環境対策に上級会員制度を利用する AF-KLM（2）

分からないこと

直前の記事で紹介しましたが、現金で購入するあるいはマイルと交換する xp の例は、会社、路線、搭乗キャビンが示されていました。AF-KLM がしっかりしているなら、これらの３つのパラメータで xp の「単価」と購入上限が変わるはずです。

　前提条件なしに考えるなら、SAF の購入上限は、サーチャージと同様、距離に比例すると筋が良い気がします。が、これは確実ではありません。路線ごとの目標値が重要なら、ケチな他人の分を負担できる仕組みが必要です。これでも会社業務への貢献という範囲に留まるのは、本人の航空券で許される手荷物のスペースを他の客が追加料金で利用することと同じです。

　上位キャビンの搭乗客は金銭的に余裕があるのだから、地球環境保護に貢献すべきで、購入上限は大きくすべきという考え方も一理あります。また一人当たりのスペースや可輸送重量の割り当てを重視すると、上位キャビンの客の xp 購入上限は大きくなります。

　単価を調整するほど細かい設定はしないと思います。いずれにしろ数値は制度設計の思想によります。

KLM AMS-YEG のエコノミークラスの例を思い切って一般化してみます。SAF 料金は飛行距離に比例と考えると、10マイル＝11 € ぐらいです。これは（原油価格とは無関係に）変動しそうです。10€ あたり 1 xp のレートは、今後の環境問題に対する意識の変化と上級会員の人数で変わります。すると6,000 マイルの東京―パリでは、約660€というオプションがあり、これで65 xp ほどになるはずですね。

予約のチェック

NRT-MUCの予約を持っているのですが、これをチェックしてみました。すると次の４つのオプションが提案されていました。

最大で 1,734.20 € の支払いオプションがあります。KLM AMS-YEG エコノミーのの最大値と比べると、(金額)／(距離) が大きいのですが、これがビジネスクラスだからかもしれません。フライングブルーのあげた例の通り計算するなら、このオプションを選択で 174 xp が獲得できます。これだけでほとんどゴールド会員の基準に達します。本当にそうなのか、クリックで先に進んでみましたが、獲得 xp が出てきません。

考えてみたら、予約変更は原航空券の予約内容によるので、変更不可だと万が一旅行できなかった場合、オプション部分の支払いも払い戻しが受けられない可能性があります。（要確認）24万5千円を事前に払い、これがまるまる損失になるリスクを抱えるのはどうかと思い、操作を止めました。チェックイン時でも支払いは可能とあるので、その時に獲得 xp を確認して支払えばよいと考えました。

もう一点、忘れてはならないことは、自分にとって本当に安いのかどうかという評価です。AF-KLM の欧州路線を乗継往復（４搭乗）ビジネスクラスで旅行したとします。最低価格は約 600 €。これで 60 xp 得られます。10 € で 1 xp のレートです。この料金は週末や祝日にしか出てきませんが、平日でも大体 800 €で可能です。フライトでは移動・運送と食事、4,000～6,000 miles が付いてきます。10 € で 1 xp のレートというのは、安いわけではありません。

やはり足りない分の xp をオプション購入により充当するというやり方が合理的だと結論できます。

xp 獲得方法のおさらい

良い機会なので、上級会員制と xp について概要をまとめておきます。上級会員の特典は記載していません。

フライトで獲得

AF, KLM に限らず、多くの提携航空会社のフライトが対象となります。

https://www.flyingblue.com/fr/earn-spend/partners/airline