PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

アコー会員は有利な展開に?

久しぶりにログイン

昨年、だらだらと会員プログラムの措置を発表し続けていたアコーホテル。いちいち地味だったので、昨年の秋口には追跡するのにも飽きてきました。それ以来、情報を更新していません。「新年の驚きに取っておくか」みたいな気分になっていたのでした。COVID-19明けには世界的なチェーンから解放されたい気分も手伝い、関心も低下していました。

 

そして今日になって(1月5日)、満を持してログイン。

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これを見ると 2021年12月末まで会員資格は延長。宿泊実績はリセットされることなく、そのまま持ち越されています。これではトラッキング期間が普段の倍で2年になってしまいます。2020年には会員資格維持に必要な半分の宿泊実勢をもらっているので、かなり気前よい対応になります。

 

アコーは何と言っていたか

しかしこれは一般向けの公示と一致しません。

 

このステータスの現況表示のすぐそばに

Les points Statut et nuits Statut acquis entre le 01/07/2020 et le 31/12/2020 seront reportés sur votre relevé 2021.

(2020年7月1日から12月31日までに獲得したステータスポイントとステータス宿泊数は2021年に持ち越される。)

という注意書きがあります。そういう連絡は記憶にないのですが、これは

・2020年下半期の宿泊実績を今年と来年でダブルカウントするという意味

・2020年の宿泊実績は6月でリセットという意味

なのか、はっきりしません。詳細な記述がリンクされており、そこには会員資格が2021年12月31日まで延びることと

 

Comme chaque année, les soldes de points Statut et de nuits Statut seront remis à 0 le 1er janvier 2021 pour tous les membres.

(例年通り、ステータスポイントとステータス宿泊数は2021年1月1日にゼロになる。)

こととがはっきり述べられていました。

 

もしここに与えられた措置が矛盾しないなら、

・2020年7月以降、宿泊実績は2021年に積算。

・2020年7月以降、宿泊実績は6月30日の数値が12月31日まで固定。

・2021年1月1日には宿泊実績はゼロにリセット。

・2021年12月31日までに2020年7月~12月の宿泊実績が加わる。

ということになるはずです。個人アカウントは奇妙な動きになりますが、これで一応回ります。しかし2020年度に会員レベルを上げる宿泊実績があった会員については大問題。閾値を超えたのが下半期なら、会員レベルが上がる日が通常より遅れ、2021年1月1日以降になってしまいます。

 

現実の乖離

措置に矛盾がなければ、個人アカウントの数字は 0 または 2 sur 30、0 または 115 sur 7000 になっているはずです。しかしそうはなっていません。全く減算が行われていません。

 注意書きにはリセットする日付(1月1日)が明記されているので、明確な不履行です。「1月に」とか、「1月初めに」とかではありません。後から「遅れていました」とか「仕損じました」とは言いにくいでしょう。すると会員に有利な展開を行うしかない気がするのですが、どうなることやら。うまくやると 2020年一年間の宿泊実績が15泊で、2021年~2022年の2年間ゴールド会員というのは、にわかに信じがたい楽勝パターンです。

 

もともとアコーは

SPG と並び、会員資格に大判振る舞いを行うチェーンでした。多くのキャンペーンでは特典用ポイントのみが対象になるのですが、かつてのアコーではそれがそのまま資格ポイントになりました。そういう体質が残っているなら、宿泊実績の持ち越しも不思議なことではありません。

 グループ全体のトーンがビジネスホテルなので、ステータスをありがたがる人達にはどうでも良い話かもしれません。クレカのポイントともほとんど連動しないプログラムです。Courtepaille とか Hippopotamus などのレストランチェーン(=日本で言うところのファミレス。ただしグリルに特化。)と連携して進出するとか、上手にやっている点も目につきますが、世界的なホテルチェーンのビジネスモデルとしてはほとんど意味がありません。ポイントやイメージを世界規模で売りまくる米系に比べると、どうしても派手さに欠けます。逆に言うと、アコーはポイント狂想曲、ステータス狂詩曲から遠い所におり、まだまだ安心していられます。

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確かにビジネスホテル程度だとしても、ヨーロッパでは旧市街の由緒ある建築物であることも多く、部屋からの眺めがこんなことは珍しくありません。

 

1月7日追記

どうやらパリで1月6日に減算処理が行われたようです。数字は予想のうちの片方に一致しています。それほど甘くはないということでした。

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感染拡大の状況次第では、アコーも追加措置を取らざるえなくなるので、今回は締めたのでしょう。平時だったらがっかりしそうですが、旅行できるかどうかわからない状況ではほとんど何も感じません。コロナ禍のおかげで、人の哀楽がその時の前提とか、平準とかに大きく依存することがよくわかりました。