PECHEDENFERのブログ

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エーゲ航空ゴールド会員更新

 

エーゲ航空の Miles+Bonus の会員資格を更新できました。新しい期限は一年延長され、2024年11月23日までとなります。今回の搭乗実績の積算期間は、2022年11月24日-2023年11月23日でした。6月中旬に更新なので残り5カ月という比較的遅い展開。エーゲ航空オリンピック航空運航便に4回搭乗すれば、合計12,000 マイルしか要求されないので、極端な話、エコノミークラスで欧州の旅一回(そこに4搭乗を含める)でOK。その気になれば、11月中の7日間だけでも十分更新できるのです。

 

 

A3*Gのクロニクルと二度の困難

エーゲ航空は、2010年スターアライアンスに加盟しました。当初の会員プログラム Miles and Bonus では、期間不問でスターアライアンス加盟会社の運航便 19,000 マイルを搭乗すればゴールド会員になれました。資格は無期限(≠永久)でした。ギリシャが本拠地の地域航空会社なので縁のないはずの日本ですが、多くのゴールド会員が生まれました。私もこの時期、2014年3月にゴールド会員になりました。

 その後、2014年11月にプログラムが現行の Miles+Bonus に改称、会員資格にも1年毎の搭乗基準ができました。資格の永続性に魅力を感じてゴールド会員になった方の多くが会員資格継続は行わなかったようです。ただしこのプログラムの移行は日本でも予想した人が多く、ついにその日が来たという感覚で受け止められていました。これがエーゲ航空の会員資格継続における第一の困難。今から振り返ると真の顧客かどうかを振り分けるフィルターでした。

 第二の困難は武漢肺炎 COVID からの社会活動再開。航空需要の低迷時はどの会社も会員資格を延長したり、資格延長の基準を下げました。移動需要低迷が底を打ち、平時が視野に入ってくると、これらの特別処置は終了します。当たり前のことですが、国際線需要の回復は地域によって時間差がありました。これが大問題。欧州は日本より一歩早く入国規制緩和を進め、欧州に入るのは容易で日本への帰国が面倒という期間は一年ほどありました。地域航空会社であるエーゲ航空が欧州の事情で動き、極東の会員は「知ったことじゃない」となるのは致し方ありません。日本の会員は長距離移動が困難な時期に会員資格基準が元に戻され、資格更新が困難になりました。この事例は、私も含めた多くの外航会員に教訓となったはずです。

 

運がよかっただけですが、私の場合はこれら二度の困難を越えることができました。そして1年間の更新を今回さらに加え、2024年3月にゴールド会員継続10年を迎えることになります。もちろん10年続いたからと言って、特典は何もありません。今時の航空会社はそれほど甘くありません。

 

利用を重ねることと愛着

エーゲ航空のゴールド会員の場合、自社 4搭乗がないと一年間に要求される搭乗距離は最近まで 24,000 miles、今では 60,000 miles です。個人的には 9回ゴールド会員を更新して、エーゲ航空オリンピック航空に搭乗しなかった年は 1度だけです。この程度でも定期的に利用し、会社の動向に関心を持ち続けているとそれなりに愛着も生じます。搭乗したい会社になっているのです。その辺はエーゲ航空の思うつぼにはまりました。

 

SFCJGC片方を持つ方なら、それらの会社を年間 4回以上利用すると思いますし、その一社へ偏向することでしょう。ANA 派だとか、JAL 派だとかいう自認が生まれるのが普通だと思います。エーゲ航空ゴールド会員の感覚も似ています。いろいろな見方ができますが、この種の愛着はあった方が旅行は楽しくなりそうです。

 逆に愛着がない場合、例えば航空機でほとんど移動しない人たちは SFCJGC を脱会するでしょう。熱が冷めたとか、生活が変わったというケースです。実は SFCJGC の年会費を払うだけでほとんど特典を享受しない(年間搭乗回数< 4回)人は、

JAL ダイヤモンド会員でもある SFC

ANA ダイヤモンド会員でもある JGC

というケースが多いのではないかとふと思ったりしました。一般人からすると少し感覚がマヒしており、界隈では割とよく出会う方々です。これらのパターンは比較対象をよく理解するのによく、愛着が筋金入りになりそうです。クレカ年会費はかかりますが、人生は楽しくなりそうです。

 

逆に

JAL ダイヤモンド会員を 5年以上継続する者のうち、SFC を持たない者の割合

ANA ダイヤモンド会員を 5年以上継続する者のうち、JGC を持たない者の割合

は小さいという気がします(が、これらの統計はおそらく存在しません)。

 利用しないサービスの年会費だったり、関心がない地域への定期的な訪問だったり、一見合理的でない消費行動も愛着なら説明できてしまいます。