時代は変りました。ドーシって何?オルグって何?ピロシキより美味しいの?と言う人が増えた21世紀。スホーイはわずかに使っているけれど、イリューシンは無いし、エアバスとボーイングがほとんどって、西側にひれ伏しました?上手に英語を操るクルー。おぞましい変化です。Aeroflot。
もっとおぞましいことは、西側の航空会社よりサービスが良いこと。これにはやられました。はっきり最初に言いましょう。アメリカの会社では、比べ物になりません。
ソビエトがアメリカと覇を争っていた時代、民間航空での勝利者はPan Amでした。ほとんどの分野で、ソビエトは競り負けたのですが、この分野の敗北担当はAeroflotでした。
その後の歴史は良く知られるところ。Pan Amは自由競争の波にあっけなく瓦解。その世界制覇は、規制のおかげであったことが白日の下に。「自由主義の勝利」はあらゆるプロパガンダと同様、全く根拠が無かったわけです。一方で負け犬だったAeroflotはどうなったかと言うと、40年後も命脈を保ち、西側の会社より元気で、仕事の質も上になっているのでした。よく分からない歴史の展開です。
変らないこともあります。
SU261は長年続く東京ーパリ直行便。ノンストップ便ではありません。途中モスクワSVOで降機、機材も交代します。実質的に乗継ですが、便名を合わせて1つの便のように見せかけています。アメリカの航空会社で時々見かけるやり方です。
AeroflotのIATAコードはSUですが、これはおそらくSoviet Unionの頭文字。ソ連は消滅しましたが、鎌と槌のロゴ、コードはずっと継承されています。
このオフィスの場所も変っていません。大使館横の一等地は、今後も維持して欲しいものです。
第1ターミナル北
成田はターミナルによって混雑さが相当異なります。第1ターミナル北は、ベトナム航空やエールフランスを除いて、チェックインが空いています。
ホールもこの通り閑散としています。維持できるのか少し心配になって来ますが、基本的には歓迎。
アエロフロートもそこそこ大きな顔をしているはずと確信していたのですが、すぐ見つかりました。
ロシア語はなし。稚内よりサービスが悪い成田。ただし、オペレーションは自社社員のようでした。自社制服を着ていたことに加え、いかにもロシア語を喋り出しそうな日本人でした。恐ロシア、アエロフロート。
一般レーンとSky Priorityレーンをきちんと分けていますが、列はありません。人が少ないなら、区別なんて無駄だと、雑にしないのもサービスの一部。
成田でも当然あります、Sky Priority。日本の航空当局、利用者から干されている割には、むしろ立派なゲート。
Pechedenferはエリートプラス会員なので、堂々と通ります。と言いたいところですが、今日はビジネスクラス。エリートプラスは出る幕がありません。
セキュリティ通過、出国審査通過はあっという間。抜けるとそれっぽい光景が前面に広がります。
SkyTeamは悪く言われることが多いようですが、3大アライアンスで比較した場合、以下のような長所を感じています。
(1) デルタは米三会社で一番。
(2) 航空会社の個性がはっきりしている。どれも癖あり。
(3) Sky Priorityの分かりやすさ。
Star Allianceは、安定して質が高い印象がありますが、これは日本に就航しているアジア系の加盟会社が優れているためでしょう。SQ, TG, BR, TK, NHと、どれもサービスに定評のある会社ばかりです。第1ターミナル南の混雑を見ていると、ETとかCAがStar Allianceのイメージリーダーではないことは確かです。
個性が強いということは、間違いなく長所です。Star Allianceはプレヒストリーがあるし、oneworldは英連邦主体だし、標準化する素因があります。一方SkyTeamは、残り物の寄せ集めになっている面が否定できません。このため各社、テンでばらばらな印象が現れるのでしょう。
その一方でSky Priorityは徹底していて、内容も最小限で分かりやすくなっています。Star AllianceのGold○○○には、このどちらの要素も欠けています。oneworldは2段階に区別するため、複雑な上、徹底することは不可能です。
使い勝手が良いクレジットカードもあるわけですし、SkyTeamは日本でもう少し注目されていいと思うのですね。日系の航空会社が加盟していないことが、想像以上に足を引っ張っています。しかし首都圏の住民には関係ないことで、それは日本の海外旅行者の大きな割合を占めるはずですが...。
と、普段思っていることが、愚痴のように出てきて、つい長くなりました。成田が空いていて良いのですがね。