PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

パンデミックで気が付いたこと

航空会社やホテルの特別対応:変更とキャンセル

テドロスパンデミックのせいで、Pechedenferも旅行の変更を余儀なくされています。ありがたいのは、航空会社やホテルが柔軟に対応してくれていることです。これは非常事態の下にあり、営業自体がイレギュラーな状態にあるため、契約どおりの対応は商道徳に反すると意識していると理解しています。

 

もちろん変更可能、払戻し可能な料金で予約していれば、特に問題なく旅行を中止できます。現在特別に行われている顧客対応は、変更不可だったり、変更に追加料金が発生するような予約に対して、無料で変更を可能にするものです。

 客の立場では考えが及びにくいことがあります。多数の人間が予約通りの旅行が出来なくなった時、

 

・利用を別の日に変更する

・利用を取りやめる

 

では、会社にとってダメージが全く違います。後者を認めると資金ショートがたちまち起きます。個人にしてみれば、世界中で疫病が蔓延している今、旅行のことなんて考える気にもなれません。一度きれいにキャンセルしたいという気持ちはわかりますが、それが通ると会社は無くなり、丸損になります。(=無視しうる債権者の一人になります。)

 

逆に言うと、航空会社の都合で欠航が起き、旅行に行けなくなったとか、旅程が変わり過ぎて行く意味がなくなったという場合でも、「返金せよ」という要求はまず通らず、「別の日に変更せよ」にはかなり融通を利かせてもらえる可能性があります。

 

今はウェブサイトで手続きが済む場合が多いのですが、日程の変更とキャンセルでは会社にとって全く違うので、客はその点に注意して対応する必要があります。

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感染拡大と行動制限・隔離

はっきりした数字を出すにはまだ時期早々ですが、新型肺炎武漢肺炎でよろしいのではないでしょうか)の不顕性感染の割合は、30~50%になりそうです。

Coronavirus : "30 à 50%" des malades ne présentent pas de symptôme

算出にはダイヤモンドプリンセス号事件(不顕性感染5割弱?)も役立っていると思いますが、それはさておき、この数字。感染しても3割から半分の人間は、普通に生活していることになります。死に至る人間も数多いことを考えると、ウイルスの受容に圧倒的な差があることに驚きます。

 この数字を見ると、発生した「病人」には必要な処置を施し、集団免疫の獲得を待つつもりだった欧州の首脳たちの考え方も理解できます。社会活動をほとんど抑えてしまう今の政策が正しいかどうか疑いたくなります。そして日本政府のやり方は冷静で、当を得ている気がしてきます。しかしながらそれは日本の民の素養に頼っているのが明らかで、他国では到底無理に見えます。

 

もし皆検査を実施して、陽性者を全て隔離ということを実施すると、経済的な損失が大きい以上に人権問題になります。また経済が上手く回らなくて、自殺者が増えれば、それはそれで大問題です。

 

感染症の蔓延時に、感染者を「隔離」するのか、重症化の高リスク集団を「隔離」するのかは、バランスの問題。極端な話、免疫不全の患者は平時でも人から「隔離」され、それに対して疑問に思う人はほとんどいません。

 インフルエンザの流行時はどうでしょうか。症状がはっきりしている者は、(分泌物の拡散が激しく、感染を広げると考えられるためか、それに加えて静養した方が本人のためであるからか)社会から隔離されますが、老人等の高リスク集団も行動制限が推奨されます。双方で「隔離」を進める一方で、多数の不顕性感染者は普段通り社会生活を送ります。そうこうしているうちにシーズンが終了します。社会が自然に見つけたバランス。

 

今はドイツのように感染症では人が死ににくい国を含めて、鎖国+活動停止になっています。集団免疫で対応する方針は、高まる社会不安に負けました。巨大な経済的ダメージが避けられません。

 

コロナウィルスに関係なく、高齢者に肺炎は命取り。パンデミックが終息したら各種統計が整理されるはずですが、肺炎による死亡率を平年と比較することは一般人にも重要だろうと思います。国のレベルでは、どう検査を行い、誰をどう隔離するかについていろいろと研究がなされることでしょう。反省することが数多く出てきそうです。

 

日本では、平年より肺炎による死亡総数が減少する気がします。その原因がインフルエンザ罹患率の異常な減少だと突き止められ、さらにその背後に感染防止に関する意識の向上があったと推定されるようになれば、武漢ウイルスのおかげで死者が減ったという皮肉なメカニズムになります。これはありそうな話です。

 また日本のメディアは、社会不安を煽ることだけに終始していたという評価になりそうな気もします。

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