそぐわない立派なラウンジを設けたのです。つまりラウンジは地上階に存在し、徒歩でターミナルから機材へ移動します。

 

ラウンジから到着、駐機、出発の様子を見ることができます。

乗継の場合、降機後30秒ほど歩いてターミナルに入ると、すぐ右手に航空券確認の係員が控えていて、そこを通過したらすぐ右手にラウンジ入口があります。ラウンジを利用しない客は左手のエスカレーターから(保安検査後の)パブリックエリアで乗継フライトを待つことになります。

 こんなに移動が少ない乗継は初めて経験しました。

 

入口を入ると、大きなスクリーンにエーゲ航空の宣伝ビデオ。

 

発着案内の上はギリシャの宣伝。

搭乗になったら、係員がラウンジ内搭乗口(もちろん搭乗券とIDのチェックがあります。)にて大声で案内するので、安心です。

 

その隣がマガジンラック。

この辺までの空間が一の間というところでしょう。窓かぶりつき個人席も6つ程度あります。カジュアルな家具でしゃべるにも食べるにも使える空間。

 

ラウンジ奥は、壁側にダイニング用の家具が並びます。

 

そして窓側は着席するためのソファーが数多く置かれます。このコーナーが一番人気でした。

 

食物は壁に沿って棚、台が配置されます。配置には計画があるようなないような感じでした。瓶入りソフトドリンクのコーナー。

 

フルーツ、ケーキ、ヨーグルトの台。

 

大食漢なら一番惹かれるのはこのコーナーでしょう。ピクルス、サラダ、オープンサンドなどの他、ホットプレートが4種あります。タジン風容器に収まった 3種類はギリシャ風のパイで、炭水化物+油です。

 

南イタリアもそうですが、南欧は揚げたり、焼いたりして油脂を大量に含んだ炭水化物が好きなのですね。とても消化できないという方には、スープもあります。

 

ラウンジ最深部は酒でした。

 

4種類のギリシャワインも並びます。それらは機内誌 Blue に解説があり、勉強できます。こういう立体的な組合せは、エーゲ航空で旅をする時の楽しみ。

 

季節のスペシャルはクリスマスの伝統菓子。縁起物はいただきましょう。義務のようなものです。

 

大雑把に言うと使用目的に応じた3つのエリアに分割されていますが、多様な家具が置かれ、それぞれに利用者がいます。

 

歴史的にも価値観や嗜好が多様な人たちが行き来するお土地柄。それぞれを上手にもてなすのが観光立国の条件。

 

ラウンジ内ゲートは簡単なもので、スタンドと搭乗券の読み取り機があるだけです。

 

各テーブル中心にクリスマス向けの飾りつけを置いてあるあたりに、ギリシャを感じました。

 

時間帯によっては違うのかもしれませんが、全く混んでいませんでした。

 

テッサロニキ空港のエーゲ航空ビジネスラウンジ。スターアライアンスゴールド資格で入室できるラウンジとしては、1, 2 のレベルだと感じました。エーゲ航空はラウンジ運営にかなり力を入れており、2022年9月にアテネにも新ラウンジがオープンしています。ラウンジ訪問が好きな方には、それぞれ一度見てもらいたいラウンジです。

 

なおテッサロニキ空港にはターミナルの建替え計画もあります。感動的な動線はいつまで経験できることやら。