バス代わりの飛行機

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重要部分でマイル積算率をアップしたタイ航空

 

騒ぐ人はいませんが...

2025年10月1日以降に搭乗するタイ航空の航空券が対象。Royal Orchid Plus (ROP) へのマイル積算率が改善されました。

 

私は 12 月にタイ航空の料金を調べていて、エコノミークラスの料金区分とマイル積算率設定が以前と変わっていることには気づきました。そしてたまたま ROP のマイル積算表を調べたら、その切り替えの日付まで記載してあり、ステルス調整ではありません。戦略的に改革しているのです。すっかり見落としていました。

https://www.thaiairways.com/en-th/content/earn-miles/thai/

 

タイ航空のエコノミークラス正規割引航空券

それまでタイ航空公式サイトでのエコノミークラス運賃設定は 3種類で、最も安いと W クラスまたは V クラスになり、ROP で積算率 25%でした。その上の料金は G 50% または T 75%、そして一番上がフレックス運賃で M, H, Q クラスになり 100%でした。それが新体系では

Economy Saver:W 25%

Economy Standard:V, S, K 75%

Economy Flexi:T, Q, H 100%

Economy Full Flexi:M, B, Y 110%

という料金区分で販売しています。太字はそれぞれの料金区分で出現しやすい予約クラスです。Vクラスが 25%から 75%になった変化は劇的。区分に50%がなくなりました。 

 

公式サイトで直接購入する場合、ROP 会員以外の一般客も同じ料金区分で購入し、予約クラスは予約完了あるいは航空券発券まで分かりません。例えば ANA マイレージクラブとシンガポール航空クリスフライヤーでタイ航空搭乗時のマイル積算率は以下の通りです。

 

ANA Mileage Club:Y, B, M, H, Q 100%、K, T, S 50%

Krisflyer:Y, B, M, H, Q, U 100%、K, T, S 50%

 

他社プログラムでは予約クラスがすべて。航空券の販売会社の料金区分には全く関心がありません。タイ航空の V クラスは、自社の ROP に登録すれば 75% になりますが、他社では 0%。つまり W クラスと同じになってしまい、この設定は昔から変わりません。0% と 75%、差が広がりました。

 T クラスも ROP では 100% で「正規運賃のマイル」になりましたが、他社では 50%のまま。雲泥の差です。

 

航空会社がプロモーションで直接販売するエコノミークラスが提携他社プログラムで積算 0%、自社プログラムでは積算10%~25% という設定は、各社とも昔から行ってきました。最近はよりダイナミック、より広範、より極端に行うようになっています。

 

Krisflyer への対抗措置?

タイ航空はさらに緻密に考えている節があります。それは T クラスに顕れます。75% が 100% に変わっただけですが、これは積算率で 33%増。十分極端な改善です。ROP のゴールド会員を維持することを考えてみましょう。過去2年間に 80,000 miles の搭乗が必要 () ですが、2025年10月以前だと 60,000 miles にしかならなかった搭乗で 80,000 miles となり、条件をクリアするのです。この料金区分をよく利用する会員には、基準が年平均 40,000 miles から年平均 30,000 miles に変わったことに相当します。

注:過去1年間に 50,000 miles でも可。過去1年間にタイ航空国際線 40 搭乗でも可。

 

会員の維持という観点では、タイ航空はシンガポール航空と競合関係にあります。地勢的に乗客を奪い合う関係はマレーシア航空も同じですが、シンガポール航空は同じスターアライアンスなので、プログラムが比較されてしまいます。客は

ROP と Krisflyer ではどちらが有利?

を精密に検討できるのです。

 例えばスターアライアンス*Gレベルの会員ステータスは、二社ともゴールド会員です。Krisflyer では年間 50,000 miles の搭乗が必要なのに対して、ROP では10月以降に年平均 30,000 miles になったようなものなのです。

 それに加えシンガポール航空の自由度が高い航空券は、下手なフルサービスキャリアのビジネスクラスより高価です。タイ航空の匹敵する料金区分の価格は、相対的には競争力があったのです。そのような航空券のうち、売れ筋がマイル 33%増し= 費用 25% OFF です。会員ステータス維持という面で、ROP は Krisflyer よりかなり低費用となりました。

世の中では Krisflyer の評判は高く、ROP の方が良いという声はほとんど聞きませんが、今後は多少違ってくるかもしれません。

 

Royal Orchid Plus はロゴも刷新

このマイル積算率の変更と時を同じくして、タイ航空は ROP のロゴを新調しました。プレスリリースはこちら。

https://ropnewsletter.thaiairways.com/octdec2025/basic/en/unveil-the-redesigned-royal-orchid-plus-logo-and-membership-card/

ビデオも作ってしまいました。

https://www.youtube.com/watch?v=bhTDUzh2-uI

マイル積算率アップと同じ時期に実施しているので、おそらくは単一のプロジェクトでしょう。

やや大胆に改革を行っている最中ということのようです。